エピローグ.悪役令嬢、第四王子と結婚します! Side レオン
最終回です!
俺は一目置かれる存在へと成り代わった。王族復帰とフローディア様との結婚式の準備で忙しかった。フローディア様は俺を誘拐(?)したものだと、思っていたが、俺を助けたいが為、湖の乙女に頼んだのだと俺が必死に訴えたので、彼女に非がないことを伝えた。まぁ、フローディア様は自覚がなかったようだが、これまでの功績をアルカディア王家の者は高く評価していた為、俺たちの結婚に反対されなかった。寧ろ、アルカディア王家に深い忠誠心を抱いた公爵家として更に名を上げた。まぁフランソワーズ公爵家はフローディア様の弟がいるので、これから安泰だろう。安心して、王族に嫁入りしていい。まぁまぁ、王族の公務は特に問題ない。寧ろ、フローディア様と共にしてた方が心臓に悪かったから。
でも、これからは俺が守る。もう二度と誰にも傷付けさせない。
その為にはそれ相応の立場を守り続ける。とはいえ、今まで平民として生活してたから、呼称などは相変わらずのまま。双子の兄のジル王子でさえジル王子のまま。まぁ、あちらも隠し続ける為に名乗っていたリュートという名前がうっかり出るぐらい慣れてしまった。でも、ごく自然に社交界には出ていた為、必要最低限のマナーは身に着いてる。フローディア様のエスコート役は常に俺だったから、今更変わってやるつもりはねぇよ。今までもこれからも。
でも、地味で目立たなかった俺が、こんな野性的な風貌になるなんて、それだけが驚きだ。
そして一番後悔したいことは今までフローディア様が俺に愛してると言っていたこと。その言葉に一切の嘘がなかったことだった。疑ってごめんなさい。
婚姻関係にある今はこれまでにないぐらい、愛してると告げてくれる。今までの俺だったら躱していただろうけど、王族になった今はもうこちらも遠慮しない。軽く口付けを落とすとカーッと顔を赤らめて照れるから可愛くて堪らない。フローディア様には今まで恋人の類がいなかったというから、俺だけの特権だけどね。
そして、今日結婚する。ウェディングドレスを纏ったフローディア様はとても美くしい。
レオン「綺麗ですよ、フローディア様」
フローディア「この日をどれだけ待ち望んでいたか、レオン様は知らないでしょう??」
レオン「俺だって、いつかフローディア様と結婚出来る日を夢見ていた。まさかこんな形で叶うとは思わなかったですけど」
フローディア「レオン様は・・・私でいいんですの??」
レオン「今更、何を申し上げるのですか?嫌だって言っても離してあげません。俺はフローディア様を以前からお慕い申しております。だから、これからも愛しております」
フローディア様と口付けを交わす。これ以上ないぐらい幸せだ。
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