第77話 再び包囲
「ふゎぁぁ、て、またかよ」
俺は信じられない光景を見ていた。なんと昨日に続き、二日連続で朝起きたら魔物の群れに囲まれていた。
「ミア、澪、起きろ。あとユキもだ」
俺は三人を起こそうとするが、中々三人とも起きない。そして、
「ん、ウィルさん。て、また敵襲」
「そうだ、早く起こそう」
「ですね、ユキちゃん早く起きて」
「ミアもだ、早く起きろ」
「ん、ウィル、、」
「魔物だ、早く起きろ」
「え、魔物。」
「そうだ、行くぞ」
「そうだね、分かった」
以外と起きるまでは長いが、起きた後は早い。
「三人とも、行くぞ」
「オッケー、」
「はい」
「うん、」
いつの間にか起きていたユキも加え、今日も防衛戦は開始した。
「はぁっ、」
次々に降り注ぐ魔法を俺は創破を構えると、
「吸収、」
ドゴォォン
次々に魔法は分散して、魔法を吸収した。
「今度はこっちだな」
魔法を使う魔物が魔力回復のために下がると、近接型の魔物が飛びかかってくる。
「ガウウウウウウウ」
熊型の魔物はその巨大な体をいかして大振りな爪撃を俺の脳天目掛けて振り下ろす。
「くっ、」
流石に俺もそんな巨大の攻撃を受けると、力が入る。しかしそれよりも驚いているのは魔物のほうで自身の爪撃がきかず一瞬怯んでしまった。
「はっ、」
俺は魔物がみせたその隙を逃がさず一突に心臓を貫いた。このさいだから言うが俺は下界に降りた時、その能力のほとんどを封じていた。それも神のような数百の並行思考を行使すると生物の脳なんて簡単に焼けきってしまう。と言うことで、俺が神にしては弱い理由だ。
「ふっ、」
今度は数匹で集まったキツツキのような魔物が俺に群がってくるが、
「炎鎧」
炎で出来た鎧は俺の体に触れてしまった鳥達を焦がしていく。
「キィィィィ、、」
鳥達は熱くて逃げていくが、俺は創射で撃ち落としていく。しかし、
「グルルルルルルゥ」
噛みついてくる顎に近くに落ちていた大きめの石を押し込むと、顎が動かないようにする。
「ゥゥゥゥ、、ゥゥ、、ゥ、、、。」
必死に石を吐き出そうとするが、中々吐き出せず唸る。
「最後だ、」
俺は未だに唸る魔物の顔を蹴り飛ばすと、近くの魔物を巻き込みながら吹き飛んでいった。
「く、きりがないな」
まだまだ押し寄せてくる魔物達は終わりが見えなかった。
「く、神技。サタン」
すると、俺の肌は紫色に変色して、頭からは二本の角。そして背中からは大きなコウモリ型の翼がはえる。
「死に絶えよ」
俺が手を振りかざし呟くと、掌から渦々しい漆黒の塊が渦を巻き放たれる。すると、それが通過した場所は勿論、それの余波に当てられたものまでも黒く染まり、息絶えていた。
「ウィル、す、凄い」
ミア達が呆然としているが、俺はそれを無視してまわりの魔物へと意識を集中させる。
「従え」
すると俺のまわりの魔物は一度目の焦点が外れると、次意識が戻ると俺に跪いた。
「殺れ」
すると俺に跪いた魔物達は跪かなかった魔物達を攻撃していく。それにより少し手のあいたミア達は俺に集まってくる。
「ウィルそれは」
「まあ、神だから」
「そ、そっか」
それからは魔物達が全て片付けてくれて、俺達は安全に家についた。




