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アンブラインドワールド  作者: だかずお
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〜 勝者 〜






龍神は瞳を閉じ、じっと動かずその場に静止する様に意識を集中している。


次の瞬間、龍神の周りには、おびただしい数の闇の波動を放つ者達が取り囲んでいた。


「龍神様」リタは驚き、叫んだ


「龍神に攻撃を開始しろ」


一斉に龍神に向けて放たれる集中攻撃


「龍神様逃げて」


その直後だった、その攻撃もろとも、攻撃を放った者達は一斉に吹き飛ばされた。


リタは空を見上げる

「青龍」


「待たせたなリタ」


その頃、光堂は立ち上がり、龍神の気配を探していた。

今自分に出来る事は龍神を守る事、先程まで居たあの場所に龍神は居ない、今あそこではレインボードラゴン達が何者かと闘っている。


その時背後に何者かの気配が。


「随分と傷を負った様だ」


光堂は後ろを振り返る

「ラルフォート」


「お前も随分傷だらけだな」

光堂は血塗れになっているラルフォートを見て言った。


「どう言うつもりだ?お前は一体何を企んでいる?」


「企み?別に何も企んじゃあいないよ」


「なら、何が目的でここに居る?」


「言わなかったかな、どちらかと言うと今回は君ら側に近い、信じなくて結構だが、今回は私を警戒する必要は無い」


「何故だ、何故闇の主の信奉者であるお前が、龍神を守る側で動いている」


「あっはっはっは、随分とめでたいね君は、私が闇の信奉者?表面的に見ればそう見えてるのかも知れないな、だがね私は誰も信奉などはしてない、自分とは違う、どっかの何かをリアルに神と拝めるなど、それはまるで洗脳されてる地球人の様じゃあないか くっくっく」


「答えろラルフォート、お前は何をしようとしてる」


「強いて言うなら、真逆に作用する力、それが私さ、ただ例外もある、今回の様にね」


「何を言っている?」


「はっはっは、それだけじゃあ何の事かさっぱり分からないのも当然」


「君達連合も私の事を何も知らな過ぎる、問題はそこなんだよ、くっく 光堂君」


「時に欲にのまれた者が求める権力は、この宇宙をゆがませる、これらのネガティビティを強いて陰と呼ぶのなら、それに反する動きとして陽が生まれる、地球では正義と悪、善悪などとも言っていたな、どちらが正しいかなど、この宇宙では不毛な判断に過ぎない、光、闇、それぞれ違う価値観の者がそれに従い行動しているだけだ、君もそうだろうが、そこにジャッジは無い、どちらが正しいか?そんな事を決める事ほど不毛な時間は無い、分かるだろ、連合が正義として動けば、それに反するものは悪となり、そこに生まれるのは争いだ」


「だから、この宇宙では相手を尊重し、力ずくで強制する様な相手の自由を奪う事はない」


「だが、そこに現れてしまった訳だ、お前達が闇と言う名をつけて呼ぶ、闇の主と言う存在が、おお可愛そうな闇の主、ただ在ると言うだけで闇と言う名を背負わされ、生まれながらに悪と決めつけられる、だが、それを決めたのはそれを悪と呼ぶ者達の勝手な判断に過ぎない、分かるかい、くだらないものが嫌いでね」


「私は僕に従い、この宇宙を生きているだけなのさ、悪にも、善にも興味は無い、時に誰よりも残虐非道で、誰よりも愛くるしい者、それが僕であり私」


「答えになっていないな、それが何故龍神を助ける?」


「何故なら今の私は義理だからと答えよう」


「?」


「君はどうするのかな?もし闇の主がサタンに勝ったのならば、この宇宙は君ら自由を愛する者達からすれば暗黒とも呼べる時代に突入する事になる。永遠に終わりの来ない暗黒の時代、私としてはどちらになろうと興味も無い、この宇宙の大きな流れに身をゆだねる、それもまた一興」


「光堂君、君に一つ問おう」

ラルフォートは光堂の瞳の前ギリギリに顔を近づけ、人差し指を立てる

その瞳には残虐を極めたであろう鋭く恐ろしい瞳と、何処かあどけなさの残る少年の純真さの様なものが介在してる様にも思えた。


「何故、この宇宙から逃げなかった?」


「間に合った筈だろう、宇宙は無限に在る、他の次元の宇宙に移行すれば逃げられた、時既に遅い、闇の主の出現により、知っての通り、他の次元の宇宙に移行はほぼ不可能な状態、何故自ら地獄に残った?」


