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最恐魔導士は、おれがお嫌い  作者: 水桜崎 有叉杜
第一章

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幸運を

「本当にいいのか」


 ゼノの問いに、ユィンは「俺は、いい」と返す。


「嘉一(かいち)に、何を伝えるつもりだ」

「ゼノが優しい事を」


 ユィンの言葉に、ゼノが「俺は嘉一に優しくする気が無いのに?」と笑う。


「いつまで意地を張れるか、見れないのが残念だ」

「俺が優しいって、ユィンは、俺の何を見たの」


 ゼノは歩き出し、教会の扉を開ける。

 ユィンが、その後ろを着いて行き、ゼノは杖を構えた。


「じゃあ、嘉一が居る地方に雪が降るようにして、雪に埋もれた嘉一が風邪で死んだら、お前と中身を入れ替えるから、お前は嘉一に話し掛けてね」


 黙っていたユィンが「分かった」と口を開く。

 ゼノが「多分、もう二度と、お前には会えないけど、幸せになれよ」と俯いた。

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