レオンと魔眼持ち②
リアンが入学してから五か月が経った頃、お友達ができたと満面の笑顔で言ってきました。
僕は暫くの間、僕は妹のお友達との日常をただ聞くことにしました。
自意識過剰かもしれませんが、妹のお友達は本当に妹とお友達になりたくて一緒にいるのかどうかを見極めたかったのです。
四月にリアンが無事、学園に入園した後から、何人かの女生徒が初等科まで足を運んでいたようです。
中等科は棟は違いますが初等科と隣接しているので、まぁ、興味本位でちょっと行こうと思えば行ける距離だからあり得るのかな?と思いました。
でも、高等科は……どう考えても距離的に無理じゃないでしょうか!?
高等科一年生の新学期は、授業や実習が物凄くハードで、日中自由になる時間なんて殆どありませんでした。
休日も学園関連で忙しそうでしたし(僕は一日で終わりました)、よく時間がありましたね……と思っていたんですが、そういえば、後日生徒指導課の教授に呼び出されていましたね。
学業をおろそかにしてはいけないです。
そんな彼女達の目的は一目瞭然で、妹をだしにして僕に近づきたかったみたいです。
その頃の僕は、既に人との付き合いを『広く浅く』としていました。
特に、女生徒の皆さんとは会話はしますが一定距離を置いての交流でしたからね。
何とかしたいと思ったのか、妹のところに足を運んでいたようです。
僕も今までの経験から、そんな子がいるかもしれない……とは思っていましたが、本当に行動を起こすとは……。
中等科は未だしも、高等科の生徒にそんな余裕は無いと思っていたので(その行動力は違うところで発揮したらいいと思うのですが……)
噂を聞いてから、エアルにお願いして情報を集めてもらいました。
エアルは上位精霊ということもあって、学園内は勿論、倭国や近隣の風の精霊達の総括の様な役割を担っています。なので、知ろうと思えばかなりの情報を集める事ができるんですよね。
日頃はこんなことエアルに頼んだりしませんよ? 今回は特別ですから。
お願いして二週間が過ぎた頃、数名の女生徒の皆さんが学園外に妹を呼び出したとエアルに聞かされた僕は、妹に酷い事はしないだろうと思いましたが急いで妹の元に向かいました。
入学したての忙しいこの時期に、自分の事でリアンに迷惑をかけるのは兄としても避けたかったんです。
そこで見たのは七名の女生徒の背中と、彼女らに笑顔を向けているリアンの姿。
遠目からでもリアンの笑顔が見れたので安堵しました。大丈夫そうだなって。
ゆっくりと歩を進めて声が聞こえる距離になった時、『ん?』ってなりました。
よく見てみたら、彼女ら……うん、なんか固まってるね。
「……エアル、リアンが今までなんて言ったか教えてもらえる?」
「ーーーーーそうですね。一言で言うと……お説教されておりました」
リアンは初等科の一年生なので、まだ幼い外見なのですが、中身は前世の晶お母さんの記憶を引き継いでいるので人生経験だけで言えば六十歳以上の女性。
リアンがよく言うのは、『相手の嫌がることは絶対にしたくない。自分本位で行動する人は苦手。あと、非常識なことをする人も』ということ。
子どもらしくない自分の言動を自覚している妹は、周囲の反応を気にして日頃行動しているようです。
家族以外の人には見せられないことを少し寂しく思いながらも『この記憶も自分だからいつか本音で話せる人ができるといいなぁ』とはにかんで話す妹に、どうか一人でも心寄せてくれる友達が現れますように……と願っているんです。
ーーーーーところで、基本、家族以外の年長者(今世での年齢でいう)には、子どもらしい行動をするリアンが説教……?
え? 彼女達、何やらかしちゃったの……??
読んでいただきありがとうございます。




