第87話 瞬殺
「あれぇー、君、何者だーぁ、」
あれだけ魔力を注ぎ込んだにも関わらず、魔人は少し破れた翼をはばたかせる。すると、それくらいの短い時間なのに、体についていた傷は再生していた。
「俺は人間だ。お前みたいな魔人じゃなくてな」
「あれれー、嘘ついてるなぁー、まあいいや、、、それよりさ、ここから消えてくんない、、」
「嫌だと言ったら、」
「勿論、、殺るぜぇ」
魔人はやはりふざけた態度で、加速をつける。流石魔人と言うか、スピードは普通の人じゃあ視認出来ないようなスピードで近づいてくる。
「ぐっ、」
躱したと思ったのだが、俺の横を通り過ぎた拳は、急に魔力爆発を発生させ、俺ごと吹き飛ばした。しかしこれをあんな使い方をするなんて、魔人は、、、
「あれれー、たんで死んでなーいの、、」
ボロボロになった魔人の体は瞬く間に再生しており、今は怪我一つ残っていなかった。
「お前が弱いだけだ」
虚勢を張るが、多分俺はこの状態だと勝てる自信がない。しかし奴のこの再生力は、魔力依存によるものだと思う。なので奴の魔力を使い切らす戦法に変える。
「仕方なーいな、なろもう一度」
今度はさっきよりは遅いが、的確に俺を捉える形で俺に攻撃を当てようとする。
「く、」
あたりかけた腕をそらし、もう片方を蹴りで逸らすと、そのまま残る右手で顔を狙うが、
「ざーんねん」
魔人は目から魔力の光線を放つ。俺はそれを諸に当たってしまい右手を大きく火傷してしまった。
「そうだー、君にとっておきを見せてあげるー。」
魔人はが目をつぶって、体の力を抜いたと思うと、、
「んっ、」
魔人の肩が盛り上がると、次の瞬間、
グチァン、
肩から、二本のなにか棒のような物が生えたと思ったら、それはみるみるうちに腕に変わり、立派な三本目と四本目の腕が生えた。
「さあさあ、オレっちの番だぜぇ」
さっきより、段違いのスピードで近づいてくると、右手を俺の顔面目掛けて殴りつける。俺はそれを右手でいなし、左手で攻撃しようとしたのだが、、
「ぐはっ、」
攻撃されたのは、俺だったようで、赤い血を飛び散らせながら俺は吹き飛んでいく。その間も魔人は俺を追い掛け、追い打ちをかけようとするが、、
「親父、なんて様だよ、」
魔人の後ろから、愛用の剣を魔人の両肩に突き刺しながらそうブルラが俺に話しかける。
「本当ですよ、なんで魔法を使わないんですか、、、、、指射光線」
指から、光属性の真っ直ぐな光線を出し、的確に魔人の急所を貫くルーク。
「少し時間稼ぎにな、そろそろ、、」
「ふぁぁ、楽しかったぜ。けど、、そろそろ終わりにしようか」
あれだけ重傷を負いながらも再生しており、俺は、、
「闇よ、葬れ 影魔法 暗死」
魔人は自らの影に足を絡め取られ、そのまま体内を引き裂かれ最後は核まで到達し、息絶えた。
「そろそろ来るんじゃないか、大軍が」
俺達はそう予想し、ひとまずはミア達の様子を確認する為、家まで帰った。




