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マリアージュの場合 断罪そしてウェディング

インフルで書けませんでした。

やっとマリアージュ編が終わります

 何をおっしゃっておられるのでしょうか?


 まだこの茶番劇を続けるの?


 ちらりと横を見るとカール兄さまがとても綺羅綺羅しく微笑んでいますわ……

はぁ。


「ディアン様、何をおっしゃっておられますの?私はあなたと婚約をしておりませんよ。してもいない婚約をどうしろといわれるのです?」


「そんなことは無い!何故、私がお前と婚約してないというのだっ」


「何故と言われましても……先の御前会議で発表があったと聞いております。まさか、出席されていないとはおっしゃられませんよね?」


「先の御前会議だと?そんなものはいつあったというのだ。そんな嘘ばかりついているから性格がひねてしまうんだ」


な、何を言っているの?この人は……あ、ざわざわと後ろの方が騒がしくなってきましたね。

その時エスコートをして頂いている手にそっと添えられる温かいものを感じました。

カール兄さまの手が私の手を包み込むように添えられています。顔をあげると兄さまの笑顔がそこにありました。


「何を騒いでおるのだ!」


陛下がこちらの騒ぎを見て来られたようです。


私と兄さまはすっと礼をして待ちます。声を掛けられるまでこの姿勢で待たねばなりません。

最上位のかたですから。

なるべくなら早めに体勢を戻したいところ……片足をさげ中腰で頭を下げたままの体勢は辛いです。


「父上、この者との婚約を破棄しているのですっ。そして私はこのローザと添い遂げたいのです」


「このものと言うのはまさか、マリアージュ嬢のことか?」


「父上っ!こんなやつに敬称を!こいつはローザを苛めていたのです。身分をかさに!」


「何を言っているのだ、お前はっ!身分をかさにしているのはお前ではないかっ。だいたいマリアージュ嬢はお前のものではないっ!」


「ですがっ!」


「ああ、お前は会議に欠席していたのだな。やるべき事もせず楽しみばかり追いかけて…… すまぬ、そなたには迷惑ばかりかけていたのだな、マリアージュ嬢……衛兵っ!こやつらを連れていけっ!」


「な、何をっ!父上っ!!!」


わらわらと陛下の近衛が湧きました……

予想なさっていたのですね……



「本当に申し訳ない……我が子や妹に甘過ぎた我を許してくれ……」


「尊いお方に申し上げます。陛下に落ち度はありません。私がお諌めできるだけの賢さがなかったのです。お許しくださいませ。私は勇気もなく、ただ流され過ぎました。父母に確かめる事もせず、ただ恨めしく……私がもう少し賢ければ……」


こんな公の場で陛下に頭を下げさせてしまいました。もう少しやりようがあったのではないかと、本当に申し訳なく……


陛下はその場を静めたあと、壇上にて成人の夜会の開会と祝う言葉をおっしゃられました。


会場には音楽が流れはじめました。




「叔父上、この場でお願いがあります」


いきなり隣のカール兄さまが父に話しかけました。


な、何?もう、これ以上のごたごたは……


「好きにしていい……」


「ありがとうございます。マリアージュ……私と人生を歩んでくれないか?今なら君は誰とも婚約していない。自由だ。私との人生を考えて欲しい。ずっと好きだった……君には国との契約があるから無理だと叔父上には言われていたんだ。今なら、自由な今なら私との結婚を考えられるだろうか?」


「か、カール兄さま?」


何ということでしょう……


「家はすでにアンナリージュが継ぐのだろう?私とロマーナに来ては貰えないだろうか」


「ロマーナ……」


『ロマーナにはおはながたくさんあるんだよ。マリーにはかんむりをたくさんつくってあげる』


フラッシュバックでしょうか……幼い日の手を繋がれた思い出が溢れてきます。あれはカール兄さまだったのでしょうか……

唯一、楽しいと心に残っていた想い……


「わたくしでいいのですか?何も出来ないわたくしで……」


「私はずっと見てきた。君ができるまで歯をくいしばって頑張っているのを……」


「花冠は……」


「覚えていてくれたのか……作るよ、自分の手で。マリーに似合う冠を……」






春のよき日……


わたくしは、カール兄さまと結婚した……ロマーナの公爵妃として。







ああ、あの方々は身分剥奪のうえ、放逐なされました。

詳しくはシリマセン。隣国の方々のことですもの。









「あなた……先に逝くことをお許しくださいませ……のこしていくこの子たちを……どうか……よろしく……ま……せ」







数年ののち、マリアージュは双子を産んだ。しかし、長年積み上げた身体の不調は、産むことでさらに悪化。

還らぬ身となった……








ふぅ……


マリアージュ、頑張ったわ。今度は子供も産めたのよ。育てる事は叶わなかったけれど。


愛する夫と子供を残すのは辛かったけれども。限界ぎりぎりまで頑張ったわ。




ふと、頭をなでられた気がした。

見上げると守護者の彼がいた。


時がたまったのかしら?


『位階を越えるだけ力がたまった。どうする?』


『いくわ!今度は自分の人生を!』



守護者の手をとると、抱き締められた気がした。


『いくぞ!』





おわった!

次なる位階はどんなとこなのかしら?


ある程度できたらかきまーす。

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