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第22話 僕もうちょいここに居ていい?判明!時間無双

はじまりの部屋に来た!

「佐々木さん〜いいですよー。来てください」

「うおお!電話繋がってるすごい!」

と受話器から聞こえ、目の前に佐々木さんが現れた。

「うわ!本当に白い部屋だ!でも何これプールとかある。二足歩行の猫とか!!」

「にゃーごーぅ!りおりおー!おきゃーりー!」

「おきゃーりじゃなくておかえり、莉緒は一回ね」

「か、かわ…喋る猫とか…うわあぁあぁ。お、おいでー」

佐々木さんはノッテを見て目を輝かせる。

「ちなみにプールはね、チュートリアルの時にふざけて例えば水って言ったら出ちゃったの」

「何それ意味が分からない。チュートリアルがまさかの親世代のローカルネタ対応とか」

佐々木さんがノッテを高い高いしながらめっちゃ笑う。

おい!犬派はどうした!


「じゃああれですか?僕もチュートリアルありますか?」

佐々木さんがノッテを地面に立たせるも、ノッテは上を向いて手を伸ばす。もう佐々木さんに夢中だ。


通知音。

「うわ!なんか頭に声響いた!!」

佐々木さんがスマホを確認して見せてくる。

『チュートリアルイベント 莉緒たんに魔法習っチャオ』

「何このタイトル。僕そこはかとなく馬鹿にされてる?」

「何なの佐々木さんのナビのその仕様」

私の質問にナビさんが天の声で答えた。

『ナビは持ち主のノリをトレースします』

天の声とかできるんかい!


「絶対嘘」

私は即座に突っ込んだ。

「絶対嘘だよね」

佐々木さんは笑う。


『嘘じゃないでござるよ?』

今度は佐々木さんのナビさんが私の頭の中に話しかける。

「それ以上はやめて」

「佐々木さんまさかのござる系」

お腹が捩れそう!二人で爆笑してなかなかイベントが進まない。


『はよはよ。莉緒たん魔法はよ!!蒼太待ちきれないでござるぅ!』

佐々木さんのナビさんが甘える様に言う。

「やめて笑わせないで」

「ちょ、真面目に仕切り直そ!僕ほんとに魔法覚えたいから!」

『拙者がサポートするでござる!』

「デフォルトがござるでびっくりだわ!」

「僕一人称が拙者の人に初めて会ったんだけど!」

人ではないがな!


拙者は彼のノリではないらしい。ナビが気を利かせてござるに合わせたと見た!ナビはうっかり変な事を口走ると一度言ってしまっただけでそれに合わせてノリを変えてくるのだ。私のナビも絶妙に古いネタを使ってくる。これからは積極的に新しいネタを披露しなくては。


私はなるべく危なくない様に4種類の魔法を見せる。すると私のナビさんが私達の頭の中に語りかける。

『どっすんしないんですか?彼にはそれが一番仕様を理解できる筈です。彼には魔法を創造する使命がありますから!』

「そうそれ!僕一番気になってたの。どういうこと?」

佐々木さんは胡座を描いてノッテを抱っこして頭を撫でている。ノッテなつきすぎ!ゴロゴロいいすぎ!騙されすぎ!!その人犬派だからね?!


「えーとじゃあ、ナビさんを信じてやりますよ?!どっすん!!」

「うわあああ!そういうやつ?!理解した!!」

「待って!魔法使う前に、魔法は明確に発動の意思を持たないと発動しないと念じて設定して!」

「なるほど!確かに!!」

「今後は絶対に厨二な妄想とかしちゃダメです!普通にアースクエイクとかメテオとか出ちゃいますから!」

「エクスプロージョンとかいけますかね!」

佐々木さんが期待の眼差しで聞いてくる。こらこら危ないからやめろ!


「いけるけど絶対だめ!街とかあるし、素材ボロボロになるから!」

「ちぇー。爆裂したかったなー」

うわ!こいつめぐみんぬ信者だ!危ない発想の持ち主かも知れん。


「じゃあ僕、帰って魔法作って来ます!動画できたら送るから莉緒たんスマホアドレス教えて!」

『パーティステータスページからアクセスできます』

「ちょ!莉緒たんて」

「あっやば!ナビにつられちゃった!てか関屋さんのステータスなにこれ!!魔王なの?!」

何故あなた達は勇者じゃなく魔王と言うんだ。


『体は勇者!頭脳は魔王!迷探偵りおりお!』

やめて!

「りおりおのナビたんのノリめっちゃ大好き!ナビたんめっちゃ可愛い!!」

佐々木さんはいつものひまわりの笑みで私に言った。

「じゃあ帰るね!」

そして何故だか照れながらそっこー消えた。

って、スマホもう使いこなしてやがる!

『告白されちゃいましたね。莉緒さん』

「あんたがな」


「りおりおー。はらへりー」

「莉緒、お腹すいた。言って?」

「りおおなかすきー」

それだと私がお腹好きみたいじゃねーか。


すぐパソコンとタブレットを持った佐々木さんが帰ってきた。

「え?!どしたの?!」

「ちょ!地球の時間経ってないんだけど?!これ、どうなるの?!どっちかが外出てる時!いつの時間に戻るの?!」

『入った時間又は相方の存在する時間に戻ります』

「ええ!じゃあ私佐々木さんより過去に帰る事になる!こわっ!めっちゃこわっ!!」

「ちなみに僕の時間を巻き戻せるって事?!」

『そうなりますね』

「あっ!待って!私老けるんじゃない?!てか佐々木さん童顔卒業できるね!おめでとう!!」

「やめて。気にしてるの」

『エネルギーは消費するが寿命は減らないでござるよ?』


ものすごい事が分かってしまった。

ちなみに佐々木さんのステータスはHP5000、MPが無限です。佐々木さんまで魔王て意味が分からない。

チュートリアルで身体強化を覚えた。

「ねえ。僕もうちょいここに居ていい?」

「良いよ。えっとね、マジックバッグ極小を進呈します」

「ありがとう!関屋さんめっちゃ好き!」

「え」


びっくりした私の顔を見て佐々木さんは慌てて訂正する。

「ごご、誤解しないで!友情的な意味だから!」

おい、現金なやつだな!!!


「佐々木さんは長いんで蒼太でいいよ!友達はアオって呼ぶんだ。アオなら二文字だよ!」

それ絶対嘘だよね?!いよいよ厨二病が頭角を表したか!

「じゃ、佐々木さんで!」

「一言一句変わってない」

『ご愁傷様でござる。難敵でござるな』

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