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第40話 新商品を出さないと!

「ホットドッグ、売れなくなっちゃったね…」

今日もカデンがしょんぼりとしている。


「仕方ないよ。もともとお肉屋さんや屋台とかの方が美味しいホットドッグを提供していたし、うちのホットドッグはたっぷりのチーズを目の前で溶かして仕上げるくらいしか特徴がないんだもの」


――― 風花とカデンのホットドッグが評判を呼んだことで肉屋や食堂や屋台がホットドックに目をつけた。それぞれの店が工夫を凝らし、今では様々なタイプのホットドッグが販売されるようになった。グルメ系ホットドッグは王都の名物料理として定着するだろう。


ホットドッグ目当てのお客が激減してからカデンの落ち込みは大変なもので、近所の商店主たちが心配して何度もカデンの様子を見に来るほどだった。


カデンは激しく落ち込みながらも外に置いた黒板に『グルメドッグ元祖の店』と書き加えた。

それを見たご近所さんや常連さんたちの間で『カデンちゃんはしっかりしてるねえ』と評判だ。

ホットドッグに元祖も何も無いのだが、その効果もありグルメな観光客が、ブームの火付け役を一度食べておこうと立ち寄るようになった。



瞬く間にブームとなったグルメ系ホットドック目当ての観光客が増えて王都商店街全体の売り上げに貢献したため、風花とカデンは商店組合の会合で、とても感謝されている。


「組合のみんなが新しい商品の開発や宣伝に協力してくれるって言うし、ソフトクリームはうちだけだから、そんなに落ち込むことは無いよ。あれは氷魔法があっても真似できないから。スタンプラリーのおかげでソフトクリームがどういうものか知られるようになってきたし」


――― スタンプラリーは、転んでもただでは起きないカデンの発案で実行された。

商店組合に加入しているグルメ系ホットドッグのお店のスタンプを集めると、好きな商品が1つだけ半額になるのだ。半額で購入できる商品は何種類かあり、一番使われているのは「ヨハンの酒場でピッチャーサイズのビールを半額で購入できる」サービスだ。酒場の客はビールだけでは終わらないし料理も注文されるので半額でも充分に元が取れる。


これは出来るだけ多くのお店に集客できるよう風花がカデンを説得した結果だ。

まだ知られていないソフトクリームの宣伝をしたかったカデンの思惑通りにはならなかったが、カデンと風花は組合でとても感謝された。


「それよりカデンちゃん、阿修羅とバルさんが今日帰ってくるんじゃない?」

「そうだった!」

「父さんが餃子を作るって張り切ってるんだよ」

「阿修羅ちゃんの大好物だね!」

「うん、阿修羅がたくさん食べるのが嬉しいみたい。バルさんたちもね」


新商品のことはゆっくり考えよう。

今日帰ってくる阿修羅を歓迎しないとね!

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