表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/65

第19話 魔王軍幹部

俺は街に入ると直ぐに病院に運ばれた。病院と言っても、能力の高い音ゲーマーが治癒魔法か何かで癒してくれるだけなのだが。

イリスやプシケは一度宿に戻ってから来るそうだ。入院するかも、とのことで適当に必要なものを見繕って持ってきてくれるらしい。

テュケーはなんでも魔法の幹部に遭遇したことを騎士団に報告しに行くらしいから、当分帰ってこれないようだ。

病院に着くと、病院の医者は俺に向かって何か魔法を放った。すると、その医者は首を傾げて、どこかへ行ってしまった。俺は軽く右腕を動かしてみる。しかし、鋭い痛みによって、うまく動かすことができない。どうやら医者が今使った魔法は治癒魔法の類ではないようだった。


しばらくすると、先ほど俺の腕を見ていた医者が青ざめた顔で数人の別の医者を連れてやって来た。

そして、真剣な顔で俺に向かってこう告げた。


「この腕を治すには数十年かかります」


「え? ただの骨折なんじゃないんですか?」


ただの骨折にそこまで時間がかかるとは思えない。魔法で治療しなくても、1ヶ月あればある程度回復するはずだ。そんなことを思いながら、医者の方を見ると、暗い顔で


「その腕にはかなり高難度の魔法がかけられてます。『永遠の時間 ーcontinue dreamー』という、かけられたところの時間経過が1000分の1になる恐ろしい魔法です。一体、誰にかけられたのですか?」


誰と言われると、あのまぁずとか言う奴だろうな……。


「ええっと。多分、ラムスとか言う人だと思います。仲間が言うには魔王の幹部だとか」


それを聞いた医者はさらに顔が青くなっていった。それは一人の医者だけではない。周りすべての医者が青ざめた顔で下を向きだした。


「そ、そんなにやばい奴なんですか?」


「やばいも何もあの魔王軍幹部ですよ! しかも最も活動的なラムスと当たるなんて……。この街は終わりかもしれません!」


医者の話をまとめると。


この世界は東西南北それぞれに、大陸があり、それぞれをそれぞれの国の王が統治しているらしい。そのうち北の大陸に魔王と名乗るものが現れ、その大陸の王を殺し、北の大陸を支配したそうだ。そして、その魔王の部下として集められたのが、魔王軍幹部だそうだ。

魔王軍幹部についてどれくらいの規模か、何人いるのかなど詳しいことはわかっていないそうだが、有名な魔王軍幹部が三人いるという。


一人目が魔王軍幹部最強の男、ジェルピット。幹部の統治をしているという噂があるが、実際のところわかっていない。魔法1つで山を消し去れるとも言われているほどだ。


二人目が魔王軍幹部が関わる事件の中でも、最悪と言われる事件の当事者、ヘラト。6年前にあった事件らしく、一人の少女に1万を超える騎士が派遣されたが、一人を除き死亡。ただ、それによってヘラトも傷を負ったのか、それから一度も活動例はない。


そして、三人目がラムスだ。南の大陸で様々な破壊工作を行っている男らしい。最も頻繁に活動しているらしく、熟練の人たちならば、姿を覚えているらしい。そのため、被害に遭っているのはまだ未熟な冒険者とかだそうだ。


そんなわけで、そのラムスとか言う魔王軍幹部のせいで、俺の腕は数十年回復しなくなったらしいのだ。

治す方法はただ1つ。ラムスを倒してこの魔法を破壊するしかないらしい。

病院にいても仕方ないと思った俺はタワーの方に向かうことにした。途中、イリスとプシケに出会ったが、事情を話して一緒にタワーの宿に戻ることにした。




少し短くなってしまいました。次はいつも通りの長さだと思いますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