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偶然偶然、ホントグウゼン④


「うわぁ……ちゃんと水まで瑠璃の翠色が付いているんですね」


「ねー」


天を衝くような晴天、時折吹く心地よい風にもあの独特の甘い花の香りが混じっているのがわかる。目の前には深い翠に澄んだ広大な水面、そして陸地は遠く視界に点で見える程度だ。


俺達今、ど真ん中にいます、【瑠璃湖畔】の。


何故か。海宝種獲得の為、まず大前提として【海宝】というからには海マップである事が先決。しかし初期ホームタウンが海の都である【アテーナイヤー】でない俺達(ヂュン達もヘパイシュタがホームタウンだった)は、海マップに到達する為にはかなりマップを進める必要がある、だがそんな時間は無い、と言うか面倒くさい。


しかしそこで何とか出来ないかと、水場関係のマップを確認しながら海を探している最中にあることに気づく。瑠璃湖畔のマップ説明に、こう記載されているのだ。


【特殊な鉱石が、世の中の偶然をかき集め自らの領域を作り上げた。大海から離れ独り立ちしたその産毛のような湖畔は、世にも珍しい海跡湖として今も尚、瑠璃の同志を育み育つ】


この間瑠璃湖畔に訪れていたのでマップ説明まで見れた事は暁光だった。見慣れない単語だったが、【海】というワードに飛びついた俺達は即座に海跡湖なるワードも下調べする。


なんでも、遥か長い年月を掛けて海から砂などの堆積物を流入し続けた盆地などに海水が溜まる。その後堆積物が一定のラインを越えるとそれ以上海水が流入しなくなり、隔離された空間が誕生する。


その後の経過年数にもよるが、現実の世界ではそのまま海水が周囲の植物や環境の影響により淡水化、晴れて【湖】として生まれ変わる事例があるらしい。


「本当にこんなとこにいるんすかねぇ、海宝種。全く海感はないっすし……水もしょっぱくもない。昔いたとしてももういないんじゃないっすか?」


「ちょっ、柴鴨th!飲んだのか?」


ゲームだしお腹壊したりとかしませんよーと柴鴨thはケラケラ笑うが、かと言ってその辺の水を抵抗なく飲めるのはどうかと思うが……。


そんなわけで四方八方目立つ目印も無い湖のど真ん中、小さめのクルーザーのような船に乗り込むは亜麻色に近いボブカットの活発美少女柴鴨thと、興味深そうに持参したスケッチブックに周りの景色や魔物達を描き入れている、金髪お姉様エルフことまっ白ちろすけさん。別れた直後で(WAO内で半日くらいしか経ってなかったからね)申し訳ないが、一旦力を貸してもらうことに成功し、合流を果たした。



と、少し離れた船首辺りでキラッキラした顔で片膝上げてカッコつけている赤髪少年ヂュン。の、近くには普段とは違い海月系少女、陽さん……の姿が残念ながら見えない。船に乗り込んだ時点で船酔いLv.MAXに襲われ、ダイブ機の方から強制ログアウトさせられているからだ。


という事で、属性マシマシ幼女である俺と、NPCの船頭おっさんを足して5名。絶賛【レジェンド・オブ・フィッシャー】スキルでの海宝種獲得の為、一度ヘパイシュタを離れ、瑠璃湖畔の僅かな可能性に賭け訪れている。


ヂュンと陽さんは前線プレイヤーとまでは言わないが、2人で様々な食材を求めてWAO内を中々に巡っていたらしく、瑠璃湖畔なども勿論到達済み。全員ファストトラベルで一っ飛びというわけだ。



「しかし……陽さんは大丈夫なのか?」


「えぇ?……まぁ、いつもなら何かあっても自分で何とかするから、大丈夫っ!だと思うんだけどなぁ」



どうも陽さんは船酔いというか三半規管が激烈に弱いようで。なんなら船に乗り出す前のタラップの時点で「ふわふわする……」とヂュンに縋り付いてよちよち歩きを始めていた。


