レオンとエアンディールさま①
こんにちは。僕の名前はレオン・ツァルクと言います。よろしくお願いします。お父さんの名前はハナール・ツァルク、お母さんはヴィヴィ・ツァルク、5歳下の妹はリアン・ツァルクって言います!
僕の家の周りは深い森、そして歩いて10分位の場所にある湖があるくらい。お家は一軒。つまり、周りに民家なんてないんだ。だから、僕は家族以外とお話をしたことがなくって。
でもね、たまに顔に傷があって、服や手に持ってる剣?っていうがちょっと赤っぽくなっている人達が怖い顔で森の中を歩いてるのを見るの。
お話してみたいから近づこうとしたら、お父さんが『あぁ、迷子になってしまったようだね。きっと心細いだろう。父が話してみるからレオンは他にも迷っている人がいないか木の上から探してくれるか?』って僕に頼むんだ。
大人の人でも迷子ってなるんだね……。
ちょっとだけ、お話できないのは残念だけど。でも僕、お父さんのお願いが嬉しいから、いっつも『うん!!』って言って木に登ったら遠くまで頑張って探してるんだ。
今日も迷子のおじさん達が眉毛をぎゅっと真ん中に寄せて森の中を歩いていたの。
お父さんに『迷子になると不安になるから大人の方が安心すると思う。また見かけたら父に教えてもらえるか?』って言われてたから知らせに行ったんだ。
教えに行ったらお父さんから、今日も木の上から探して欲しいって言われたんだ!!
僕は今日も「は〜い!!」てお返事して上まで登ってきたの!
しばらく、遠〜くまで探してたら目の前をキラキラするのが飛んでて。なんだろ?って思って光ってるのをツンって指でつついたら「やめんか………」って聞こえてきたの!!
思わず「え?」て言っちゃったけど、やめて欲しいってことは……僕、イヤなことしちゃったんだ!? どうしようっっ、謝んなきゃ!
「ごめんなさいっっ」
勢いよく頭を下げて謝ると、光が顔の前までふよふよと降りてきたの。そして「ふむ」ってまた声が聞こえてきた。
「………顔を上げよ。お主、名は何と言う?」
ビックリしたけど、ちゃんとご挨拶しなくちゃ!!って思って頑張ったよ。
「レオン・ツァルクです! 8歳です!!」
あ、キラキラがくるくる僕の周りを回りだした……。なんだろう? 綺麗だけど何にも言ってくれないと僕、不安になっちゃうよ……?
「―――ふむ」
5回くらい回った後、また僕の顔の前で止まったの。と、思った瞬間、光ってたのがシューッて真ん中に吸われてくみたいに消えて……そこにはちっさいお兄さんがいた!!
「!! お兄さん誰っっ!?」
うわ〜、髪の毛が春の葉っぱの色だ! 目は夏の葉っぱの色!! あ、でも瞳の中にキラキラ金色もある。綺麗だなぁ〜って思ってジーッと見ちゃった。
ちっさいお兄さんはエアルさんというそうです。風のせいれい?さんで天気がよかったからお空の高いところをふよふよしていたら、昔のお知り合いとおんなじ魔力?を感じて森に降りてきたんだって。
「へ〜、そうなんだぁ! その人に会えるといいですね!!」
「そうよのぉ。かれこれ何百年か会えてないからのぉ」
え? お兄さんって何歳だろ? とってもお年を召されてる人ならお兄さんじゃなくて、おじさんでもなくて……おじいさん?
僕、おじいさんは見たことないけどすっごい綺麗なんだね!
……あれ?じゃあ、そのお知り合いの人もおじいさんなのかな? う〜ん、う〜んって考えてたら、お兄さんが僕のおでこに触れてきたの。
「お主の魔力は某が知る方と似ておるのぉ。……レオンと言うたか。お主には家族はおるのか?」
「家族? え〜と、お父さんとお母さんとリアンがいますっ」
「……父君の名は何と?」
「? ん〜と、ハナール・ツァルクです。お母さんは『ナル』って呼んでます」
「―――ほぅ……ハナール…か」
お兄さんはブツブツと何かを言っています。どうしたんだろ?
「レオン、父君に会うことは叶うかの?」
「大丈夫と思いますけど、お知り合いの人はいいんですか?」
会いたい人を探さなくていいのかな?
「あぁ、いや、すまぬ。……もしや、そなたの父君が探しておる方やも知れぬと思うてな」
「!! そうなんですか!? お父さんのお知り合いなら早く行きましょうっっ」
僕は、お父さんに少しでも早く会ってもらいたくてお兄さんの手をつまんで木を降りていったんだ。そして、森にいるはずのお父さんに向かって走っていったの。
ワクワクしながら、お父さんの姿を探してたんだけど『あれ?』てちょっと思ったんだ。
このお兄さんとお父さんが昔からのお知り合いなら、お父さんも『何百歳』ってことなのかな?
………え? お父さんって『おじいさん』だったの!?
このお話の主人公は少女…。




