第13章 生死を懸けた戦い
ロージアたちが母国に戻ってから3週間の時が流れた。
マジカール王国から、かつて日本と呼ばれた国に行くのに、この世界の船で、迷わず、何事もなく、フルスピードで行けば、1週間で着く。
ドーラたちが3週間かかったのは、嵐を使うスライムと出会ったり、慎重に船を進めていたからだ。
マジカール王国では、ハニーとロージアの二人で行こうとしていた。
「俺も行く!」
と、ソージョーが二人に言った。
「これから先、どんな危険が待っているか分からないのよ」
と、ロージアが言った。
「帰ってきてから、この2週間、ロージアさんは俺に魔法を教えてくれたじゃないですか!」
「そうだけど……」
「お願いします!」
彼の目は本気だ。
「……分かったわ。でも、無茶はしないでよ」
「はい」
こうして3人で行く事となった。
そして1週間後、3人はラークたちの村に戻ってきた。
だが、ラークから龍馬の死を知り、3人は悲しんだ。
「私だけでも残っていれば……」
ロージアは何も出来なかった己自信の無力さに、己自身に対して怒った。
「アンタが残っていても、どうしようもなかったさ。龍馬は一人で戦うこと望んだんだからな。本物の戦士だ」
「そうね……後は、ロウ君とレイカだけね」
全員が同じ事を思った。
二人は必ず生きて戻ってくると。
「そうそう。龍馬の遺骨は、この国に埋めようと思うんだが」
ラークの考えに皆賛成した。
この国はかつては龍馬が生まれた日本だ。
名前は変わっても、彼にとっては母国だ。
戦士たちは戦いが終わった後、彼の墓を作ろうと誓った。
「そういえばレーヌちゃんや村の人たちは?」
「いつ、奴らが攻め込んでくるか分からんから、全員、村長の家にある地下室へ非難させた。だが、あれから、奴らは攻め込んでこない。余裕なのか、それとも何か作を考えているのか」
その時、ロージアが何かを感じた。
「この気は……」
そう言った瞬間。
エネルギー波が村を直撃した。
ラークの家や長老の家はたいしたダメージはなかったが、村の半分が廃墟と化した。
攻撃したのはもちろん織田秀吉だ。
ちぎられた腕も直り、さらにパワーアップして現れたのだ。
ラークたちが家を出て、廃墟へ向かうと、秀吉は地面に下りた。
「お父様もう止めて」
ハニーが大声で叫んだ。
「うるさい!出来損ないが!」
実の娘に対して冷たい態度で、彼は言い、衝撃波で、ハニーを吹っ飛ばした。
ソージョーは初めて見る織田秀吉に恐怖で震えたが、中岡龍馬を殺した仇だと思うと、怒りで震えた。
そして戦士たちは一斉に攻撃をした。
ソージョーは覚えたばかりの炎を出し、ロージアとラークは電撃を放った。
だが……
「ふむ……少しは効いたぜ」
そう言って、衝撃波で3人を吹っ飛ばした。
「つ、強い……」
再び衝撃波で3人に攻撃をし、3人は吹っ飛んだ。
秀吉は遊んでいるのだ。
秀吉はゆっくりと3人に歩み寄った。
「ん?そういえば、ブラックが言っていた死神がいないが……まあいい、さて誰から殺そうかな」
「俺を殺すんじゃなかったのか?」
ラークがフラフラになりながら言った。
「そうだったな。なら、お前から死ね」
その時だった。
電撃波が秀吉を直撃した。
「くっ……誰だ?」
「私が死神よ」
「レイカ!」
ロージアは大声で喜んだ。
だが、ロウの姿が見えない。
「レイカ、ロウ君は?まさか……」
「大丈夫。ロウ君は今も激痛と戦っているけど、必ず来るわ」
同時に食べたのだが、どうやら個人差があるようで、レイカが先に激痛に耐え強くなったため、ロウから「先に行って」と苦しみながらもレイカに言い、レイカはロウを信じ、先にたどり着いたのだ。
「それより龍馬さんは?」
その問いに、秀吉が笑いながら答えた。
「ハハッ!アイツは俺が殺してやった」
「なっ!」
「すまん。レイカ」
ラークが詫びた。
「許せない。許さない!」
彼女の気が高まっていく。
髪が逆立ち、鋭い目つきをし、そして彼女の決まり文句を言った。
「目の前で死んでみろよ」
再び死神へと戻ったレイカ……
果たして彼女は秀吉に勝てるのか?
そして、ロウは激痛に耐え、強くなり、戻ってくるのだろうか。