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A令嬢の華麗なる奮闘  作者: Beni
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枯れた花



私の王太子の婚約者としての教育は15歳の頃にはほとんど終わっていて、あとは実際に王宮で皇后の執務について学ぶだけとなっていた。




そのおかげで、時間は沢山ある。




以前も皇太子に嫌われていたけど、皇太子は現実主義で嫌いなものでも使えれば使う人間だったから、私は結局処刑されるまで皇后だった。




そもそも私が皇帝に処刑されたのは、『自身が春色の乙女であると皇室を謀り、本物の乙女であるフェリチータを殺害しようとした罪』とかいう名目だった気がする。



実際あの頃の私は皇太子のことを愛していたし、急に現れて本物の春色の乙女だとか言われるようになった彼女のことを恨んでもいたけど。




流石に殺害まで企てたりはしていない。




何度も私じゃないと皇帝に訴えたけど、そもそも信頼関係も愛情も何もない皇后の言葉なんて信じてもらえず、平民出身のフェリチータは私が皇后でいるうちは一生側妃のままであることも相まって、体良く処刑されたのだ。




皇帝はいつも能面みたいに無表情で冷たい男だったけど、あっさり私を捨ててフェリチータを皇后にしようとしたくらいだし、きっとフェリチータを愛していたんでしょうね。




私がいくら愛を伝えても、鼻で笑うだけだったのに。





処刑の日の無表情な彼を思い出して、少し胸が痛んだ。





✳︎✳︎✳︎




フェリチータはある男爵家の庶子で、お告げのあった時にはまだ認知されておらず、辺境の貧民街の孤児であったため皇室からの招集に行けなかったらしい。



後に息子を病で亡くした男爵に探し出されて社交デビューした際に、輝くピンクブロンドとエメラルドの瞳、容姿の美しさで注目されて春色の乙女ではと一気に騒がれるようになった。



実際に彼女は、表情豊かで誰にでも優しく手を差し伸べる女神のような女の子だったから、誰もが彼女の人柄に惹かれた。




彼女と同じ歳の私は、同じタイミングで社交デビューを果たしたけど、皇太子の婚約者である私よりも彼女の方が注目されていて、惨めな思いをした。




そういえばそんなこともあったわね…




今となっては注目されたいなんて微塵も思わないけど、以前はそれなりにプライドも高かったし当時は随分と悔しかった。




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