第六話 激情の夜
黎明は、飛燕の反論を一切聞かず、彼を寝台に押し倒した。
「貴方は、私の言葉よりも、戦場を選ぶのか。ならば、貴方の身体に、私が誰であるかを刻みつけてやる」
黎明の瞳は熱を帯び、彼の行動は暴力的で支配的だった。彼は、飛燕の抵抗を意に介さず、彼の衣服を剥ぎ取った。
「貴方の肌は、白銀の甲冑の下で、こんなにも清らかだ。だが、その肌も心も、私によって穢される運命にある」
飛燕は、黎明の強引な愛撫に戸惑いながらも、彼の美しさと、体から伝わる熱量に抗うことができなかった。
「殿下……やめてください。わたくしは、男は……」
「黙れ!」
黎明は、飛燕の唇を強引に塞いだ。
黎明のキスは、冷たい皇子の仮面を捨てた、純粋で激しい独占欲の塊だった。飛燕は、これまで感じたことのない、強烈な快楽に身を震わせた。
黎明は、飛燕の全身を愛撫し、彼の敏感な部分を容赦なく刺激した。
「貴方の身体は、私を拒まない。貴方のノンケの心も、私の愛の前では、無力だ」
黎明は、飛燕の中に深く侵入し、彼の魂までも支配しようとした。飛燕の理性が崩壊し、彼の口から漏れるのは、抗いがたい快楽の呻きだけだった。
「ああっ……!」
黎明は、飛燕の首筋に熱いキスを落とし、囁いた。
「貴方は、私のものだ。貴方の快楽も、苦痛も、すべてが私に属する。二度と、私から逃れようなどと考えるな」
その夜、飛燕は、肉体の快楽と、黎明の病的な執着心によって、これまでの価値観が大きく崩れ始めたことを痛感した。