そんな状況が船に乗り、しばらく続いていたが不意にパーティチャット内に【パーティメンバーがログアウトしました】とアナウンスが鳴り、以降陽さんはしばらくWAO内から姿を消している。


俺が紫乃にバチバチにやられていた際にも強制ログアウトのアナウンスが出かかっていたが、脳に影響が及ぼしそうになるとダイブ機からセーフティログアウト処置が施される機能が発動したんだな。


たまたま船内に休憩室、もといリスポーン地点に設定できる仕様のソファがあったため戻っては来れそうなものだが……連絡すら無いことから考えて難しいかもしれない。寧ろどうにか(寝ゲロする奴いる、らしいし)なっちゃいなければいいけどな。


「あれで俺より頑固だからなー、陽は」


「うーん……チャットはしてるんすよね?」


「勿論っ‼︎」


一度諦めて陸で待っているのを勧めたが、こんな面白そうな事参加しないわけにはいかない、と謎の野次馬根性を見せられたわけである。


少々手間はかかるとは言え勝手に始めてしまうのも白状な気もする。わざと仲間はずれにする気はさらさら無いんだけどな。


「でもセーフティ発動してますし、戻って来られたとしても厳しいと……思います、けど」


「で、ですよねっ‼︎じ、じゃあ、ちょっと陽の様子確認して来ます!」


さささっ、と船内の陽さんのアバターが眠るソファの隣で眠りにつきログアウトするヂュン。今までの態度と違い、裏返った間抜けな声を上げていたが、どうも正統派美女であるまっ白さんと面と向かって話しづらいそうだ。


普段から陽さんと活動しておきながら、なんとも贅沢且つ、失礼な野郎である。でも気持ちはわかります。圧倒的な美に気圧されるよね。


しかし御薬袋さんの心配も当然。このセーフティ機能というのはゲームをしない人間でも知ってる、教科書にも載る程の常識レベルだからな。この機能があるおかげで、フルダイブというある意味で脳を危険に晒す行為が合法で認められているわけだ。


その絶対的信頼性を持つダイブ機から、【もうダイブ出来ません】と警告され弾かれているんだからそう簡単に回復出来る状態とは思えない。


「ところで……一旦ヂュンさんがいなくなったっすし、はなださん」


「何だよ、改まって」


「紫電の野郎に襲われた時はノーカウントとして、実際どれくらい闘えるっすか?その腕で」


腕で。まぁ、このちょっと口数の減った左腕に棲む肉塊、【黄衣の蜥蜴】だな。


こいつが急に黙ったのも紫電ヴィオ、つまり俺の実妹である紫乃との戦闘を無理やりな動きで手助けした事と、電撃などで幾らかはこいつにもダメージが入っていたらしく、俺の前に寄生されていたヴァパファングさんから蓄えたエネルギーなどは使い切ったようだった。


「今、こないだの戦闘の影響で省エネ中らしくてさ。基本手助けはしてくれないらしい、がっつりMPは食ってるけどね」


「より不味いじゃないっすか……自動的にはなださんは役立たず、と」


「なっ!い、一応街でMP回復アイテムは買い溜めてるからさ」


ポーションタイプだけじゃなく、食べるタイプだったり周囲に振りまくタイプだったり。とりあえず目につく商品は一通り揃えて来たのだ、なんせオークションで得たドンがあるからな。スラム街に寄付・活動する分を考えても余りある。


今だって船で移動中にひたすら木の実型のアイテム【マジックナッツ】をぽりぽりしてたわけだが、確かに回復量は微々たるもので1.2回10〜20位のMPを回復しては1分程度で搾られる。


【レールスライド】や【ファイアボール】ですら一度の使用に7.8程MPが必要になる。常に何かしら食べて対策はしているが、大幅にMPを回復する手段がない俺は精々スキルや魔法を一つ使用出来れば上出来ってなもんだ。


