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第四話 逮捕

俺は牢屋にいた

両手両足には枷があり動けない

逃げる必要もないんだが

少し時間が経つと騎士の一人がやってきた


「グライ・サンダルフォンお前を尋問室に連れていく」


両手は縛られたままで両足の枷を外されその場を後にする

尋問室には俺、いじめられていた生徒、監視の騎士、そしてレイ・ヴァルサルクがいた


「ではさっそく始めよう。今回お前が何をしたのかまず自分の口で答えろグライ・サンダルフォン」


俺の名を呼んだと同時に俺に向け半端ない覇気(オーラ)をぶつけてきた

並みの一般人なら即気絶ものだ

そんな覇気(オーラ)が俺へと向かってくる

監視の騎士と一人の生徒は泡を吹いて気絶した

こいつには丁寧な口調はいらないだろう


「まずはあいつがいじめられていた。軽いいじめだけだったら見逃そうかとも思ったが三人の連中の一人が魔法をぶっ放そうとした。だから俺はそいつらを絞めた」


少し黙る


「そうか状況は理解した。しかしやりすぎだと思わないのか」


「いじめというのは加害者側からしたら遊びかもしれないだが被害者側には一生残るものだ。だからあいつらにも一生残る恐怖を教えやろうと思った」


「そうかならお前がやったことは無駄だったということだ。なぜならあいつらの記憶は消したからな」


俺は黙る


「まあ今回あいつらも悪いだからお前だけを責めることはしない。実は俺がここにお前を呼んだ理由は別の理由だ。グライ・サンダルフォン俺の隊に入れ。お前は入学式の時からずば抜けている才能(もの)を持っているのは分かっていた」


