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四日目 家族が豚顔になった①

 今まで、俺だけが豚顔になったストーリーと、

 妹だけが豚顔になったストーリーを体感してきた。


 いずれも、それなりの容姿の両親の間に産まれた、

 俺もしくは妹が、

 隔世遺伝とか突然変異とかの影響で、醜い豚顔で産まれてきたという設定だった。


 なので今回は、家族4人の設定を変える。


 おおまかな設定は、

 近所から陰で「豚家族」とか「あの家って豚小屋よね」と言われるレベルの、

 豚顔家族。


 豚顔の両親から生まれた子供(シンジ、レイカ)の2人は、

 順当に豚顔だったという設定で。



 その夢を神様にお願いし、俺は眠りにつく。



 気づくと、ベッドの上だった。

 部屋の鏡を確認しにいくと、

 初日と三日目のストーリで見慣れていた自分の豚顔がそこにあった。


 しかし、見慣れているつもりなんだが、

 やっぱり衝撃は大きいな。


 自分が望んだこととはいえ、

 本当に、

 目が細くて、鼻が上向いて、鼻の穴が丸見えで、肉付きのよい、豚みたいな顔してるとさ。


 汚い話だが、

 丸見えの鼻の穴から、起きがけのハナクソが丸見えである。


 そんなのを発見すると、そりゃあマスクは手放せないよな^^;って思うわ。



 居間にて、母親が作ってくれる朝食を待つ。


 先程から、チラチラ見ていたが、

 もちろん母親の顔も、立派な醜い豚顔である。

 父親も、同じく。


 レイカ「あぁ、もう遅刻しちゃう~。

 何でもっと早く起こしてくれなかったのよ~、ママ。」


 と可愛く言っている、妹のレイカも、

 立派な醜い豚顔である。

 家族全員が、養豚場にいてもおかしくないレベルの顔だなぁ。


(あ、読者の皆さんは、

 気持ち悪くならないように、脳内でイケメンとか美少女補正していいですよ。)



 そして、

 レイカ「遅刻、遅刻ー」

 とパンを口にくわえながら、

 洗面所で身だしなみを整える妹がいた。


 パンを口にくわえて「遅刻、遅刻ー」なんて王道だけど、

 実際やってるのは、豚顔の妹ですからねー。

 あー、しつこいか。



 俺と妹は、もちろんマスクをつけて同時に家を出て、

 駅に向かう。


 マスクをつけた妹は、俺と同じで、

 豚顔を十分に隠せていた。


 昨日も思ったけど、

 やっぱりマスクの力って凄いよな。


 俺も妹もマスクさえはずさなければ、

 細目だけどもそれ以外は完璧のイケメンやキレイな子かもしれない、

 という妄想を抱かせるからねぇ。


 とはいえ、恋愛するなど、

 親しい仲になろうとする人には、

 全体的な醜い豚顔も見せなきゃいけないだろうから

 キツイんだろうけどね。


 駅からの路線は違うため、

 改札近くで、


 レイカ「じゃーね、お兄ちゃん。今日もお互い頑張ろうー」


 って声を聞いて、大学に向かう俺は凄い幸せだった。


 これぐらい幸せなら、

 いったんここでセーブしよう。

作者は、こういう豚顔系の家族に産まれたかったです。


できれば自分の他に三姉妹ぐらいいて、

年頃の豚顔の姉にドキドキしちゃうとか、してみたかった。

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