「ちなみに、その状態で腕は自由に動くんですか?」


「……動くのは動く、けど。なんか重たいというか、感覚が一枚膜張ってる感じかな」


「腕先じゃなくて良かったっすね」


柴鴨thの言う通り、腕先なら剣を振るのも危うかったかもしれないな。なんせ手伝う気のない状態のこいつは、字面通り肉の塊でしかない。


さっさとMP吸わして意識をハッキリささねば紫乃とやり合う事はおろか、フィールドでモンスターと闘うことも難しいだろう。


この瑠璃湖畔での道中だって街道から船着場までは他メンバーが主力で闘う横から、スキル無しで適度に切りつけていた程度しか動けなかった。


船着場からはわざわざドンを払ってNPC経営の船に乗った甲斐もあり、通常モンスターとはエンカウントしない仕様となっているのでそこまで影響はなかったのだが。


「とりあえずヂュンさん達には2人ともWAO初心者で、あまり戦闘が得意じゃないって事になってるっすから、設定忘れないでくださいっす!」


「はいはい、幼気な美幼女だからね、完璧だよ」


「見た目120点、態度70点って所ですよね……」



あら、いつに無く辛口評価ですわ、まっ白お姉様ったら。見た目評価が120点なだけでもありがたいか。


柴鴨thは2人に諸々の事情やら【黄衣】関連がバレることを警戒してか、設定設定言って戦闘から遠ざけようとしてくれている。それ自体はありがたいのだけれど、猫トォイによって少なくとも日本のサーバーでは生中継されていたし、そうなれば勿論黄衣の蜥蜴が紫乃の攻撃を防いだりした場面も映っているだろう。


要はヂュン達には初めから腕に何かいるのはバレてそうだけどね、はなから有名人だなってコメントもいただいていたしな。後は余り事情を聞かれて察せられたりしたら厄介って位か。そこを怖がっていたら紫乃に勝てるほど戦力アップも難しいだろうが。


そうこうしてる内にヂュンの体がムクリと起き上がる。WAO内に帰って来たようで遅れて脳内アナウンスで【パーティメンバーがログインしました】と通知が流れる。


「おかえり、どうだった?」


「今回ばっかりはダメだ……ずっとトイレから嗚咽だけ聞こえてたぜ」


大ダメージじゃん……ん?トイレ?


「そういえば、気になってたんですが……ヂュンさんと陽さんはリアルでもお知り合いなんですか?」


「ん?あれ、言ってなかったっけ?家が隣同士の幼馴染なんだ、幼稚園辺りからの付き合いだし腐れ縁ってやつか!」


やれやれとため息を吐くヂュンを横目に、リアル女性陣は幼馴染同士という発言にきゃーきゃー黄色い声を挙げている。


まぁ、確かに絵に描いたようなドラマのような関係性。2人でなくても所謂エモさというか、心臓を鷲掴みされたような。推しを目の前にした時の下腹あたりがギュンってなる感覚を覚える。要は尊いってやつだな。


ヂュン自身はなんとも思っていなさそうなのが、じれったいし羨ましい限りです。幼馴染の男女がわざわざずっと同じゲームし続けて?吐いてるかどうかパッと確認出来るような関係性で?なんなら家を行き来出来てるあたり、親公認で?


そんなんもうヂュン通り越してギュンですやん!くそー、いる所にはいるもんだな、そんなテンプレラブコメみたいなやろうがさぁ!


「流石に陽も文句は言わねぇだろうし、このまま始めるか!」




「お、おぅ……まぁ仕方ないよね」




◆


集中……神経を研ぎ澄ます。


目の前だけではなく、船体、空間、水面。更に意識を伸ばし、水面下の気配にも気を配る。


配られた真っ赤な釣竿の先には拳一つ分くらいの大きな、これまた真っ赤なウキが水面でぷかぷか浮いている。


つんつん、と微かな振動を腕に感じる。最初の1.2回はこの時点で力任せに引っ張ってしまったものだが、その都度ヂュンに叱られ学習した。まだだ、まだ待ちだ。


獲物はまだ警戒している。美味しそうなご馳走が目の前にぶら下がっているという事実に、そんなわけないという獲物なりの理性が思い切り齧り付くのを紙一重で押さえているのだ。


静けさを破る入水音、大きく沈むウキ。今ダラァっ!


