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第67話 カデンの大掃除

「掃除のサービス?」


カデンの提案に風花一家とハンニバルと阿修羅と天とハミルカルとオロチが揃って首を傾げる。


「うん。まだ10月だから大掃除にはだいぶ早いけど。もし希望が多かったら何日も掛かるし。普段の営業があるから土曜の午後だけね! とりあえず、どのくらい綺麗になるか実際に見てみてよ!」


カデンの提案に従って、まずはハンニバルの家側の店舗部分を掃除する。


てんパパ! ここにあるもの全部インベントリに収納して!」

カデンの言う通り、家具も含めてすべて収納した。

「こんなに広かったんだねえ」

空っぽの部屋はいつもより広く感じる。


「まずは装備ね! 手袋とかゴーグルとか靴カバー。マスクとエプロンもね」

カデンと一緒にハンニバルも装備を身につける。

「ロボット掃除機で床のゴミをきれいにしたら、スチームクリーナーとポリッシャーの出番だよ!」


「しょーかんっ!!」

バフン!

“業務用スチームクリーナーが召喚されました”

なんとなく掃除っぽい道具が出てきた。


「しょーかんっ!!」

バフン!

“高圧洗浄機が召喚されました”

これはよく分からない。


「しょーかんっ!!」

バフン!

“業務用ポリッシャーが召喚されました”

なんか…デカかった。



「スチームクリーナーは油汚れが気になるところに効果的だよ!

 高圧洗浄機は外壁とか面白いくらいキレイになるよ!

 ポリッシャーは、モーターで円形のブラシやパッドを回転させて効率良く床の洗浄や床磨き作業を行なう清掃機械だよ! 使用場所や使用目的によって、最適なブラシやパッドを取り付けて使ってね! ここの床はこのままでオッケー!

 まずは壁からね!ここの壁は石材が剥き出しだから高圧洗浄機を使っても大丈夫そう。バル、ここを押すと動くから端から端までじっくりね!」


前に住んでいたテルマさんがキレイにしていたが、高圧洗浄機の威力は凄かった。


「石材の色が変わっていくわ…」

「新築の色だ…」

皆が呆気にとられている間に壁の洗浄が終わった。


「次は床! バル、今度はこのポリッシャーで端から端までね!」

これもあっという間だった。


「床掃除って重労働なのに…」

「這いつくばったり腰を曲げずに床掃除ができるなんて…」

ポリッシャーもまた驚きの洗浄力だった。

「すっごくキレイ…新築みたい」


「んふふー! じゃあてんパパ、収納したものを出して! …ありがとう! じゃあ、この設備をスチームクリーナーでキレイにするよ! これは小さいから私でも扱えるから見てて!」

あっという間にピカピカだ。


「これは油汚れにも威力を発揮するんだよ。ここでは油を使っていないからイマイチ効果が分かりにくいけどね! あとは高圧洗浄機で外の壁をキレイにしたら完璧なんだけど、繋がっているからパン屋さんも一緒にやってもいい?」

「もちろんよ!」

「是非頼む!」


「パン屋さんのお店の中も掃除してもいい?」

「お願い!」

「厨房もいい?」

「頼むよ!」


「オッケー! じゃあ先に中ね。てんパパ、全部収納してもらえる?…ありがとう」

「手分けしよう。俺が壁をやるからてん殿は床を頼む」

ハンニバルとてんであっという間にパン屋の内部が生まれ変わった。


「凄いわ…」

「そういえば、最初はこんな色だったな…」

レミも誠一もフェルムもベイクも呆然だ。


「じゃあ機材や作業台を出すよ」

てんが元どおり取り出した厨房の機材をハンニバルとてんとカデンと風花がスチームクリーナーで洗うと新品のように美しく光る。


「毎日洗っていたのに…」

「仕方ないよ、機械は威力が違うもん。人間の力は限界があるよ。それに4人でやると、あっという間だね!」

カデンの召喚した道具を使える全員で取り掛かれば、そんなに手間では無かった。


「あとは外だね!」

「外壁は任せてくれ」

コツを掴んだハンニバルがあっという間に洗浄してみせた。



たった半日で見違えるようにキレイになったお店を見た商店街組合から依頼が殺到し、カデンはウハウハだった。


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