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次の日キッチンの方から料理をしている音で起きた。
「おはようステラ」
「おはようコウキくんもうすぐ出来るはよ」
「おっ!野菜スープかそれに土鍋いい感じだな」
「昨日出しても良かったんだけどねせっかくだから新しい鍋使ってみようと思ってねはいどうぞ」
「ありがと旨いな野菜不足気味だったしこれはありがたい」
「そうね肉ばかりだったものねそれとなんだけどね...」
「ん?」
「料理するのに川まで水汲みに行くのが大変だから水瓶が欲しいんだけど」
「それもそうだなレンガの前に作っておくよ」
「ありがと頑張ってねあとヴァンシープの世話は私がしておくわね」
「分かった美味しかったよ」
今日の予定を話ながら朝ごはんを食べたあと鍜治場予定地に向かった。とりあえず水瓶を作る事にする。
「小さい方の升でここまで水汲んでくるのも面倒だな何個か作るか」
さっそく余っている粘土を升に入れて捏ねていく。ある程度硬さが出てきたらイメージをして形を作っていく。よしこんなもんか釜戸に火を入れてから水瓶を二つ中に入れる。そして風を送り込んでいく。
「そろそろ薪の備蓄も丸太もないから伐らないとなついでに炭作るか」
水瓶を焼き上げ冷ましている間に木を伐りに行く。その前にステラに外に出ることを伝えるため飼育小屋へ向かった。
「ステラーちょっと木伐りに行くから離れるぞ」
「分かったはいってらっしゃい」
「この辺はほとんど最初伐り倒したからな遠くに行かないといかんなそうだ荷車持っていくか」
回りが禿げ上がってしまっても困るので遠くから木を刈ることにした柔道部時代の屈強な体にしたとはいえ流石に遠くからここまで運ぶことは出来ない。俺は荷車を引き拠点から30分ほど離れた場所に移動した。
「この辺は木も密集してるし当分はここだな」
木を伐るポイントを決めて斧でドンドン倒していく倒した瞬間丸太になるので出来たら荷車に積んでいく。いっぱいになったらいったん拠点に戻り丸太置き場に戻り丸太を置いたついでに丸太を一本を小さく切り薪にした。冷めた水瓶をとり出し釜戸の中に薪を並べて上から草を被せその上に粘土を四角くした蓋をして直接薪に火が当たらず中の空気が薄くなるようにした。その後薪を入れて火をつけ放置する。
「これでよし水瓶は一つは中に入れとくか」
このまま焼いていけば炭になるはずだ。俺は水瓶を小屋のキッチンに入れた後再び木を伐りに戻る。途中炭が完成したら取り出して同じように炭を作って
行く朝から昼過ぎまで作業を繰り返してかなりの丸太と炭を確保することが出来た。今日はレンガも作らないといけないのでこの辺で終わりにする。拠点に戻るとステラが昼食を作って待ってくれていた。
「おかえりなさいコウキくんご飯出来てるわよ」
「ありがとステラ頂くよ」
「ステラって今更だけど料理出来たんだなとても旨いよ」
「当たり前でしょ最初はここに来たばっかりだったし下手に触ったらいけないと思って」
「ごめん」
「いいわよ別にそれよりまだ大丈夫だけど燻製肉が減ってきているの午後から採取に行こうと思うのだけど」
「そういえば結構食べたな森に行くなら罠の作り方教えようか道具ならあるから仕掛けておけば明日には捉えられると思うぞ」
「確かにそう後で教えてね」
二人で食事をしたあと俺は罠の仕掛け方と仕掛ける位置を教えた。
「この縄があるだろこれを柔らかそうな枝に結んでなそのまま地面に引っ張って石とかで固定するんだよここに動物が通ったら枝の反動で縄が持ち上がって捕まえられるって仕組みなんだ。仕掛ける場所だけど川から森を見た時の獣道があるだろそこに仕掛けたら必ず通るはずだから簡単に捕まえられるってわけだ」
「分かったはじゃ行ってくるわね」
