↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/334

後日談(いづみside)

 



「オーライオーライ!」


 〝ガガガガガッ!〟〝トントントン……〟




 我が家の二階に……トイレが出来た。



 ※※※※※※※



 先日の「トイレ流してない騒動」の後、私と妹の貴音(たかね)は「二階にもトイレが欲しい」という考えで一致した。翌日、私たちは両親に懇願……二人は意外にもあっさり受け入れ、すぐにリフォーム業者を手配してくれた。


 男嫌いの私としては……決して悪い人ではないのだが、やはり男性である継父・延明(のぶあき)さんが使った後のトイレには入りたくない。たまたま今回は「温もり」だけで済んだが、継父が使った直後に入って「大きいブツ」や「臭い」が残っていたら私は家を出るだろう。


 妹の話だと継父は意外とだらしなく、以前から「流し忘れ」とか「便座の下ろし忘れ」をしていたらしい。妹は何度かその被害に遭っているらしく、私の「二階にもトイレが欲しい」という提案にメチャメチャ食いついてきた。


 この家の二階は妹の部屋と私の部屋だけ……継父と母・茅乃(かやの)はほぼ一階だけで生活している。二階にトイレが出来れば実質的に私たち姉妹専用のトイレになる。

 二階には私たちの部屋ともう一つ、二畳ほどの広さの納戸がある。今回、この場所をリノベーションして新たにトイレを設置することになった。


 工事前に家族全員で納戸の片づけをした。納戸には継父の書斎に入りきらなかった、参考資料として使われていた本が大量にあった。

 しかも奥の方には昔のアルバムが……アルバムって普通、こういう取り出せないような場所に収納しないと思うのだが……。


 こうしてリフォーム業者による工事が行われた。あらかじめ場所が確保されていたので工事は想像していたよりも早く完成した。


 そして、いよいよ……



「イェーイ♪」


 私と妹はハイタッチをして喜んだ! 工事が完了、トイレを使うことができる!


「うわぁ……」


 最新式のトイレだ。一階のトイレも温水洗浄便座だが、それだけではない。


「おねえちゃん、すごいのです! フタが勝手に開くのです」


 妹はハイテンション……色々な機能に興奮していた。


「こっ、これ! 終わったら自動で流してくれるそうなのです」

「えっ、そんなことまでできるの?」

「これは……(流し忘れの多い)パパが使った方がいいのです」

「あははっ」


 でも、こんなきれいなトイレ……やっぱり私たちが使いたい!


 元々ここにあった納戸は畳二畳分……さすがに全部がトイレだとスペースが広すぎる。そこで余ったスペースに洗面台を設置してくれた。これはありがたい!


 洗顔や化粧落としに何かと洗面台は使う。朝忙しいときなど、いちいち一階と二階を往復することもなくなる。なにより、これから大きくなって化粧を覚える妹のためにも二階に洗面台は欲しいところだ。


 さて、ではさっそく二階のトイレを使ってみ……


「がしっ」


 ドアノブに手をかけた私を誰かの手が止めた。しかも「がしっ」と音ではなく口で擬音を言った……妹だ。


「貴音が先に使うのです」


 なるほど……一番最初から「トイレ争奪戦」をする羽目になるとはな! だが妹よ! 普段なら姉としてカワイイ妹のために譲ってやってもよいが、今のトイレは誰も使っていない無垢の状態……つまり「処女」だ!


 処女は特別だ! ぶっちゃけ元カノの「平井和(なごみ)」が他の男と寝ようがさほど気にはならない。でも貴音ちゃんの処女だけは他の誰にも奪われたくない……そういうもんなんだよ!


「ダメ! 今回だけはお姉ちゃんが先に入るの!」

「おねえちゃんはカワイイ妹に譲らないのですか!?」

「自分でカワイイとか言うな! これだけは譲れない!」

「ふぬぬぬぬっ……」

「わかったよ、じゃあ恨みっこナシ! じゃんけんで勝負だ!」

「望むところなのです!」


「よーし、じゃあいくぞ! 最初はグー! じゃんけん……」


 〝ジャァアアアアッ!〟


 じゃんけん勝負をしていた私たちの隣で、トイレの水を流す音が……


 〝ガチャ!〟


「あぁ、アンタたちがいつまでも入らないから先に使わせてもらったぞ」


 ドアを開けて出てきたのは……茅乃だった。


「うわぁああああっ!」


 こうして……新しい(処女の)トイレは茅乃に寝取ら(NTR)れてしまった。



 ※※※※※※※



「何やっているのですか~おねえちゃん! 早く入るのです」


 こうしてトイレ問題は一件落着したのだが、私には更なる問題が残っていた。


 今回の件で、妹が私の「陰毛」に興味があるということがわかったのだ! まぁ確かに……大人と一緒に入浴した記憶がない、お股がつるんつるんの妹からしたら大人の女性の陰毛は初めて見るモノ……興味がわいても仕方がない。


 これはうかつだった……。


 私はおそらく他人に比べて「剛毛」つまり「ボーボー」だと思っている。しかしアンダーヘアの処理などしたことがない。まぁ高校時代はプールのときだけ適当にやっていたが……。

 どうせ見る相手はいつもの和(なごみ)だけ……もうヤツに対しては羞恥心などないので全然気にしていなかった。

 そういやアイツからいつも「もぉっ、いっちゃん(いづみ)もアンダーの処理くらいしなさいよ~」とか「いっちゃ~ん! 私、今度エステでVIO脱毛やるんだけど……いっちゃんもやらな~い?」と誘われていた……無視してたけど。


 和が相手なら見られても全然気にならなかったが、妹が相手だとなぜかメッチャ意識してしまう! うわぁ、こんなことなら和に誘われたとき一緒にVIO脱毛とかやればよかったなぁ~!

 せっかく(お金持ちの)和がエステ代を出してくれると言ってたのに……でも別れた今じゃムリな話だ。


 でもって今! 私は妹とお風呂に入るところだが……妹にそんなこと言われたらハダカになれない! 妹は先に入ってしまったが、私は脱衣所で固まっていた。

 だがいつまでもここに居ても仕方がない……意を決した私は、タオルで股間を押さえながら浴室に入った。


「お……おまたせ」


 さっそく妹が食いついた。


「おねえちゃん! そのタオルは何なのです!?」

「いっいや、これは芸能人が温泉に……」

「関係ないのです! そもそもタオル巻いて入ったらダメと言ったのはおねえちゃんなのです!」


 ――うわぁ、そんなこと覚えてるなよぉ~!


「タオルは取るのです!」

「えっ、えぇっ! ちょっと……」


 そう言うや否や、妹は私のタオルを一気にはぎ取ってしまった。


「うわっ!」

「ほわぁああああっ♥ すっ、すごいのです! こんなにいっぱい……まるで男の人のおヒゲみたいなのです! こっ、こんなに生えるモノなのですか!?」


 おっ、おい! そっそんなにジロジロ見るなぁああああっ! 今は興味津々で見ているが、いつか妹にも生えてきたとき、自分や同世代の子たちと比べて「おねえちゃん生えすぎてキモいのです」とか「Vラインからハミ出るなんて……品がないのです」とか軽蔑されるかも!?

 和! お願いだ! オマエが通ってたエステ紹介して! つーかとりあえず今度から自分でも処理しよう……だから、妹よ! お願いだから……



 ――見ないでぇええええっ! はっ、恥ずかしいよぉおおおおおおおおっ!



貴音なのです。貴音も……生えてくるのですか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。