第82話 澪とデート②
「次はどこに行きましょうか」
「そうだなぁ、久しぶりにあそこに行ってみるか」
「え、どこのことですか」
「ついてのお楽しみだ、」
俺はそれだけ言うと、澪を連れテレポートした。
「え、ここはどこです、、、て、きゃ」
「澪、そんなに驚かなくていいだろ。ここは俺の友達の家だ」
「え、ウィルさんの」
ここは洞窟。それも深く人間が理解できないほどの場所にある。
「おーおー、おぬしは。やけに久しぶりじゃのう。おぬしとわしなんて、もう何千年の付き合いかのう」
そう言って洞窟の送から禍禍しい気配を纏う、骨だけの体にローブを纏った者が歩いてくる。
「ほうほう、ここに人間とは珍しいのう。どれどれよく顔を見せておくれ」
その者は、怖くて俺の後ろに隠れている澪を見ようとするが近眼なのか中々分からないようだ。
「澪、こいつが友達だ。」
「え、本当ですか」
「そうだ、俺はこの下界でもう数千年は生きてるんだぞ。それにこいつはリッチキング。リッチキングのトワルだ。一応数千年前の世界最高位の魔法使いだ」
「本当ですか、でも、そんな凄い人がどうしてリッチに」
「そこ聞くか、しょうもないぞ」
「えっ、、」
「魔法をもっと使いたかったからじゃ。死んだら魔法も使えんからな」
「へっ、、」
「な、しょうもないだろ」
「はい、、、」
「おーい、それはいいとしてまた何故ここに来たんじゃ」
「そうだなあ、しいて言うなら久しぶりに友人に会いに来た」
「はっ、何が会いに来たじゃ、おぬし前に来たのはいつじゃ」
「えーと、100年前、、」
トワルは無言で首を振る。
「200年前、、」
まだ、トワルは無言で首を振った。
「300年前、、」
「もうよい、おぬし、前に来たのは1400年前じゃぞ」
「もうそんなにたった、、かなあ、、、、」
「そうじゃ、はぁ」
「お二人はどういう」
「友達じゃ、わしが下で暴れてた時に、見事に成敗されてのぅ。それからは気が合って友達じゃ」
「そうだったんですか」
「それはそうと、本当の理由はなんじゃ」
「お前確か、綺麗な魔術を使ってただろ。あれを見せてやりたいんだよ」
「おれか、しかしなぁ」
「これでどうだ」
俺は懐から、俺の魔力をふんだんに使った、魔力結晶を渡す。
「おおおー、これは」
「これでいいか」
「勿論じゃ、さっそく行くのじゃ」
そう言うと、老体の筈なのに凄く元気な足取りで洞窟を出て行った。
「俺達も行くか」
俺達はそう言うと、洞窟を出る。
「では始めるぞ」
「よし、いいぞ」
トワルが魔方陣を書き、その中で魔法を使う。そして俺達は少し遠くからそれを眺めていた。
「何が起こるんですか」
「それは見てからのお楽しみだ、」
するとその時、
ドカーーン、
トワルを中心に魔力の渦ができ、それが上空に向かって昇っていく。
「大丈夫なんですか」
心配そうに呟く澪をよそに、魔力の渦は緑色に変わり、上空で弾けた。そして弾けた魔力の破片からはまたまた小爆発を繰り返し、地上にはゆっくりと熱くない色とりどりの火花が降ってくる。
「綺麗ですね、」
あたりを包む、火花の雨はなんとも神秘的に見えた。そして最後に、
「大きいの行くぞい」
すると、大きな炎球が放たれ空中で盛大に爆発した。散った火花は落ちるまで七色に変わりながら散っていった。
「どうだった」
「綺麗でしたね」
「今日はどうだった」
「楽しかったです」
「そうか、俺も楽しかった」
俺はそう微笑むと、澪を連れて家に戻った。




