安心できる場所
葉子が雄介からプロポーズされたとき、最初に思ったのは、
これからも電車で起こしてもらえるかしら?ということだった。
常に隣同士の二つの席がいっぺんに空くところを探すのは難しいし。
「葉子の住んでいるところの駅近くに住めば、葉子が「ハゲ天」様のところ、
次の駅で僕が「ど派手おばちゃん」の席に座れば良いんだよ」
おお、雄介、超頭良い!それで完璧だ。
今日も葉子は隣の男性の右肩に頭を載せて安心して熟睡する。
東京駅で合図をされて目を覚まし、男性に手を振る。
行ってらっしゃい!
フランスに向かう飛行機の中でも
葉子は隣の男性の右肩に頭を載せて安心して熟睡する。
御飯だよ、と合図をされて目を覚まし、一緒に機内食を食べる。
意外に美味しいね!
オルセー美術館でもポンピドゥ・センターでも
二人はそれぞれ自由気ままに絵や彫刻を眺めて歩き、
最後は一緒に全体を巡った。
雄介の右肩は、葉子が眠るのに最適な高さだった。
これまでもこれからも、ずっと。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
大人のための童話、という感じでしょうか……
短いですけど、楽しんでもらえたなら嬉しく思います。
お時間がありましたら、感想や評価をいただければ幸いです。
今後の創作の参考にさせていただきます。是非宜しくお願いいたします。
なお大人のための童話第二弾として、「雪の積もっていないクリスマスイブに」連載開始しました。
全10話、短いので隙間時間に是非どうぞ!
https://ncode.syosetu.com/n0110fe/