全ての力を腕にこめ、一気に竿をあおる。ガクンっと、下にかかる力を感じ先ずは一安心。無事に獲物に針がかかったようで、物凄い引力を感じる。


これは、さっき一匹釣った魚よりかなりデカいぞ……滾ってきた!


思い切り良くリールを回し、どんどん自分の方へと魚を引き寄せたい衝動を歯を食いしばり耐え、糸の引かれる方向に竿を立てるようにして魚の消耗を待つ。


引かれ、耐え、少し巻き取り、また引かれ。我慢だ我慢、うっすらと水面にキラキラ光る魚体が浮かび上がって来たが、まだダメだそうだ。隣でタモ(魚を水面から揚げる網)を持ち待機しているヂュンが、首を振っているからもう少し寄せろということだろう。


しばらく同じ事を繰り返すと、ヂュンが水面に向かい力一杯タモを振るう。網の中にはキラキラ輝く、俺の顔(美幼女の方)より大きいサイズのお魚さんがいらっしゃる!


「これは、キタカ?コレ?」


「いや来てない、こいつただの【瑠璃トラウト】だ」


ダメじゃん……トラウトって確か淡水魚じゃん。俺の凡そ30分が……。


その前に釣った小魚(確か【ユニバーサルフィッシュ】、本当にどこでも釣れる魚)に比べると3倍ほどの大きさもあり、期待したのだが海宝種ではなかった。


しかしまぁ、フルダイブゲームにありがちな特徴なのだが、従来の携帯機や据え置き機で行うゲームよりもより細やかで感覚的な操作が可能になった反動で、現実さながらの技術が求められる事が多々ある。……いや再現度はすごいんだけどね。


WAOにおいても例外ではなく、釣りに関して言えば竿に糸通したり、糸を巻き取るリールをセットしたり、果ては魚をヒットさせるのも現実と同じように行わなければいけない。なんなら専門のショップも多数存在する。


釣りが好きなプレイヤーならさもありなんだが、素材収集やクエストの一環で行う一般プレイヤーからすると、かなりハードルが上がる要因ともなっている。



「ひゃー‼︎こっちは一杯釣れてますよー、はなださーん‼︎」


そして、初心者でも諸々の条件や経験を無視して爆釣に至る方法がある。それはスキルによるアシストだ。


我らが伝説の、レジェンドオブフィッシャーマン様は当然、爆爆釣さ。彼女の周りには山のように魚が積み上がっており、柴鴨thがアシスタントとして隣で、釣れたそばから魚の針を外したりと手伝っている。あれでスキルレベルが1だってんだから、上昇すれば一体どうなるのやら……。


初めに用意していたバケツやらは最早一杯一杯だ。片っ端からアイテム化してインベントリに納める術もあるっちゃあるが、レア度の低い魚も多いし、非現実的だ。それにしても本当に針先に餌をつけて垂らすだけでほぼ間隔空けずに釣り上がるとは……レジェンドの名は伊達じゃない!。


しかもまっ白さんは一度もリアルでは釣りを行ったことが無いらしいのだが、流れるような手つきで全てをこなす。恐らく、レジェンドオブフィッシャーのサポート効果の一つだ。


そのスキル説明欄には【釣りを愛し、釣りにその身を捧げ、水に愛されしもの】というフレーバーテキストと共に、【釣り補正Lv.5】、【爆釣香気Lv1】【釣り人Lv.MAX】が内包されていると追記があるらしく、正に今スキルの暴力というものを実感させられているわけだ。


