殺し合い
「ゼーン、準備運動は済んだか?」
「バッチリだ!」
「それじゃあ行くよ!」
ゼーンがそう言うと、ゼーンは消えた。
そして僕はいつの間にか宙を舞っていた。
そうして次には、手足がなくなっていた。
最終的には僕の体はちりになっていた。
「はぁーはぁー、さすがにこのスピードで走ると体力が削られるね」
「ちりにしたんだ! そう簡単には再生できない」
僕の体は瞬時に再生した。
「すまないな、あいにく僕は体が勝手に再生する体質なんだ」
「…期待以上だ!!」
そう言うとゼーンは、僕に魔力弾を撃ちながら話しかけてきた。
「君はさっきから全然攻撃してこないけど! 手を抜いてくれてるのかな?」
僕は魔力弾をバリアで防ぎながら返答した。
「それは少し違うな。本気を出せないだけだ」
僕がそう言うとゼーンは少し笑った。
「ならば、本気を出させれるように頑張るよ」
「神に願う。我が道を遮るものに悪の鉄槌を、スパオ」
ゼーンがそう言うと僕の体がおもちゃのように崩れ始めた。
だが、体は崩れていくが、その分再生するので特に問題は無い。
「さすがに僕もそろそろ反撃させてもらう」
そうして僕はゼーンに向かって魔力弾を撃った。
そうすると、ゼーンはそれを簡単に避け、僕に攻撃を仕掛けようとした。
だが、魔力弾は外れてもなお、そのまままゼーンの方へ向かった。
「え! ちょ! それは聞いてないって!!」
ゼーンはそう言って魔力弾から逃れようとしたが魔力弾はゼーンの右腕を奪った。
「あぶなーい! 何とか直撃を免れた」
「ん? 体が再生しないぞ」
「すまないな、再生できないようにしておいた」
「まじか! どうやってやったんだ!?」
「自分でもよくわからない、ただそうしたいと思ったらそうなっただけだ」
「右腕なしはかなり不利になったね」
「これはもったいぶってちゃやられるな」
「私も君を生徒ではなく、明確な敵と見て少し本気で、殺す気でいかせてもらうよ」
「神に願う。我が道を遮る者に悪魔の鉄槌を、インテルフィケレ」
その瞬間。僕は死んだ。
「おい! それは人間相手に使っていい技じゃないだろ!!」
「すまないね葉蔵くん、少し楽しくなってしまったよ」
「すまないって…てめー! 命を何だと思ってんだ!」
「何を言っているんだ君は? 少し勘違いしているようだね これは『殺し合い』だよ?」
「ふざけ━━━━」
「安心しろ葉蔵、僕は死んでない」
「は?」
「今の魔術は魂を奪う技だぞ? 喰らってしまえば確実に死ぬ」
「お前、喰らってただろ!」
「あぁ、だが僕はどうやら死んでも死なないらしい」
「はは…ここにいる奴ら全員人間じゃねー…」
「なかなか、楽しくなってきたね! さあ、続きといこうか!」




