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第九魔王選抜大会⑤

「決勝戦はアリア様対アキラ様。前へ」


ザッ


「ここまで勝ち上がってきたか」


「第二位の椅子は私が座りますから」


あの時の言葉を実現したアキラ。


「始め!」


セバスの声で試合が開始された。


ヒュォオッ


俺もアキラも動かずジッとしている。


「何故、動こうとしない」


「アリア様の近くで戦いを見てきましたからね」


俺の戦い方を隣で見てきたアキラは警戒している。


「来ないというなら・・・複数魔法、ドッペルゲンガー」


ズズズズッ


俺の影からドッペルゲンガーを出現させる。


最初は黒い影が立体化した姿だったが、影の奥から俺と同じ姿をした人形が姿を現す。


「それは反則でしょう!」


「力を十全に使うのに卑怯も無い。行け」


俺と同じ姿をしたドッペルゲンガー3体がアキラに襲い掛かる。


魔法能力は無いが素の力を受け継ぐドッペルゲンガー達が連携する。


シャァアア!


「こんなのアリア様じゃない! 消え失せろ影人形!!」


ヴンッ


光の聖剣エクスを模した魔剣カリバーを振るうアキラ。


シュォオッ


光の力でドッペルゲンガーの1体が消しさられる。


「カリバーの能力は強いな」


「アリア様には通用しませんけどね」


ブゥンッ


剣を振るう度にドッペルゲンガー達は空気に溶けていく。


武技アーツ:闇の一閃!」


ブワッ


カリバーを振り切った所で闇の刃が飛んでくる。


「ブラッドクレセントムーン」


ボォンッ


「分かってましたよ!」


バサッ


アキラが空を飛ぶ。


武技アーツ:闇の五月雨斬り」


ババババッ


高速で振るわれた剣先から5つの刃が放たれる。


「複数魔法、ブラッドクレセントムーン」


同じ数で迎撃する。


グサッ


「取った!」


腹からカリバーの剣先が生えた。


「何時の間に」


「アリア様の隙を突かせていただきました」


アキラは俺が五月雨斬りも迎撃する事も織り込み済みだった。


その隙を利用してシャドウワープで俺の背後に回ったようだ。


ズプッ


「あれ?」


剣を抜いたアキラは手ごたえに違和感を覚えた。


シュォオオッ


空気溶ける俺のドッペルゲンガーを目の当たりにした。


「何時の間に!?」


気づかない内にドッペルゲンガーと交替して俺は影に隠れて本体がいるように見せかけていた。


ガシッ


「きゃっ!」


足元の影から腕を出してアキラの足首を掴み影の世界に引きずり込む。


「身動きが!」


俺の魔力の中に入ったアキラは身動きがうまく取れない。


「ふふふっ」


「ちょ、アリア様。いま大会中ですよ」


「関係ない」


5分後・・・


ズズズッ


「はへへ~、アリア様ぁ」


影の中から身もだえするアキラが出ていく。


ズズッ


その横に俺も影の世界から現れる。


チュパッ


「今日もいい味だ」


濡れた指を舐める。


「ま、だまだですよ~」


カシッ


カリバーを杖のように足をガクガクさせながらアキラは立ち上がろうとする。


「その体では無理だろう」


「私は、アリア様の傍に居るんです。ですから!」


フラッ


気力を使い切ったアキラが気を失う。


「勝者アリア様!」


決勝戦にしては呆気ない終わり方ではあったが優勝は決まった。


ワァアアアア!


ブゥウウウ!


歓声の中に混じってブーイングが巻き起こる。


バサッバサッ


闘技場にハムートとハーデスが下りてきた。


「竜魔王ハムート様、不死魔王ハーデス様。何を?」


セバスの声に会場がシンと静まり返る。


「見事であったぞ。アリアよ」


「褒美に」


「「我らが相手しよう」」


人化の状態のまま2人が左右に分かれて構えを取る。


ブンッ


気絶中のアキラをぶん投げてセバスに渡す。


「魔王序列一位と二位が同時に仕掛けてくるなんてな」


ブワッ


魔力を上げる。


「腕力上昇、脚力上昇」


ガォオオオオ!


