第3話・トウシューズの話・前編
クラシックバレエは人間ができる美しく見えるポーズの連続です。私はそう思っています。
もう1つバレエを知らないひとはこう思うでしょう。
「バレエってトウシューズっていうのをはくやつね。
つま先がぴっと垂直に立ってかかとがないくつ。あれでしょう。ピンク色で女の人しか履けないやつ。 あれは上手な人しか履けないのでしょ。
あれで片足立ちをしてアラベスクっていうんですか、片足立ちもう片足は背中の方に向けるやつでしょ。角度は90度で。綺麗ですよね、あのポーズ」
かようにバレエって言うとトウシューズとアラベスクのイメージがある。
それと細い人。
それとチュチュ、お衣装のことですね。まチュチュ以外にも本当はいろいろありますけど。
今回はトウシューズの話しです。
トウシューズ。
私も一応は持っています、3足ぐらい。でも履きこなして踊れますとはとても言い難い。子供の時から実はトウシューズは好きなんだけど履いて踊るのは大嫌いときた。
すぐ足を痛めるせいもあるかと思う。つま先にマメができてそのマメが破れて水が出るともっと痛いのなんのって。そして痛くなるとぴっと素直に垂直に立てない。膝を曲げてトウで立つと痛みは多少マシにはなるが、見た目が悪い。(先生に怒られます。ピケで立てないとバレエになれません。)
しかし今のトウシューズは痛くなくて当たり前らしい。以前バレリーナの方々がどのくらいトウシューズを履いたまま立っていられるかのテレビ企画に参加されたのを見たことがある。
リタイアされた方は少数であとはずっと立っていられるの。何時間でも。
また東京タワーの1階から最上階までトウで立ったまま、とことこ歩いて上がって行く。このテレビ番組を見た人もいるのではないかと思うが、痛くなければじっと私だっていけそうとも思った。(いえ思っただけです。挑戦した彼女は姿勢もよくやっぱりプロだな、と感じ入りました)
だけどこれはバレエを知らないひとが企画した無茶な要求。出た人は足を痛めなかったのだろうか?バレエ団のよい宣伝にはなったかもしれないけどね。
私自身、バレエは小さい子供時代にだけしていた。再開は成人してからだ。
再開時、もうトウシューズは痛くなくて当たり前と聞いた。なのでとりあえず手近なチャコットで1足購入。
ちなみにトウシューズをそのまま足を突っ込む人はほとんどいません。綿かゴムで足先を包んで保護してから入れるのです。その保護材にいいのがあっていろいろ試してみる。そのうちの1つにブルーのゴムの大きいのを購入してそれを履いたらおお、立てる! 痛くないぞ!
子供のころはあんなに足が痛んだのは、足にあわなかったのだろうな。フィッティングなしで先生の言われるままに足のサイズを教えたら、その翌週に先生が買ってこられたのだ。代金は親が払った。フィッティングはなしで。
ただ1つ。子供バレエと再開した今の自分と、踊りが全く違うのは体型、そして体重!
体重があればあるほど、足に負荷がかかる…故に現在ダイエット中です。