余韻が残る別れ
さて、いかがでしたでしょうか。
人間の愚かさと脆さが伝わったかと思います。
この世は、因果律で成り立っております。
原因があるから結果があり、もう少し噛み砕くと、正義があれば悪は存在し、悪が正義と正義が悪と捉えるのは人々の信念から生まれます。
そのコーヒーのように、本来の苦さを求める人もいれば、砂糖を入れて楽しむかのように……。
……おや、長き凍てつく夜も終わり、日が昇り始めてきましたね。
開けない夜はございません。それは始まりでもあり、終わりの合図でもあります。
毒の物語を最後まで聞いたあなたは、そのまま共鳴しその毒を受けるか……。
はたまた、砂糖のように甘さを加え、この毒を薄めるのか……。
それはすべて、あなた次第となります。
……あなたは、どう感じましたか?
まだわからない。という感じですね。
今はわからなくても、時の流れとともに、わかる日が訪れてくるはずです。
では、玄関までお見送りします。
おっと、失礼。わたくしとしたことが……。大事なことを忘れていました。
しばし、お待ちください……。
お待たせしました。
この手紙をお受け取りください。
……ありがとうございます。
では、玄関まで案内します。こちらへ、どうぞ……。
ドアの向こうは、あなたのいる現実の世界が広がっています。
あなたの心の深層が求めれば、またお会いできますよ。
どうぞ、まだ冷めぬ毒の余韻をお楽しみください。
しばしの別れとなりますが、またあなたに会えることを心よりお待ちしております。
美しき毒あなたに。
いってらっしゃいませ。




