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第30話 音ゲー大会

タワーに着くと俺とプシケは、共に音ゲーができる場所へ向かった。夕方ということもあってか、一般人も多くいて込み入っている。主婦が、料理のために炎魔法や水魔法を取っているのだろう。


俺は真ん中の通路を通ってprofessionalまでプレイできるところに行く。すると何やら人だかりができていた。波のように押し寄せている人混みを丁寧にかき分けて前に進むと、一枚のポスターが貼られていた。

そこには


『第49回音ゲー大会開催! 今回も前回に引き続き、筒音マスターで開催します』


と、でかでかと書かれている。ちなみに筒音マスターというのは、1番よくやってる音ゲーで、いわゆる筒状の面を棒で叩くタイプの音ゲーだ。現実世界でも、一般人にかなり知名度がある音ゲーだ。


「本当にあったんだな。大会」


俺が呟く。するとプシケは嬉しそうに声を上げる。


「遂に僕も大会に出れるのか! いやぁたのしみだね」


なんだ? 大会ってこんなにも有名なやつだったのか?


「イマイチよくわからないんだが、この大会は有名なやつなのか?」


するとプシケは少し呆れた、いや驚いた顔で答える。


「え? 大会を知らないの? 僕もこの街の大会については知らないけど、大きな街だと開催されるらしいよ。僕も前にいた街で見学してたんだけど、それはもう凄く白熱のバトルを送っていたよ」


そういってプシケは手を振りながら興奮して答える。

ということはあれか。大会って個人主催のようなものじゃなくて、街の方が運営するそこそこ大きな大会なのか。


「しかし、ギリギリだな。エントリーとかいらないのか?」


「ギリギリになってしまったのはラムスの影響を受けて延期するかどうか協議されていたからだ」


後ろから呟いた疑問に答えるように声が聞こえる。振り返ると、アドニスが立っていた。アドニスはゲートの門番の一人で騎士団の一人だ。騎士団の中で唯一気軽に話すことができる。


「ラムスの影響って、つまりいつ襲ってくるかわからない危険な状態で開催できないってことか?」


「まあ、それもあるかもしれんが、一番は後処理だろう。騎士団の方はフォボス、ダイモスの事情聴衆で忙しい。奴らは小出しでした情報を渡して来ないんだからな」


ほう。そんなことしてるのか。思ったより賢いな。まあ、確かにトラの方は賢そうだったが。


「てな訳で、発表が遅れたわけ。ちなみにエントリーなら奥の方に騎士団が臨時でテントを立てて募集してるぞ。まあ、エントリーは前日までできるからゆっくりとすることができるがな」


そういってアドニスは軽く笑う。アドニスは鎧を着ており、仕事中のように思える。


「なあ。仕事終わったのか?」


するとアドニスは顔を青くする。


「しまった! ここの整理を任されたんだった。俺はこれで失礼するが、エントリーは早めにしといたほうがいいぞ。忘れると困るしな」


そういってアドニスは人混みの中に消えていった。エントリーゆっくりでもいいとか早めにしておいた方がいいとか、どっちがいいのかわからない情報を残して。


「ちょっとテュケーやイリスにも聞いてみるか」


「そうだね。じゃあ一旦宿に戻ろうか」


プシケはまだ興奮で顔を赤くしながら、階段を上って宿に着く。ちょうどテュケーとイリスも帰ってきていたようなので、4人とも俺の部屋に集まる。


「……てな訳で、大会があるんだが、みんなで出るか? 一応俺とプシケは出るつもりなんだが」


「私もいいですよ。参加費とかは無料なのでしょう。ならば参加しても問題ないですね」


「私もいいわ。優勝商品とかも気になるけど、取り敢えず実力がどんなものか知れるのはいいわね」


と、満場一致で参加が決定したので4人でエントリー会場に向かう。途中、テュケーは何か景品がもらえるのかと尋ねてきたので、2人でポスターを見に行く。


「何々?『 特別楽曲プレゼント。詳しく説明はできませんが、手に入る魔法は、感覚魔法の性能アップの効果を持ちます』か。感覚魔法ってなんだ?」


「感覚魔法っていうのは、五感の能力を上げたり、五感を使う魔法のことよ」


「ああ。プシケの『エースピード』みたいなやつか」


「いえ、あれは肉体強化魔法で感覚魔法ではないわ」


テュケーが首を横に振りながら答える。なんだよ。魔法にそんなに種類があるのか。そんなふうに思っていると、テュケーはそれに気づいたのか、説明する態勢に入った。


「魔法の種類として、大きなものとしては、直接魔法、間接魔法、肉体強化魔法、回復魔法ってとこかしらね。感覚魔法なんかは結構マイナーな魔法よ」


テュケーの説明を聞き、まとめるとこんな感じだ。


直接魔法は直接相手に撃ち放つ魔法のことである。距離が離れていても使えるため使い勝手はかなり良い。一番魔法らしい魔法だろう。例としては、ライトニングボルテッシモや、雷霆あたりだろうか。


間接魔法は、一旦武器などを媒介して相手に放つ魔法のことである。結局直接ダメージを与えなければならないので、リーチはあまり無いが、自分の攻撃力にも依存するので、魔力が低いが属性攻撃をしたい人なんかがオススメらしい。例としては、雷に打たれしりんご飴などだろう。


で、肉体強化魔法はその名の通り自分や他人の身体能力を上げる魔法である。仲間の支援などで使われることが多いらしい。自分にかけたりすることもできるので、使い勝手は良い。例としては、ただ護るための障壁やエースピードなんかだろう。


そして、回復魔法。その名の通り回復させる。HPはもちろんのこと、状態異常や、疲労などを取り除く魔法もこれに分類される。


とまあこんな風に説明された。その後俺とテュケーで、エントリー会場に向かうと、イリスとプシケはすでに終えていた。俺とテュケーも急いでエントリー登録をして、その後少し音ゲーをした。

他の三人は食事を取りに行ったのだが、現在金もないし、音ゲーの大会があるならば練習しなければと音ゲーをしている。ここでお金を使うことによって、ランクカードは負の数をしめしてくる。まあそれはたかが知れているので明日あたりに適当に軽いクエストをこなすとしよう。


少ししたらやめようと思っていたが、思ったより記録が伸びていくので、後ちょっと後ちょっとと、引き伸ばして行った。そうして俺は結局日付が変わるまで音ゲーをやっていたのだ。




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