大音量の音波が俺に届く。


ビクンッ


これまで感じたことない殺気の乗せられた咆哮に体が震えた。


「隙だらけだ」


シャドウワープで背後を取ってきたハーデスの大鎌が右から迫る。


ザンッ


振り返り左腕でガードするも切り飛ばされる。


「血操術」


ビュルッ


溢れる血が伸びて斬り飛ばされた腕を引き寄せてくっ付ける。


「ハイヒーリング」


ジュゥウッ


瞬間的に接合部がくっ付く。


「光魔法、厄介な」


「後ろがガラ空きじゃ!」


「複数魔法、ドッペルゲンガー!」


後ろから迫るハムートに影分身を数体も出現させて対処させる。


「影人形ではワシは止められぬぞ」


次々に影分身たちを倒して迫りくる。


「前にも集中するのだな」


ブォオンッ


ギィイイッ


「ブラッドタワーシールド」


ハーデスの大鎌とハムートの拳を2つのタワーシールドでガードする。


武技アーツ:回天」


グルンッ


魔力で回転力を加速し2人をタワーシールドで殴りつける。


ズササッ


もちろんガードされるが離れた。


「ブラッドハンド」


ブジュルッ


大量の血を消費して2本の腕を生やす。


「複数魔法、ファイアーボール」


前のハーデスと後ろのハムートに向けて大量のファイアーボールを放つ。


ドドォンッ


何十というファイアーボールが炸裂して爆炎が巻き起こる。


「無駄である」


大鎌の一振りで爆煙が払われる。


「竜族の火耐性を舐めるでない」


バサッ


後ろでは同じく無傷のハムートが姿を現す。


「ちっ」


アレをやるか?


「スチーム」


火と水の魔法を組み合わせるとどうなるか・・・水蒸気が発生する。


ブシュォオオッ


周囲で火と水を出現させて至る所に水蒸気が発生する。


「ファイアーボール」


四方八方にファイアーボールをまき散らす。


ボワッ


温められた空気に押し上げられて水蒸気は上空へと浮き上がっていく。


「何をすると思えば」


「雲作りであるか?」


「「魔力の無駄だ」」


2人同時に迫り狂う。


「アースフォートレス」


闘技場の材料を使い周囲を囲う要塞を作り出す。


「それで防げるわけがなかろう。武技アーツ:死の一閃」


武技アーツ:竜撃掌」


バゴォッ


一撃でアースフォートレスが崩された。


「落ちろ、サンダーボルト」


カッ


俺目掛けて落ちる雷光。


「「なっ!?」」


真上から落ちる轟雷に2人は硬直する。


ドガァアンッ


バリバリバリバリッ


「くぅうう」


雷撃が俺達を駆け巡る。


ブスブスブスッ


体中の血液が沸騰する勢いの雷撃だ。


至る所から煙が上がる。


ドッ


同時に俺達は倒れ伏す。


・・・


ググッ


「ハァハァハァッ」


「勝者! アリア様!!」


ワァアアアアッ


大歓声が会場を包む。


「これにて第九魔王選抜大会は終わりとなります」


グググッ


「よもや上位魔法を使うとはのぉ」


「油断した」


流石に死にはしなかったか。


スタタタッ


特別席で観戦していた魔王達も闘技場へと降りてきた。


おいおい、全員とは戦れんぞ。


「皆の者良いな?」


コクリ


7人の魔王が頷いた。


「竜魔王、他7名の魔王が認めようぞ。第九魔王アリアの誕生をな」


ハムートの宣言に一層の歓声が巻き起こる。


「もう認めるのか?」


もっと後だと思っていたんだが。


「ワシとハーデス殿が相手取っても引けを取らないのであれば認める他無いじゃろう」


「次は本気の舞台で戦おうぞ」


8人の魔王達は颯爽と闘技場から出て行った。


「第九魔王アリア様の誕生を祝う日、生誕祭を開催します」


この日に溜まった運営費の一部を消費して都市内の飲食店へと働きかけて酒・食べ物を振舞う事となった。

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