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家族が増えました

途中、姉視点です


家に着くとお父様が泣きついてきました。

ついで感覚で「この子かぞくにしていいですか?」(涙目プルプルオプション)と聞くと1つ返事で了承してくれました。

ちょろ…ゲフンゲフン…優しいお父様です。


お母様は少年を見ると、目をキラキラさせて直ぐに執事を呼び出しました。

少年の身なりを整えさせる……らしいです。


「良かったわねぇ!弟ができたわね!」


そう言って私を抱き締めました。

…多分、いい事(といっても私のエゴ)をしたから褒めてくれてる意味合いもあると思う。

なんとなくだけど。



お母様とお茶を飲んでいると、お父様と一緒に少年も入ってきました。


「…それで、この子を養子にするよ」


少年は私を見つけるとすぐに駆け寄ってきた。

かわい~~!!!!こんな子が私の弟~~~!!!!

前世じゃお姉ちゃんしかいなかったけど弟もいいね………。

お姉ちゃん見つけたら3人で暮らすのもありだな…………。

きっとお姉ちゃんも気に入ってくれると思うし、優しいお姉ちゃんに懐いてくれる!!!!

そんな日が来たら私の命日なのでは?

毎日がハッピーライフ過ぎて早死してしまうのでは?

また探し人男に殺されてしまうのでは?(とばっちり)

1人で悶々と考えているとお父様が話し出した。


「さっき、試しに名前を聞いてみたんだが少しは話せるようでな、名前はリトという」

「リトっていうのね!私はサーシャ!!お姉ちゃんって呼んで!!」


そう言って思い切りリトに抱きついてしまった。

変なやつって思われてない?ごめんね………変なやつでごめんね………


「お、ねぇちゃん」


なんと!!!リトは恐る恐る私に抱きつきました!!!しかもお姉ちゃん呼び付き!!!!!!

どやどや!!!今日は私の命日だな!!!

アッ!まだお姉ちゃん見つけてないから死ねないです!!!!!!!














目の前の神はなんといった?

このままでは世界が滅ぶ?


「そうだよ!僕は未来観測もできるからね!別にこの空間は関係ないから勝手に滅んでろって話だけど可愛い妹ちゃんが死んじゃうのは君、嫌だもんね?なので慈悲深い僕はいくつかの選択肢をご用意いたしましたー!!!」


「どっちか選んでよ。妹を犠牲にするか、世界を犠牲にするか」


にんまりと笑う神。

選択肢は一つに等しい。

どちらにせよ私は妹を失ってしまう。

ならば、私は運命に抗いましょう。

命を削りましょう。

業を負いましょう。


そうすれば妹は笑ってこの世界で生きていける。


アネモネ。

ウツボカズラ。

薔薇。

リンドウ。

クロッカス。

ガマズミ。

クロユリ。

チューベローズ。

桑。

サワギキョウ。




私はその中のチューベローズを手に取って、手折った。

神は嬉しそうに笑った。


世界観にリトを追加しました。

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