「君の持つ正義感がそれを許さなかったのかね?」

鋭い眼光が光堂を見つめる。


「正義感?笑わせる。俺は俺の心に従ったのみだ」


「では所属してる連合が絶対的に君の意見と違った組織になった場合はどうなるかね?」


「言ったはずだ、俺は自身の心に所属している、連合に属してるんじゃあない」


ラルフォートは光堂の瞳をジッと見つめていた。


「純真な、そんな瞳を破壊したいと思うのも私なのさ、気を付けたまえ、私がそんな君をこてんぱんにそうは思えない程に圧倒的な力で支配する事も可能なのだから」


「笑わせるなラルフォート、真の力とは相手を傷つけたり、支配するものでは無い、それを力と呼ぶお前には力は無い」


両者の視線は離れず、互いに相手を直視していた。


「良いよ、良いよ これだから面白い、この宇宙は」

ラルフォートは空を見上げた。


「特別に教えてあげよう、私は元々は天界と言う場所で天使だった、今は堕天使と呼んでくれて構わない、ある事件によって私は天使達を皆殺しにした、その事件がきっかけで追われる身となった私を助けたのが龍神、その恩返しと言う事さ」

ラルフォートは歩き出す


「ああ、哀れなり。君も中々過酷な道を選んだ、タケルと神井と言ったか、それぞれに流れる真逆のエネルギー性質が後にどうなるか、想像はついていた筈だ、それに闇の主、あれに勝つ事など絶望的に不可能。

こちらが逆に聞きたいものだ、何故この宇宙に残ると言う無謀に立ち向かった?」


「くっくっく、やめておこうその質問は」

ラルフォートは歩き出す。


「始まるぞ、果てしなく永い間保っていた平穏、その全てがひっくり返った宇宙が、始まるのさ」

ラルフォートは去って行った。


光堂は強大な霊力がぶつかり合う上空を見上げる

この広大な宇宙の行く末を大きく変える戦いが現在行われている


その結果が、この直後、大きく姿を表す


サタンはなんと、全宇宙に遍満する闇の主のエネルギーを一箇所に集め、具現化した大きな目玉を木っ端微塵に破壊した。

なんと勝ったのはサタンだった。


「真の宇宙の王とは、このサタンの事」


全てが片付いたと思った次の瞬間だった。


サタンは背後に、いや、全宇宙に再び闇の主のエネルギーを感じるのだった

闇の主はこの宇宙に存在して以来、初めて経験し、体験するものが生まれていた、それは感情


おおおおあお〜〜〜〜


おおおおおおおああああ〜〜っ


目の前のこれと戦うのはなんと


面白いんだろう


ワクワク ワクワク ワクワク ワクワク


闇の主は喜んでいた 宇宙そのものである自身を攻撃し、更にその攻撃が自身を驚かす程の威力


宇宙って


面白い


闇の主を包んでいたのは歓喜、溢れんばかりの興奮


そして闇の主は思う、目の前のこの相手はそう簡単には倒せない、そう、今のままでは。

闇の主は宇宙の中に一つの個体を生み出した、それは2つの角を生やし、不気味な羽をつけた身長250センチほどの生き物


サタンの肉体は煙から成り、その姿を自在に変える、現在一つの惑星はあるだろうサタンの肉体サイズに比べ、そいつは明らかに小さな個体。


この時、サタンは思う、目の前に立つ相手はとんでもなく強い力を持つ個と言う存在


闇の主はこう感じていた


これは我が今創造出来るであろう、最大、最強の個体生命体


宇宙に今まで存在した強靭なる個が、今生み出されたこいつを倒せるか知りたい


我の創造した物とどちらが強い?


疑問


これまた初めて闇の主が持ったものであった。


次の瞬間


闇の主は感嘆する

サタンは想像を遥かに越えていたからだ、サタンの放つ凄まじい霊力の波動は、今しがた生み出したそいつを木っ端微塵にしてしまう。


おおおっ。

思い通りに行かない、自身の想像を超えた、それもまた歓喜


しかし、その後は、闇の主は何も感じてはいない


敗北感? 恐怖? そんなものは無かった、サタンと言う怪物を前にしても。


今しがたサタンに木っ端微塵にされた生命体は復活していた。

復活?いや、同じ姿形でまた生まれたのか?


そいつは既に意思と言葉を持ち始めていた。


「いてぇ」


サタンは次の瞬間気付く、自身を取り囲む、1万体を超えるであろうその生命体達の姿に。

この時既に闇の主の興味は他に移っていた。

この宇宙、他にはどうなっているのか?


好奇心


サタンが七千程の、その生命体を破壊した時であった、恐るべき事が起こったのだ。

なんとサタンの生命エネルギーがどんどん消滅、浄化し始めたのだ。


サタンは理解出来ていなかった、何故?こんな事が起こっているのか。


そう、闇の主とは、本当にこの宇宙の主となり変わっていた。

闇の主が邪魔と思い込んだ瞬間、サタンは消え始めていた。


「貴様、ふざけるな、こんな事が、この宇宙の覇者のサタン様があああああああっっ」


サタンは完全にこの宇宙から消滅してしまった。


消滅後の消息は誰も感知出来なかった、霊体も…魂のエネルギーもサタンと思われるものは何処にも存在しなくなっていたのだ……


浄化後、消息は不明


闇の主は完全復活してしまった。





〜 アンブラインドワールド 〜




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