家族会議①
兄の一言で空腹であった事を自覚した家族は、とりあえず遅めの昼食を摂ることにした。
準備は出来ていたらしく温めるだけで直ぐに食べれてよかった。
満腹になると眠気が襲ってきたが、先程の兄の爆弾発言があった為に話が続けられることに……何となくだが逃げたい。
『お母さん、リアン話せるよ。それに多分意味も分かってるかも? ね、リアン!』
父が兄に説明を促した。
「え? だって。リアンね、さっきね、お話めちゃくちゃしてたよ。ねっ!!」
あぁぁぁーー!! めちゃくちゃ話してたねっっ私ぃ!!!!
「えっとね、『将来ゆうぼう』とか『芸能かい?』とか『泣き顔』だったかな? 今までリアンからは言われたことない言葉をいっぱい言ってたから気になってーーあ! あとね『ろうにゃくなんにょ』って言ってたよ。僕が聞いた事ない様なことも言ってた!! すごいよねっ」
ちゅっどーーーーーーーん!!!!
兄からの砲撃被弾しましたーーーっ
リアンは瀕死レベルに陥りましたーーーっっ
そだよね〜!
今日の朝までは舌足らずで、会話も年相応な短めで、単語を繋げてって感じでしたよねーー……。
両親が私をじっと見ている事がツラい。
顔には『? にぃに なにいってるの?』と訳分かんないって思ってますっていう仮面を貼り付けている。が、背中と掌にはあり得ない量の冷や汗だ……。
「―――ねぇリアン。リアンは『契約』の意味が分かるかしら?」
「……………けぇやくはぁ お…ともらち? にぃにとえあさま おともらちになったよ」
私の返答を聞いた両親は暫し考案。そして、2人で頷き合う。
「―――ヴィー、仮定なんだが……聞いてくれるか?」
「なにかしら?」
「実は『盟約』は自分達が考えている程には言葉を必要としていないかもしれない。レオンはエアルと契約する際に『仲良くなりたいから』と言っていた。真実、そう思って契約したんだと思う。レオンは主になろうと思って固めの言葉を言っていない。だが、互いに契約する意思があったから叶った。―――ならば…多分だが……精霊側が、契約する相手をどう捉えているか…じゃないか、と」
「友達か仕えるべき主人かっていうことかしら?」
父がこくりと頷く。
「多分。……すまない。自分は昔は世俗との関わりや人との契約を拒否していたから確信は持てないんだが……。それに、下の者とも線を引いていた所があったから……他の者がどうだったかも……聞こうともしなかったし」
母が、苦笑しながら困った人ねってボソッと口にする。
「そうよね〜。貴方、そんなとこあったわ。寂しがりやなのに、何でか一人殻に籠っちゃってるし。しかも、そこを突かれて大変な目にあっちゃってるしぃ」
父が思わず服の胸を握って『ゔっ』っと呻く。
あ〜、ダメージ食らったなぁ。
ていうか、話してるの聞くと、なんか父のイメージがヒキニート……だな。美形のヒキニート。ふむ。なんかあったのかな?
「エアルは? 今までも契約したことあった? 何か知ってたら教えてくれるかしら」
今までふよふよと兄の肩付近を漂っていたエアンディール様は『こほん』と軽く吐き出し口を開いた。




