↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
完結「死亡フラグが立ちすぎてる彼女を何とか救いたい」というゲームの世界に転生してしまったので彼女を救おうと思います?。(連載版)  作者: おすし
真章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/37

SS逃避中1

今回は逃亡中のSSです。

 僕は普通の高校生。


 多分誰からも変わってると言われたことが無いから普通なんだと思う。


 普通に登校し、授業を受け、下校する。


 その繰り返しが僕の日常だった。


 でもある日から下校中に楽しみが出来た。


 いつも通る道。その脇にある小さな公園。


 僕は今日もその公園のある場所に目を向ける。


 いた。今日もいた。


 ベンチに座る少女。


 多分僕と同じくらいの年か少し下か。


 僕は毎日通るこの道で彼女を見ている。


 いつ頃からそこに居るのかは解らない。


 初めは気にも留めなかった。


 でも気づくと自然と目を奪われる。


 少女がただ、ベンチに座って何かを待っている様子を僕は見るのが楽しみで仕方無くなっていた。


 身長はあまり高くないと思う。どっちかというと小柄に見える。


 ただその子を見留めるとそれが本当に人間なのかと疑ってしまうぐらい可憐で儚げだった。


 肩口より少し長い黒い髪。その髪が日に照らさせると、虹色の艶を放ちキラキラとしている。


 それだけじゃ無い。その子の肌はとても白く滲み一つ見当たらない。


 顔立ちはとても可愛らしく、まるでコンピューターグラフィックで書いたような感じがするが、自然で現実の人だと認識できる。


 何より、表情が明るくいつも和やかな笑顔を浮かべながらそこに居るのだ。


 その子を見留めた人は必ず二度見し同じような顔をする。多分いま僕も同じような顔をしてるのだろう。


 今日も彼女を見れた。


 僕はその幸運を感じながらその道を後にする。




 次の日。


 僕は今日も公園のベンチを見る。


 いた。今日もいた。


 でも昨日と違い、どこかの叔母さんと話している様だった。


 少女はベンチに座らずしゃがんでいる。


 その目の前には子犬が少女にじゃれついているのが見えた。その叔母さんの飼い犬のようだ。叔母さんの手に持つリード線がその子犬の首輪につながっている。


 叔母さんと少女の話声が聞こえてきた。


 初めて聞くその声は鈴が鳴るような綺麗な声だった。いつもと違い少女は満面の笑みを浮かべている。それを見た僕の心臓は跳ね上がった。めちゃくちゃ可愛い。


 今日はいつもより良い物が見れた。本当に幸運だった。




 次の日。


 いた。今日もいた。


 でもいつもと様子が違っていた。


 少女の前面には二人のいかにも軽薄そうな男が二人立っていた。


 少女を見るといつもの様に和やかな笑顔を浮かべている。


 男達は少女に何かを語りかけていた。


 それを少女は表情も変えず黙って聞いていた。


 知り合いなのかな?。


 そう思ったが、男の一人が少女に手を伸ばした。


 なんか嫌な感じがしたが、次の少女の声でその手は止まった。


 彼女はたった一言しゃべっただけだ。


 「帰ってくれますか?」


 そう言った。


 その声を聞いた瞬間、すっと心の中にあった気持ちが霧散した。不思議な感覚だった。まるで今まであった嫌な感情が急に無くなったような。


 少女の表情は変わらない。いつもの様に和やかな笑顔。


 男達は急に熱意が無くなったのか、その場から離れていった。




 次の日。


 いた。今日もいた。


 今日は一人で居るようだが、いつもと様子が違う。


 じっと一点を見つめる真剣な表情。


 その目線の先には・・・・猫がいた。


 少女はベンチから立ち上がり、その子猫にじりじりと近づいてゆく。


 でも、あと一歩のところで猫が気づき逃げていった。


 少女は残念そうな表情をした。


 その様子を見た僕は笑いを堪えるのに必死だった。


 今日は面白い物が見れて幸運だった。




 次の日。


 その日は学校の用事で少し遅くなった。


 いつもとは少し遅い時間。


 今日は居るかな?。もう帰ったかな?


 そう思いながら公園のベンチを見た。


 いた。今日もいた。


 でも直ぐに男の人が少女に近づいていくのが見えた。


 「あ、お兄ちゃん!」


 少女はその男の人を見留めると満面の笑顔を向けて男の人に抱きついた。


 多分口ぶりから彼女のお兄さんなんだろう。だけど少しショックだった。


 「真月。今日であらかた仕事が終わった。次にいくぞ。」


 「やっと終わったの?。じゃあ次は何処に行く?」


 「そうだな。帰りながら考えるか」


 「うん!。今日は何食べる?」


 「そうだな・・・・」


 そんな事をしゃべりながら二人は歩いて公園を後にした。


 僕はその光景を立ち尽くして眺めるほかなかった。




 次の日。


 もう彼女はそこには居なかった。その次の日も、またその次の日も。


 一言も話しかけられなかった。


 それが残念でしかたが無いがなかった。


 ベンチを見る。


 目をつぶると今でも彼女が笑顔でそこに居る様が浮かぶ。


 僕は多分彼女に恋をしてたのだろう。どこか切ない僕の初恋はこうして終わりを迎えた。


読んでもらえてありがとうございました。

短いですが、真月をあまり書いてなかったので第三者視点で書きました。

新作は艦○レが忙しくなりそうなので大分遅くなりそうです。

気が向いたらSSもまた書こうと思いますのでその時はよろしくお願いします。

※背景は逃避中の期間で妹(美月)に極秘で頼まれた異世界任務を主人公が熟してる間、ヒロイン(真月)が待ってる様子を描きました。

ナンパ男に真月はデバイスを使用しています。(心冷却:ハートクーリング)

異世界で真月の脅威になる人間、武器は存在しません。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。