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戦国爆乳秀吉〜主人公は秀吉を天下人に育てたい〜  作者: 星野林


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養蜂で年貢免除!

 俺は萌衣姉さんのお母さんと話していた。


「というわけで、前に蜂蜜があれだけ採れるだけのミツバチが山の中には居るので、巣箱や水場を整備すれば、蜂蜜を継続的に採れるようになるのではないかと思うのですが」


「烏丸君は突拍子なことを思い付くな。ただそんな賭けの様なことに村人を動員することは難しいぞ」


「いえ、巣箱を作ったり整備したりするのは俺達子供でやります。工具も芋羊羹の利益である程度揃えることができたので、あとは木材を融通してくれれば始められます」


「ふむ……」


 上手くいけば年貢の交渉として蜂蜜を使うことができるし、そうなれば中村は他所の村に比べても豊かな生活をすることができる。


 貧農の人達でも飢えなくて済むくらいには食事に困ることも無くなるだろう。


「何より早く始めないと芋羊羹の利益に目を付けた領主様が、芋羊羹の利益を税として納めよっていつ言い出すか怖いのです。芋羊羹の利益が無くなればうちはまた貧農に逆戻りになるので……」


「それはそうだな……木材と言っても木箱を作るくらいの量だろ?」


「ええ、10箱作って1つミツバチが住み着けば良いという感じでやるので、できれば30箱くらい作りたいのですが……」


「なるほど……よし、わかったわ! その分だけの木材は集めましょう。上手くいけば儲けだし、子供達も遊ぶだけじゃなくて働いているってことになれば周りも納得するでしょうからね」


「ありがとうございます」


 村で発言力のある萌衣姉さんのお母さんが了承してくれたことで俺は動きやすくなった。


 勿論巣箱の材料をネット通販で全部購入することもできるけど、全部が全部ネット通販に頼りすぎると俺の手が届かなくなった際に動けなくなる。


 それに大人に少し噛んでもらった方が子供達も自分達の成果が大人に取られてしまうって考えるより、大人達が材料を出してくれたからできたって考えた方が健全。


 というわけで、俺はネット通販で養蜂に関する本を購入して、こっそり読み込み、あとはテレビ番組で昔アイドル達が養蜂に挑戦していた時の知識を思い出しながら、見本となる巣箱を日吉丸と虎丸に協力してもらいながら作っていく。


「四角い箱を作って、その真ん中に十字に棒を設置して……」


「烏丸、その棒を取り付けると何が意味があるの?」


 日吉丸が色々質問してくるが、俺が作ってる巣箱は重箱式と呼ばれる、重箱の様に巣が大きくなれば箱を継ぎ足していける巣箱である。


 養蜂場でよく見る四角い巣箱って言った方がわかりやすいかな? 


 四角い棒を入れておくと巣の重さで落下するのを防ぐためであり、重箱式にしておけば、ある程度大きくなった蜂の巣を箱を分離させることで、巣を全部壊すことなく継続的に蜂蜜を採取することができる。


 あとは外敵が入りにくいから全滅しにくいとか、蜂蜜の採取がしやすかったり、何より子供でも時間を掛ければ作れるくらいの工作精度でできるというのも大きい。


 気をつける点は木箱の大きさがズレて重ねられないくらいなので、そこら辺は子供達の中でも比較的大きい子が担当すれば良い。


「よし、できた!」


「「おお!」」


 5段(1段目は小さい入り口付き)で組み上げてみると、だいたい俺の腰くらいの高さになった。


 70センチくらいかな? 


「これを皆で幾つも作るんだ」


「そうそう。あと蜂が水を飲みやすい様にする必要があるから水桶を取り付けたりしてね」


「なるほど」


 その後俺は人数分の工具(トンカチやノミ、ノコギリとか)を用意して、萌衣姉さんのお母さんが木材を用意してもらってから、皆で集まって、巣箱を作っていく。


 村人達からは上手くいくわけないと思っている人も多かったが、俺が音頭を取っていたし、上手くいけば蜂蜜で年貢の大部分を減らすことができるって茂部さんが言っていたため、期待している人も何人か居た。


