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貴音はおねえちゃんに犯人扱いされたのです!(貴音side)後編

 



「さぁ、パンツが汚れてるかどうかお姉ちゃんに見せなさい!」

「ヘッ……ヘンタイ! ヘンタイおっぱいさんなのです!」




 貴音はおねえちゃんから、トイレでおしっこを流さなかった「犯人」にされてしまったのです。しかも貴音がおしっこの後、お股を拭いていないと言いがかりまでつけられてしまったのです!



 ※※※※※※※



 〝ガシャン!〟


 おねえちゃんにパンツを脱がされると思った貴音は、部屋の奥にあるお姉ちゃんのベッドへ逃げたのです。オセロで負けそうだった貴音は、ついでにゲーム盤を手でひっくり返して勝負を無効にしたのです♪


 おねえちゃんはベッドに飛び乗ると、力任せに貴音を仰向けにしたのです! そして貴音にお尻を向けて四つん這いに覆いかぶさったのです。

 お姉ちゃんに全身を押さえつけられ、貴音は身動きが取れないのです。このままではおねえちゃんにパンツを脱がされてしまうのです……絶体絶命なのです!



 ――でも……これはチャンスなのです!



 貴音の目の前におねえちゃんのお尻があるのです。貴音はおねえちゃんのパジャマのズボンに手をかけると、そのまま脱がしにかかったのです♥

 おねえちゃんはビックリして飛び上がり、貴音から離れたのです。そしてベッドの上で膝立ちになって貴音と間合いを取ったのです。


「お、おいっ! 何すんだよ!?」


 おねえちゃんはかなり動揺していたのです。


「おねえちゃんが貴音のパンツを脱がすというのなら……貴音はおねえちゃんのパンツを脱がすのです」

「何でだよ! 関係ないだろ!?」

「貴音は前から気になっていたのです! 一緒にお風呂入ったとき、おねえちゃんのお股に毛が生えていたのです」

「ひぃっ!」


 そうなのです! 貴音はおねえちゃんの「お股の毛」に興味があるのです!


 貴音は大人の人と一緒にお風呂に入った記憶がないのです。なのでおねえちゃんと最初にお風呂入ったとき、おねえちゃんのお股に黒々とした毛が生えていたのが衝撃的だったのです。まるでさっき貴音がひっくり返したゲーム盤のように黒一色だったのです。

 貴音には生えていないのです。でもGWで温泉に入ったとき、ママさんや他の大人の人たちにも生えていてビックリしたのです。だからといってジロジロ見ていたら貴音がヘンタイさんになってしまうのです。なので……


「いつかじっくり見てみたかったのです♥ おねえちゃんがそうやって貴音をイジメるのなら、貴音も負けていられないのです!」


 おねえちゃんの「お股の毛」をじっくり観察するチャンスなのです♥


「おねえちゃん、覚悟なのです!」


 貴音はおねえちゃんに飛びかかると、おねえちゃんは貴音の両手をつかんで防御したのです! 貴音は手を伸ばそうと押すのですが、おねえちゃんは貴音の両手を下げようとするのです。

 おねえちゃんはメスゴリラのように馬鹿力なのです……でも実際にメスゴリラが馬鹿力なのかはわからないのです。


 ふがぁ~っ! このままでは力で押し返され、逆に貴音がピンチになりそうなのです。そこで貴音はある作戦を実行するのです!


「おねえちゃん! 貴音のパジャマは高級ブランド品で二万円もしたのです! もし無理に引張って破れたりゴムが伸びたりしたら弁償してもらうのです」


 おねえちゃんは一瞬怯んだのです! おねえちゃんはケチなのでこの手の話に弱いのです。でも次の瞬間、おねえちゃんはニヤッと笑いながら


「そうかぃ、だったら丁寧に脱がしてやるよ」

「……えっ?」


 貴音の手をパッと放したのです! 貴音はずっと押していたのでバランスを崩してしまい、そのままベッドにうつ伏せの状態で倒れてしまったのです。


「ふぎゅっ!」


 すぐにおねえちゃんは貴音の背中の上に乗ったのです。貴音はうつ伏せで何も見えなかったのですが、目いっぱい横を向くとおねえちゃんの背中が見えたのです。

 今度はうつ伏せにされてしまったので、おねえちゃんのズボンを脱がすことができなくなったのです。おねえちゃんは貴音のズボンに手をかけると、その言葉通りゆっくり()()()()に脱がそうとしているのです。


「ふぬぬぅ~っ!」


 貴音は足をバタバタさせて抵抗したのです! でもおねえちゃんは貴音のズボンの「横」をつかんだのです! これではバタバタしてもムダなのです。


 ――ひぃっ!


 このままでは本当に脱がされるのですぅううううっ! こうなったら……最後の手段なのです!!


「いやぁああああああああっ!!」


 貴音は自分が出せるMAXの大声を出したのです。すると階段を駆け上がる足音がしたのです。


「オマエら何やってんだ!? こんな夜中に近所迷惑だよ!!」


 ママさんが入ってきたのです。


 〝ペシッ!〟


()てっ!」


 貴音が一方的にやられていたのを見て、ママさんはおねえちゃんの頭だけ叩いたのです。ざまぁなのです!


「何を夜中にケンカしてんだよ!?」

「だって貴音が……」

「おねえちゃんが悪いのです!」

「はぁ? 何言ってんだよ! ちゃんと説明しろ」


 ママさん! ケンカじゃなくてイジメなのです! セクハラなのです!


「私がトイレ入ったらさぁ……貴音ちゃんが流してなかったんだよ」

「ちゃんと流したのです!」

「えっ? 何で貴音ちゃんだってわかったの?」

「いやだって……母さんは私の後に入ったじゃん! それに便座が下りていたからお継父(とう)さんじゃないじゃん! だから消去法で……」

「あ゛……」


 おねえちゃんの話を聞いたママさんはなぜかヘンな声を上げたのです。えっ、何か心当たりでもあるのですか? そこへパパがやってきて、


「あーごめん、それ……ボクだよ」


 とんでもないカミングアウトをしたのですぅううううっ!


「えっ、どういうこと? だって、便座が下がって……」


 おねえちゃんも驚いて思わずパパに聞いたのです。


「あぁ……最近座ってするようになったんだよねぇ」

「えっ、何でですか?」

「ママに怒られちゃったんだよねぇ~、立ってすると飛び跳ねちゃって掃除が大変だって……」


 パッ……パパが……


 貴音たちと同じように座っておしっこする……のです?


 パパは……パパは……



 ――ママさんによって女の子にされてしまったのですぅううううううううっ!!



「ま、まぁそういうことだから……早く寝ろよ」


 寝られないのですぅううううっ!



 ※※※※※※※



 パパとママさんは一階に下りていったのです。


 貴音はパパが座っておしっこしていることに大変ショックを受けたのです。


 おねえちゃんはおねえちゃんで、さっきから「温もりが……温もりが」とブツブツ言いながら放心状態なのです。


 やがて、正気に戻ったおねえちゃんは貴音にこう言ったのです。


「やっぱ……二階にもトイレ欲しいな」


 ――そうなのです! その手があったのです!


 そうすればパパの流し忘れ()()()()()を見ずに済むのです! 貴音のお尻が便器にスポッとハマることもないのです! そして何より……


 ――下に誰かいなくても、貴音はひとりでトイレに行けるのです!


「欲しいのです」


 次の日、貴音とおねえちゃんはパパとママさんにお願いしたのです。

貴音なのです。この話はもう少し続きがあるのです。

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