「……っあぁ〜、なんだ。はなだも初心者にしてはやるじゃん!」


「……ありがと」


余りにも居た堪れなくなったのか、ヂュンから慰めをいただく。まぁ初めからスキルがあるから釣果に差は出るだろうとは想定していたのだが、ここまで一方的だと悔しいものである。





さて、ここで本題です。そもそもここがしっかり海跡湖として機能しているのかどうかという検証・試みだったはずだが……。


それに関しては大当たりだ、ここは歴とした海跡湖である。その証拠に【シー・トラウト】なる魚がバンバン釣れる(俺は釣ってないけど)


釣れる頻度からして、【瑠璃トラウト】と同じくらいで、この湖内でのレア度は低めなのだろうが、シーという表記があっただけでも大躍進である。


後は海宝種、要はレアな魚がかかるのを待つだけってなわけだね。


「……ふぁ〜っ」


「柴鴨th、居眠りすんなよー」


「いやぁ、爆釣なのはいいんすけど。最早アイテムも一杯でやる事がなくて……はなださん変わるっすか?」


「いや……このままやるよ」


そうっすか、と気の抜けた返事でまっ白さんの隣に腰掛けてうとうとと船を漕ぎ出す柴鴨th。まぁ仰る通り、餌をつけたりするのもスキルで最適化されているし、唯一の仕事であった釣った魚のアイテム化も出来ないとくれば、そうなるわな。


ましてやモンスターもNPCの所有する乗り物であるから、エンカウントしない。戦闘面でもお呼びじゃないわけだしね。


しかし、モンスターといえば一つ懸念はある。今のところまだ遭遇していないのだが、一般知識的にWAO内で釣りをした場合稀にモンスターが釣れる場合がある。


その場合はそのまま海上や船上、海岸などで戦闘になるわけだが、そもそも通常エンカウントに含まれるのかだな。もしシンボルエンカウントや特殊なエンカウントに含まれるのだとしたら、今現在もいつ襲われるかわからないわけだ。



「……しっかし、はなだのツレ。まっ白ちろすけさんだっけ、釣りすぎだろ」


「まぁそれを交渉材料に狙って連れてきたからね、スキルの効果だと思うよ」


「この小一時間で百匹はいったんじゃないか?」


3つ積まれたバケツは既に魚の頭やら尾やらが、あらゆる方向に突っ込まれた無惨な姿を晒し、最早一つの生命体かオブジェのようだ。あながち百匹でもお釣りができるかもしれない。


これ程爆釣だと言うのに、俺もヂュンも表情は渋い。俺に関しては余りの釣果差によるちょっとした嫉妬心みたいなところもあるが、共通しているのは【海宝種】が釣れる可能性がどの程度あるかという不安感だ。


【シー・トラウト】が釣れるといってもここまで大型の魚のアタリは無し。何か進展がない限りは信じて待つしかないときた。


「おぉっ‼︎ちょっと休憩から戻ったらどえれえ事になっとるがなっ!」


「うぉっ、おっちゃん!いたのかよ」


まっ白さんを見つつ、ヂュンと二人で竿に集中していたため背後から忍び寄るNPCの船頭に全く気づかず思わず飛び退く。


船頭のおっちゃんはまっ白さんの釣りっぷりを見て拍手喝采した後、忙しなく手を動かすまっ白さんではなく暇そうな俺達に話しかけてくる。


「お前さん方、あれだけ釣ったら満足でねぇのか?」


「いや、それが普通の魚じゃだめなんだよ」


「俺達が狙うのは【海宝種】だっ!」




「……ほぅ、こんな湖で【海宝種】ってか。ならちょっとポイントを変えてみっか、心当たりあるぞ」


含みのある笑顔を携えて、おっちゃんは操舵室に引っ込んでしまう。NPCだと思って海宝種の話は言ってなかったんだが、なんでも言ってみるもんだな。

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