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《reach》
「ちゃんと、届くんだよ」って、教えてあげたい
《reach》
街を駆け抜けた 夜の風の中で
瞬いた星一つ 全てを見ていた
いつまでも幼いままで
夢を見ていられたなら
安らかな眠りは
それもきっと幸せだった
交わす言葉もないまま
引かれる手が汗ばむ
これで本当に良かったのかと
未だに怯え続けている
誰かを好きになることが
誰かに愛されることが
私にもあった
ずっと押し殺してきたこの想い
今この瞬間 蘇る
強請っても何も得られなかったのに
望んだ以上が 今 この手の内に
また打ち寄せる暗い波
貴方と手を繋げば
耳を塞ぐことは出来ないけど
攫われず立っていられる
いつか願ったいつかが
毎日描いていた明日が
私にも来た
ずっと伏せてきた瞳が、夢が
今この瞬間 溢れかえる
願っても何も掴めなかったのに
夢見た全てが 今 この手の内に
私には大き過ぎる幸せを
今一度だけ 抱き締めて
願うこと 諦めかけているあなたに
届けとばかり 解き放つ
今 夜明けの空に




