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C’est la vie!!  作者: 日々桜香
第4章 花は君を愛で、君は私を愛でる
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7

 庭仕事をしていたある日、ヴィーリオは袖を捲った時にあることに気がついた。

「痣がある……」

 それは当然、自分がこれから死ぬことを意味している。


 (こんなに早くか……)

 なんだか、それもいい気がした。自分の人生は、思い出に溢れて意外とカラフルなものだっただろう。


 その時、ふと思った。昔、彼を殺せなかったのは、彼の人生に「思い出」がなかったからではないか。ヴィーリオと暮らすことで彼の人生には、思い出が生まれた。だからあの時はすんなり殺せたのだ。


「まさかな……」

 こんな滑稽なことを考えて笑った。死ぬとわかると、もう自分から解放された気がするのだ。


 ヴィーリオは、いつ死神が来てもいいように、ベッドに横になった。

 トントン、と扉が叩かれる。「どうぞー」と叫ぶと、死神はカツカツと音を立て、寝室までまっすぐ向かってきた。


 そして、死神はノックもせずに、寝室のドアを開ける。


「やっほー、ヴィーリオ!」

 陽気に挨拶するのは、なぜかローブを纏っていないワイドだった。

「死ぬ前に見れるのが、お前の顔で良かったよ」

 ヴィーリオは珍しく微笑んだ。


「僕もだよ」

 ワイドも珍しく真剣な顔をする。


「……今日はね、僕が殺そうと思ったんだけど」

 ワイドの後ろから、のそのそと人がやってきた。彼は、死神のローブを纏っている。


「彼にやってもらおうと思って」

「……セラ」

「そうだよ、ヴィーリオ」

 後ろから出てきたのは、セラだった。彼は2回目にキスした時くらいの見た目になっていて、随分と懐かしい。


「俺を、殺してくれるのか?」

 恐る恐るヴィーリオは聞いた。

「そうだよ、一緒に行こう」

 セラは満面の笑みで答える。


「セラ……」

「ヴィーリオ!」

 2人は、今にも抱きつきそうになった。それを間に立ったワイドが止める。


「ちょっとちょっと、触ったら……」

 お互いに顔を見合わせ、気まずく笑った。


「じゃあ、今からするね」

「うん」

 セラは、ヴィーリオに触れないようにベッドに膝をついた。


「僕はね、こうやって欲しかったんだけど……」

 そして2人は、キスをした。触れるだけの優しいキス。


 そのうち、ヴィーリオの体からカラフルな魂が抜け出す。セラは杖を出し、それを魔法で固めた。


「そんなこともできたんだ」

「うん」

 頷いた後、ワイドの手にその宝石を乗せた。


「これはあんたにあげる」

「いいの?」

「いいよ、次は2人で会いに来るから」


 セラは笑って手を振った。そして空まで伸びる階段を登る。


 そして、その後ヴィーリオとセラは、死者の国で2人永遠に幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし。


 ここはおとぎの国、物語は全部ハッピーエンド。だってここはおとぎの国。最後は必ず笑って終わろう!

 

ここまで読んでくださり、本当に本当にありがとうございました。私の中では史上最速で書き上げた小説でして、ラストは決めずに書き始めたですが、なんとかハッピーエンドにできて良かったです。

しばらく投稿はお休みしますが、また何かしら書き上げたら投稿しますね。その時にまたお会いできると嬉しいです。

この作品を楽しんで頂けたのなら本当にそれだけで十分ですが、もしよろしければ評価等あればとても励みになります。

改めまして、最後までお付き合い頂きありがとうございました!

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