16.オーク再び
3人は引き続きゴブリン殲滅に向かった。次は500匹規模のゴブリン村だ。完全に同じやり方だと死体が邪魔になる。歩きながらアキトが作戦を説明する。
「次のゴブリン村の規模は500匹、今回と大体同じようにやろうと思うけど1つ違いがあるとすればゴブリンの死体で岩に登られてしまうかもしれない。なので適度にウインドで吹き飛ばすつもりです。至近距離で全方位ウインドをかけると味方ごと吹き飛ばしてしまうので、恥ずかしいかもしれませんが2人とも私に抱きついてください。私もその上から腕を回して飛ばされないように固定します」
2人とも顔がちょっと赤くなった。想像して恥ずかしかったのだろう。だが、反対はしないようだ。
「吹き飛ばした後はまた魔法を打ち込んだり、岩の上からゴブリンを殴ったり切り付けたりとして数を減らしてください。そしてまたウインド、その繰り返しです。何か質問は?」
「「大丈夫です」」
質問はないようだ。ちょこちょこ出るゴブリンを倒しながら進んでいくと前方にオークが2匹いた。もうオークの一部がここまできているようだ。
「まだ気づかれてないようです。私が1匹奇襲で片付けます。もう1匹をレンさんが引き付けてください。音を立てるとまずいので魔法はなしで。」
アキトは素早く指示を出し、大回りにオークの後ろに回りこむ。レンに目で合図を送り、一気に後ろから奇襲をかけた。
「強斬Lv2!」
オークの首めがけて横から剣を切りつける。オークの首が半分まで切れ、血が吹き出した。前方ではレンがオークの気をひいていたが、オークもアキトに気が付いたのか殴りかかってきた。
アキトはスキル後の硬直により動けない。
「エイヤアアーッ」
オークの後ろからレンがオークの足首に切りつけた。ジョブと熟練の上昇の成果なのだろう。オークの足首の半ばまで切り払った。オークがバランスを崩したお陰でアキトの頬をオークの拳がかする形で通り過ぎる。大きな隙を晒したオークの顔面にアキトは剣を叩きつける。アキトはピューピューと至近距離から吹き出す血を必死に回避し、息をついた。
《強剣士》ジョブLvが4に上がりました。ATK+9 強撃スキルLv4
《剣》熟練Lvが8に上がりました。ATK+80%
「助かりました、ありがとうございます」
アキトはレンにお礼を言った。レンのサポートがなければアキトは死んでいたかもしれない。VITやDEFを上げるジョブも取りたくなってきた。後で調べなければ。
《名前》 アキト・ホウジョウ
《称号》天才の異世界人(成長速度100倍)
《ステータス》
ATK 12 +9 +80% = 37
DEF 10
VIT 10
DEX 12 +3 +30% = 19
INT 13 +9 +80% = 39
MEN 12 +9 +80% = 37
SPP 10 +1 +10% = 12
SPD 12 +7 +60% = 30
HIT 11
《加護》女神の加護(仲間の成長速度10倍)
《ジョブ》《拳士》Lv1《忍者》Lv2《強剣士》Lv4《白魔術》Lv4
《黒魔術》Lv4《槍士》Lv3
《熟練度》《格闘》Lv1《短剣》Lv6《剣》Lv8《杖》Lv8《槍》Lv3
《スキル》《豪拳》Lv1《投げナイフ》Lv5《隠蔽》Lv2《速斬》Lv5
《強斬》Lv4《中級回復魔法》Lv3《中級攻撃魔法》Lv3
《速突》Lv3




