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そんな風に考えていたときだった。すっと、男の子が近づいてきて、昇君の耳元で大声を張り上げたのは。
「起きろー!!」
そんな大声に、まわりに居た人皆がびっくりする。もちろん僕もびっくりした。
「起きろ!昇!起きれってば!」
しまいには、昇くんの頭をはたきはじめて、起こしにかかる男の子に皆は、またか、という顔をしてあちらこちらで話始める。昇君が起きたのは、男の子が起こしにかかり始めてから、数分がたった頃だった。
「おー?お、樹じゃねぇか。おはよー……」
「こら、また寝るな!」
樹、と呼ばれた男の子は再び寝始める昇くんの頭を叩いた。そうすると、渋々といったように昇君はゆっくりと体を起こし、延びをした。そして僕にもおはよう、と言う。
「てか、樹何でこんなところにいるんだ?お前のクラスこっちだっけ?」
「なに寝ぼけてんのかな……?オレのクラスは隣!」
「まあ、いいや。冬華、こいつ樹」
「こいつとは酷いな!……あ、ごめんね?」
言い争いをしているのを止めようと右往左往していると、昇君の声に男の子がこちらに気づく。そのまま、目の前の男の子は自己紹介をしてくれた。
「オレは、佐藤 樹。隣のクラスだよ」
よろしくなー!あと、このバカもよろしくと言い、それに反応した昇君がバカとはなんだ!と反論する……が、僕から見ても君はバカだと思うよ。そんなことを告げればどうなるかは目に見えているので言わないが。
チャイムが鳴り樹君とは、ここで一旦別れる。お昼を一緒する約束を交わして、まずは授業に励むことにした。