 小さい子が混じっているので、小さい子は直ぐに飽きてしまうが、廃材で積み木を作ってあげたり、竹を削って竹とんぼを作ったら、それに熱中する様に。


「結局大きい子が作ることになったでーす!」


「しゃあない。小さい子はよく分かってないから……できることだけ手伝ってもらおう」


 俺や日吉丸より年上の子10人で巣箱を作っていった。


 皆のやる気は上手くいけばご飯がお代わりできるようになったり、おかずが増えたりするっていう食が良くなるからっていうのが大きい。


 あと頑張れば俺が脱脂粉乳をいつもの倍飲んでも良いって言っていたので、それでやる気を出させた。


 1週間かけて巣箱30個を作り上げて、裏山に運び、子供達はミツバチが住み着くのを願うのだった。






 巣箱を設置した夜。


 俺、日吉丸、虎丸、萌衣姉さんの4人で裏山に来ていた。


「萌衣姉さんごめんね、引率ってことで呼び出して」


「いやいや、別に良いけど……その光を出す道具はなに?」


「懐中電灯っていう神様が光を生み出す道具で、日の光を蓄えておける道具なんだよ」


 夜道危ないので、俺は人数分ソーラー対応の懐中電灯を渡して歩いていた。


 3人は凄い道具だって驚いていたけど、俺が神通力で神様と交渉して持ってこれるっていうのは徐々に慣れ始めていた。


「さてと、巣箱の前に到着」


「ここからどうするの?」


「巣箱に神様が蜂蜜を大量に作ってくれるミツバチを住み着かせる」


 俺はネット通販で売られているミツバチ6000匹5万円のを幾つか購入して、蜂の巣箱を取り寄せる。


 大量のミツバチがぎっしりしているのを見て、女性陣3人は驚くけど、俺は女王蜂がいる場所を、巣の一部ごと作った巣箱に移してやると、他の蜂たちも徐々に女王蜂が居る巣箱に移っていった。


「よし、これを繰り返してミツバチを増やしていくよ」


「こんなに簡単にミツバチが……」


「簡単って言っても、このやり方じゃなかったら、ミツバチは良くて30個中1つ2つしか巣を作らないってことになるからね。神様の力を使えるなら使わないと……失敗したくないし」


「それはそうでーす!」


 最初はおっかなびっくりだったが、他の3人も慣れたのか、俺がネット通販で出した巣箱から蜂の巣を取り出して、作った巣箱に移していく作業を続けた。


 4人で手分けしてやったので1時間もかからずに終わり、裏山から帰る。


「ちなみにどれぐらいの蜂蜜が採れるの?」


 日吉丸が質問してきた。


「そうだな……1つの巣箱で上手くいけば1回の回収で2貫(約7キロ)採取できるんじゃないかな。それが1年で2回くらい採取できるから」


「じゃあ1つの巣箱で4貫も? 30個巣箱があるから……120貫にもなるの!」


 俺はニコっと日吉丸に笑う。


 日吉丸も計算が早くできるようになったな。


「1貫も量が無かった蜂蜜で10貫の値が付いていたから……そんなに採取できれば……うちの村大金持ちじゃん!」


「でもそんな量を領主に隠したらまずいだろ」


「「「まずいね」」でーす!」


 まぁ、蜂蜜の利益が凄いから領主も作物で年貢を取ろうとはしなくなるだろう。


 そこら辺の交渉をするのは大人の仕事。


 これを俺が主導してやったってなれば、俺は村人から英雄って思われるだろうし、やり方を覚えているから領地をもらっても同じことができる。


 なんなら、蜂蜜を使った料理……蜂蜜酒とか蜂蜜飴とか加工することで更に売れる品にすることが俺はできるし……。


「とりあえず3人は神通力のことは内緒な」


「言うわけないじゃん!」


「言わないでーす! というか私も烏丸のお嫁さんに成りたいでーす」


「虎丸は親族何だからいいじゃん!」


 日吉丸と虎丸が揉め始めたけど、日常だなって俺は思うのだった。


 翌日、巣箱全部にミツバチが入っていて子供達は大喜び。


 水場に水やりを交代でやるようになったりしたし、大人達も数週間すると養蜂が成功したと知ったらしく、村役の人達の前で、俺にどれぐらいの収量になるか聞かれ、最低でも50貫……いや蜂蜜の量だから一斗(18リットル)とかの単位を使った方がわかりやすいから、だいたい三斗(54リットル)は確実に採れるって言うと、村役の人達はざわついた。


 で、年貢を銭払いにしてもらったほうが良いのではないかとか、蜂蜜現物払いの方が……とか色々考えた結果、蜂蜜が採れた量を領主に報告して、それを現金化するのは村で熱田や津島の商人と交渉をして、銭で領主には支払うってことに決まった。


 複数の商人を通じて値段を釣り上げて、領主が納得する額を納め、差額は村の懐に入れてしまおうって考えたらしい。


 芋羊羹の販売で商人との伝手は中村の面々はできているし、多少の交渉はできる人材が居るし……村に損は無いと思ったのだとか。


「それに低く見積もって二斗って領主に報告して交渉しよう。二斗でも今までの年貢くらいの値段にはなるばすだ!」


 実際中村の石高は250石程度。


 村人の数は150人ちょっとで、今まで年貢で5割持っていかれていたので残りは125石。


 足りない分は雑穀とかなんとかお金を工面して賄っていた。


 サツマイモ栽培と芋羊羹工房が稼働して飢えなくはなったけど。


 蜂蜜一斗でだいたい90貫、上手くいけば100貫くらいが相場かな? 


 二斗で180貫で、この時代はお金の価値が高いから1貫1石……1石は1人が1年で食べる米の量。


 180石分だし、銭の方が使い道が色々できるから米で年貢徴収するより楽だろう。


 村役の人達も納得して村長が交渉した結果、三斗蜂蜜現物で支払えば村の年貢全免除を勝ち取ってきた。


 村人達大騒ぎ。


 これで畑で作った作物は全部自分の物にできると涙を流して喜び、それの立役者である俺は大人達からも意見を求められる村役の会合に両親と一緒に参加する様になるのだった。

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