軍に入ることは簡単なことではないと聞く

勧誘されるのはもっとだと

だが俺の回答はこうだ


「断る」


「だろうな。お前に首輪をつけても無駄だろうな」


「じゃあなぜ」


「物は試しと言うだろう」


俺は黙る


「まあ今回の件はおとがめなしだ。こいつら二人にも記憶消去させる」


「それともう一つ、お前が言っていることは正しいだからあの三バカの記憶を少し改ざんしてやる。もうあいつをいじめないようにな」


「どうしてそこまで」


「俺もいじめは良くないと思っているからな」


「そうか」


「じゃあ釈放」


こうしてあっけなく尋問は終わった

時刻は夜になっていた

このまま寮に帰るつもりだった

だが運命がそうはさせてくれなかった

街中でで何やら怪しい動きをしている黒ずくめの連中がいた

別に喧嘩をする気はなかった

だが向こうは俺が気づいたことに気づいたらしい

怪しい黒ずくめの一人が俺に襲い掛かってくる

武器はまさかのトンファーだ

トンファーの戦い方など知らないが対処するしかない

しかしうまく対処できない

あまりにも近接向きだ

こうなると剣の間合いではない

じゃあどうするか拳だ

元は拳一本でやってきた剣は拳での戦闘の付属品でしかない

トンファーによる攻撃を上手く見極め反撃する

拳はヒットするが致命的で無い

だが少し怯んだ隙に武器を奪う

別にトンファーを上手く扱う自信があったわけではない

じゃあ奪った武器をどうするか捨てる

片手トンファーになったことで攻撃が単調になった

これなら簡単だ

トンファーが俺の頭をかすめる

その隙に相手の間合いへとさらに詰め寄る

そして一撃

苦しそうな声を上げくずれ込む

味方がピンチだと悟っていたのかすぐさま俺に攻撃を仕掛ける

一人は短剣二刀流

一人は弓による射撃

短剣使いが俺に攻撃を仕掛けもう一人が弓による援護やりづらい

しかもこの短剣毒が塗っている

少しでもダメージを喰らえば致命傷になるだろう

正直あまり使いたくはなかったがここで魔法を発動する

弓使いと俺の間に氷の壁を隔てる

短剣使いが少し驚いていたが隙になるほどのものではなかった

だがこのまま戦況は一定のままにはならない

もうこいつの動きになれた

今では一つ一つの動作が手に取るように分かる

どういったモーションが最適解の攻撃か

どのように攻撃すれば相手がのけぞるなども

だからもうこいつの攻撃は通じない

全ての攻撃を見極め短剣を剣で弾き剣を左手に持ち替え右ストレートをぶち込む

最後は弓使いだがこいつは怖くない

射手に近づくたび矢は避けづらいがただそれだけだ

剣で弾くことも可能だ

あっけなく弓使いのもとにまで近づき首根っこを掴む


「今から俺が言うことに答えろ。なんで俺を狙った」


「み、見られたから」


「お前らは何をしていた」


「い、言えない。言ったら殺される」


「そうか」


首根っこを掴んでいた手に少し力を入れる


「ぐ、ぐあ、じ、じぬう!」


「答えろ」


「い、言いまず、だ、だがらはなじて」


少し力を緩めると話し始めた

内容は黒づくめの連中は闇の騎士団(ツクヨミ)と名乗っているらしく活動内容は闇の王の復活だとか

こいつらは末端らしい

今回の目的はまだ知らされていなく現在アジトに向かっている途中だった

しかし道中に俺が気づいたことに気が付いたらしく襲っていたらしい

これ以上こいつから情報が得られなそうだな

じゃあ警備隊呼ぶか

そう考えていた時だった


「少し待て小僧」


なんだこの異常な覇気(オーラ)にこの魔力量

こいつレイと同格かそれ以上かもしれない


「まだこの世に貴様みたいな面白い奴がいたとはな」


すごい圧だ

重く押しつぶされそう


「あ、あんたは敵か味方か」


「敵か味方か貴様が一番わかっているだろう」


一瞬だった

一瞬で俺の視界から奴は消えた


「遅いな」


聞こえた声は後ろからだった

一撃

たった一撃で勝敗は決した

意識が飛んだ


目を覚まし周りを見渡すとそこは牢屋だった

またか

今回も両手両足を縛られている

どうすることもできず俺は時が来るのを待った

数時間後足音が聞こえ目を覚ます


「どうもどうもこんばんわ」


白衣の着たアフロが俺に話しかけてくる


「あれ~無言だね~」


「そうかそうか~無言か~じゃあしょうがない。えい!」


プスッと注射された

その瞬間全身に激痛が走った

今までで体感したことないような激痛だった

痛みのあまり叫びたい

だが叫んだらこいつの思うつぼだ


「くひゃっ!!その痛みを我慢してる顔叫びたいのを我慢してる顔最高すぎる!!」


あまりの痛みに何も考えられない


「おーと、思考が低下してきたのかな?じゃあここで目覚めの一発ドーン!!」


脳を激しく揺さぶられるような感じがした


「お?目が覚めたようだねぇじゃあ話を聞いていこうかな」


力が入らない

だが無理やりやれば何とか


「また無言?また薬を注入しようかっ!ぐべっ!!」


バキンと大きい音がなり枷が外れる

外れた勢いのままぶん殴った

両腕が外れたことにより足の枷も外す

まだ意識があったのか痛い痛いと叫んでいる

そんな奴の顔面を掴み壁にぶつける

三、四度ぶつけると喋らなくなった

付近の牢屋から声が聞こえ声のもとに向かう

そこには一人茶髪の男がいた


「あんた味方だよな!!味方って言うか黒ずくめの連中じゃないよな」


「ああ」


「俺なんかやばい奴らに捕まってたんだよ!頼む俺も一緒に出してくれよ」


「分かった」


「ちなみにどうして捕まってたんだ?」


「俺さぁまあぶっちゃけるとスパイなんだよねとある国の、でこの国調査してたら黒ずくめの連中に見つかってなまあ雑魚だったからやれると思ったんだけどよ、一人やばい奴がいて捕まったってわけ」


「分かった。信じる」


「サンキュー俺はアレンだよろしく」


「グライだよろしく」


「にしてもここからグライはどうすんだ?」


「本音を言うと一人ぶん殴りたい奴がいるが今の俺ではきついと思う」


「う~んたぶんだけど思ってる奴一緒だと思うんだよなだからさぁだから一緒にやらね?」


「それも悪くないな」


「じゃあ決まりってことで。目指すはあのやばい奴だ」


「でもあいつどこにいるか知ってんのか?」


「まあね。俺は実は人探すが得意なんだよ」


「そうかじゃあ任せたぞ」


「あ、ああ。けど一つ聞いていいか?」


「別にいいが」


「なんでそんな簡単に信用するんだ?」


「はなから疑うのは違うと思ってな」


「裏切られたらどうすんだ?」


「その時はその時だ」


「へ~」


アレンは思った

お人好しだと

だが嫌いじゃない


「俺は裏切らないよ」


「ああ。じゃあ行くか」


「了解!」


こうして俺とアレンは敵陣に乗り込むことになった

誤字脱字等があれば感想欄に書いていただけると幸いです

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