罠の設置の仕方を教えたあとはいよいよレンガ作りだ。釜戸の中にレンガをどんどん入れていくいっぱいになったら炭を入れてレンガを焼き固めていく。生産者の力で温度も焼き時間も分かり短縮も出来るので簡単だ。焼いている間に残った粘土をレンガにする作業をして焼きあがるとレンガを取り出す。そして新しく作ったレンガを入れて焼き固めるを繰り返していく。そこからは順調に仕上げていき当然粘土は足りずまた粘土を取りに行く。ステラも帰ってくるとこちらへ来て手伝ってくれた。夜になり作業を止めて二人で夜ご飯を食べたら寝て疲れを癒す。次の日からはステラも朝から手伝ってくれてどんどんレンガを作っていった。ステラは途中抜けて採取や罠の確認あとヴァンシープに餌を与えるために多少抜けたが順調に仕上げていった。結局1週間かけてかなり大量のレンガを作る事ができた。途中で施設分は終わっていたが今後も使うだろうとかなり多めに作った。
「これくらいあれば大丈夫だ手伝ってくれてありがとな」
「コウキくんに畑手伝ってもらいたかったし二人でやれば早く終わるでしょまさかこんなにかかるとは思ってなかったけどね」
「それにかんしてはすまんこれからも必要だと思ってな多めに作りすぎたよ」
「途中からとても楽しそうにしてたわよ鼻歌が聞こえたもの」
「確かになステラも手伝ってくれたし楽しくなってきてな」
「もう馬鹿ねまだレンガだけなんだからさっさと施設作っちゃいなさい私はヴァンシープの様子を見てくるから」
ステラは後ろに向くと走って行ってしまった。
「どうしたんだよいつもそんなに急いでないだろ全くまぁいいや鍜治場作っちまうぞ」
木を取り直してレンガに魔力を流し形をイメージしていく。
「えっと釜戸はここだからこの辺に溶鉱炉を置いて...こっちが入り口だな」
今回は作業のしやすさを考えて間取りは丁寧に考えた。これで作業するのも楽だろう。
イメージが出来上がると魔力は形となりレンガが積まれていく丸太にも魔力を流して窓の部分を作った。
「出来たーやったぜ‼これで雨が降っても大丈夫だし万が一にも火事は大丈夫だな」
ここに来てからまだ雨は降ってはいないが当然今後雨は降るだろう。遠くの方を見ると大きな雲が空を覆っていたのでギリギリだったかもしれない。レンガさえ出来れば施設自体は簡単に出来るので問題ないだろう。
「中に入ってみるか」
自分で考えて作ったとはいえ形になると中を見て見たくなった。中に入るとまずは休憩スペース兼作業スペースだ道具など作れるように大きめになっている。その部屋から左右に二部屋あり右がメインの釜戸部屋で将来的には鍛冶が出来るようにするため釜戸の横に土台部分がある。もう一つの部屋はイメージしている時に思い付いたもので食糧庫兼燻製部屋になっている。ここ数日ステラが仕掛けた罠から刈ったビッグボアの肉が結構ある。小屋の中だけではいっぱいになったためいっそ燻製と保管が出来る部屋を作っておいたのだった。
「いいね広いし快適だな木で作ったログハウスのような最初の小屋もいいけどレンガ作りだとどっしりとして重厚感があるな」
ステラが戻ってきてからは二人で仲に入った。一緒に中を見て回り今は休憩兼作業部屋でくつろいでいる。
「ところでコウキくん向こうは家だけどこっちは鍛冶場以外もあるわよね」
「そうだなここで服とかも作ってくれていいぞ」
「せっかくだからここの名前決めない?あとヴァンシープの名前もそろそろ決めたいんだけど」
「名前かそうだなー」
ステラの提案にしばらく考え込んだ。そしてやっと名前を決めた
「えっとそうだな...まずはヴァンシープから雄はヘイズルで雌がバロメでどうだ」
「ヘイズルとバロメね」
「それからこの施設の名前だけどヘイズル工房がいいな」
「なんで名前が一緒なのよ」
「それはなここで作ったものは要は俺たちの作品でありブランドだ。だから今後売り出すとかなったら羊の絵を入れようと思ってなだからヘイズル工房だ」
「こうきくん商売なんてしようと思ってるの?」
「いずれなだいたいここにもっと人を呼んで国を作りたいんだよ」
「なにそれそんなこと出来るの?だいたいどうやってここに呼ぶのよ」
「それは考え中だまぁとりあえず決まりだ」
しばらくヘイズル工房でくつろいでいたが外が暗くなって着たので体を拭いて家に帰った。
「まだまだやりたいことがあって大変だな」
「そうね」
二人で夕食を食べながらゆっくりと話をして眠りに落ちていった。




