1話目~お母さんに怒られて寄り道したら池に落ちて、きらきらしたやつと出会ってしまった
本当は弟のリオが悪いのに、お母さんは僕が悪いと決めつけた。
だから僕は怒っている。
今日は放課後、まっすぐ家に帰らず、寄り道してやるんだ。
帰ってこない僕を心配して、昨日怒ったことをお母さんが謝れば許してやる。
そう決めて僕は、学校の裏山に登った。
木の根元に座っていると、突然空がぴかっと光った。
まぶしくて目を細めると、それはだんだん大きくなって――。
「うわああああ!!!」
どしんとそれは僕にぶつかった。
何だ? いったい何が起こったんだ?
薄れてゆく意識の中、僕は昨日の出来事を思い出していた。
昨日僕は、大事にしていたカードを、弟のリオから破られた。
レアカードだったから、大切にしまっていたのに、リオは勝手に持ち出し、あたかも自分が手にいれたかのように、遊びに来た友達に自慢していたんだ。
僕はそれを見て、カードを取り上げた。
その拍子に破れてしまったわけだ。
その瞬間の僕の怒りは自分でもコントロール不能で、気づいたらリオを叩いていた。
リオも一緒にいた友達も大泣きして、ハッと我に返った。
でも遅かったんだ。
お母さんに見つかって、僕が怒られた。
お母さんは僕の話を聞いてくれなかった。
大事なカードって知ってて持ち出すリオだって悪いって言っても、言い訳するなって言った。
そんな大事なカードなら、鍵のかかる引き出しに入れておきなさいと言われた。
結局、叩いてしまった僕が悪いと、くどくど叱られ、リオに頭を下げるまで、ご飯は抜きって脅され、夜の10時にはお腹がすいて、僕は理不尽ながら謝っちまった。
ああムカつく。やってられない!!
ということで今日、寄り道をしたんだけど、こんなことになるなら、寄り道なんかしないで、素直にまっすぐ帰ればよかったって思ったけど、あとのまつりってやつ。
目を開けたとき、僕のすぐ目の前にきらっと光る目が、ふたつあった。
思わず「ぎゃーっ!」て叫んでしまった。
飛び起きるとその目の持ち主も、ぱっと飛びのいた。
「――誰?」
どきどき、はあはあしながら、それでもキツイ調子で聞くと、そいつはきらりんっと光る眼をパチパチと瞬かせた。
首をかしげて、じっと見つめられる。
「しゃべれないのか? それとも僕の言葉がわかんない?」
見た目は僕と同じ、小学4年生の男の子みたいだけどな。
しばらくお互い、じっと見つめあっていると、そいつはポケットの中をごそごそと探っている。
「☆♂※~♡?」
どこの言葉かわからない言葉を発した。
もしかしたら宇宙人?
さっき空から降ってきたの、こいつか?
やたらと目がきらきらしているその子は、何者かわからない。
だけど不思議と怖くなかった。
でも、なんで空から降ってきたんだろう?
と、上を向いた瞬間、「ぴたっ」と何かをおでこにつけられた。




