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第5話・プロの公演 VS アマの発表会

 ◎ プロ

 お金をとってバレエを観せる人。バレリーナ、バレエダンサー。バレエをしてお給料がもらえる数少ない人たち。自分の身体が資本だからある意味ストイックだ。修行僧みたいに毎日毎日レッスンしている。バレエが好きでなければできないし、かつ才能と運がなくてはできない職業だ。


 ◎ アマ

 自分でお金を払って発表会に出させていただく。安くないからお給料や家計をやりくりしてお願いします、と出させていただくのだ。かつ家族や友人等を招待させていただいてバレエを観にきていただいている人。へたでもバレエが好きな人。バレエが趣味な人。


 プロとアマ。この差がものすごく大きいのだ。バレエでは特に。


 プロならば公演。成功して当然。

 アマならば発表会。失敗して当たり前。


 アマならば発表会でもたとえ舞台で派手に転んでも、素人目にも「ぁ、今失敗した…」とわかっても「とーってもすてきだったわ~」とお世辞でほめていただけます。

 まるで似合ってない衣装でも「かわいい、すてき! よく似合ってる」等と言ってもらえるし、化粧がヘンだと思っても何も言われないし。

 楽屋見舞いと称してお花やおいしいお菓子の差し入れをもらったりする。


 出る側としては、何ももらえなくとも見にきてくれるだけでもうれしい。

 特におじいちゃん、おばあちゃんはかわいい孫が初舞台を踏むとあればたとえ飛行機を使ってでも遠方から(たった5分の出番でも)観にいったりもするのだ。そういう熱心なお客がくれば出る方も張り切りようが違うというもんだ。

 そういう1日だけのバレリーナ気分が味わえる。このために地道なレッスンをするという人も多いと思う。発表会って観客もどこぞの評論家みたいに評価が厳しい人は来ないだろうし、楽屋もわきあいあい、楽しいお祭り気分だ。

(発表会といえども、全幕公演の主役やソロの場合は話しがまた別になります。今回は割愛します。)


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 さて、プロ公演。

 海外の国立バレエ団から、日本のバレエ団。それこそたくさんあります。

 はては男性のみのバレエ団も。熱心なファンがつくとおっかけもいるという。

 アマチュアの発表会とはえらい違い。

 タダ同然のチケットなんかない。良い席は争奪戦。それにお金もかかる。たった2時間座っているだけで1万円以上する。ぜいたくな趣味です。

 でもやはりプロはプロ。2時間弱で別世界の夢の世界を体験させてくれたりする。世の中のしがらみなど全部忘れて物語の世界に陶酔させてくれたりもする。

 プロだから「あ、今失敗した」とか、「今度のピルエットでもどうかよろけたりしませんように」とかはらはらすることはめったにない。

 物語の世界にとっぷりと浸らせてくれるのがプロ公演。さすがです。


 僭越ながら私は観る方にもお金かけました。ルジマートフ全盛期のときなんか通しで全部買ったりしました。今は貧乏なのでそんなことできなくなりましたが。

 キエフ、シュツットガルト、フランス。主な海外の来日公演はほぼ観ていた時期もあった。お給料半分以上使って。

 バレエは夢の世界で私は夢をみていたかったのだろう。


 しかしながら、観る方は大好き! でも観るよりも自分で(ドへたくそでも)踊るのが実はもっと好き、というタイプもいる。実は私がそうなのです。

 ああ、本音を言いました。でも、別に私はナルシストでもなんでもない。分はわきまえてるし。


 だからこそ観るのも踊るのも大好きな私はどっちも楽しめます。

 プロだろうが、アマだろうがレッスンの内容は基本一緒だってわかっているし、1つのパを踊りこなすのに、どんなに血のにじむような努力が必要かがわかってる。

 プロ公演を観るときでもただの発表会でも踊るという苦労がわかるっていうのは大きな武器です。かつ大きな味方でもあると思ってる。プロ、アマ。どれをとっても感動をくれるのでバレエが大好き。

 たとえ、プロとアマの技術上の大きな差があっても基本的な感動は一緒だと思う。

 


 

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