〜 惑星ペドスドラコ 〜
ヒュウオオオーーーッ
一斎、彼がもしあの鏡の前を守ってくれていなければ、日本は、いや世界、この次元の宇宙は破滅していたかも知れない
もし一斎が居なかったら、あの化物をこの次元に呼び込んでいたと言うのか
あの化物は一体なんなんだ?
真堂丸達は一体何と闘っているというのだ?
道来の頭の中は未知なる存在を目の当たりにし、疑問だらけであった
「道来さん、一斎は?」
「太一、ジョー、祠の中で起こった事を船内で伝える、連合の本部に向かうぞ」
その言葉に、二人は何か大きな事件が起こった事を確信する
「分かりました」
その頃、ペドスドラコでは
「しっかし、こんな森の中にそのリタドラゴンって奴は住んでるのか?」タケルが言った
「あわわわわわわっ」叫んだのはペレー
何故なら目の前に巨大な青い龍を発見したからだ
「恐がらなくて大丈夫、僕の友達だ」
木の上から人間の発する声がした
そこに立つのは上半身裸、首には木で作られた首飾りを付け、下は大きくゆるゆるなダボッとした白のパンツに、素足
結いた長髪は腰の辺りまである男
「君たちが白龍の連れて来た者達だな」
「お前がリタか?」
年は十七くらいだろうか、肌の色は茶褐色で目鼻立ちはキリッとしていた
「ようこそペドスドラコへ、そうだ、僕の名前はリタドラゴン、この国の龍使いの一人だ」
「あなたが、リタ君ね、私は連合の一員、名前をマナと言います」
マナを見た瞬間だった、リタの顔は真っ赤になる、かっ可愛い
分かり易い男でもあった
こうして、俺達は暫く、ペドスドラコで生活する事になった、理由は光堂さんからこう聞いた
「龍の神、龍神と俺達は一ヶ月後に会うことになった、一ヶ月の間はここで修行しながら、この星で色々な体験をさせてもらうとしよう」
今、俺と神井は光堂さんに修行してもらっている
その様子を見ているリタ
「あの二人は強いんだなぁ」
「リタも強いウキか?」
「僕は霊力はほとんど使えない、龍使いってだけさ」
「あんな龍を手懐けるんだから充分凄いウキけどね」
「そう言えばリタ君、最近聞いた噂なんだけど、この星に龍を狩りに来る者がいるって」
「こないだまでは、そんな輩は殆ど居なかった、でもここ最近、龍を珍しがり、狩りに来る者が増えた、全く欲深い連中さ、もちろん見つけた時には追い払う、こんな所にも闇の主の影響が出始めてるんだ、これから宇宙は闇の時代になるからと言って好き放題さ」
「僕にとって龍は家族、龍を傷つける者も、支配しようとする奴も大嫌いだ」
「リタは龍と仲良しウキね」
「二人は修行しないなら、これからペドスドラコを案内するよ、良かったらペレーとマナ、この星の観光に行くかい?」
「行きたいウキ〜〜」 「是非」
「青龍、良かったら行かないか」
「ああ、良いぜリタ、背中に三人乗って良いぞ」
マナは思う、龍が簡単に私達を背中に乗せてくれ、何より人の言う事を素直に聞いている、これが龍使い
「じゃあ、ペドスドラコの街に出発〜〜」
それを見たタケル「あっ、ずるい」
ズガアアアンッ
「タケル修行中だ、よそ見するな」
「ひいいいっ、容赦ないぜ光堂さんは」
その頃、とある惑星
「久しぶりだな、鬼神、女狐、クラーケン」
目の前に立つのは死神
死神
この存在は長い間、連合に追われているが捕まった事は一度もない、宇宙の中でも、危険度最上級のブラックリストの一人であった
宇宙中で悪名高く、多くの仲間を持つ、闇の主を信仰し、主の目覚めが一刻も早く起こる様、全力を尽くしている
そして死神の永らくの望みはプラネットアー(地球)を完全に我が物にする事である
「お前達のもとに沢山の闇の存在が集まってきている様だな」
「ああ、死神お前のおかげだ」
「私の目的は宇宙に闇の波動を増幅させ、宇宙連合を崩壊させる事、お前たちのおかげで事は順調だ」
「共に力を合わせ、この宇宙を闇で支配しようではないか」
「ところで良き情報が手に入った、龍の神、龍神がペドスドラコに現れると言う噂を耳にした、奴は次元を移動するから、いつ何処に現れるか分からない、奴の持つ光の波動は巨大だ、つまり分かるだろう、殺しておきたいのだよ」
「死神、よくそんな情報が入ったものだな、龍神が何処に現れるかなど、龍の中でも一握りしか知らない筈だろう?」クラーケンが言った
「居るんだよ、ペドスドラコに我々の仲間が、奴は龍使いだが、心は闇に支配されている、そいつが私に情報をくれるのだ、それとクラーケン、もう一つ良い情報があるぞ」
「なんだ?」
「光堂もどうやらペドスドラコに現在居るらしい」
ギリッ
光堂
「良い情報をありがとよ、賢いぜお前は死神」
死神は不気味に笑っている
「俺にその情報を教え、俺にペドスドラコへ向かわせる、まるで龍神を殺してくれと言っている様だな」
「ハッハッハッ、私の直属の部下は忙しい、雑魚を向かわせる訳にはいかないのだよ」
「良いだろう、巨大な光のエネルギーを持つ龍神、消したいのはお前達だけではない」
「さて、私は引き続き、地球侵略に力を注ぐ」
「地球侵略は出来そうなのかい?連合も今や地球だけに構ってられないから、絶好のチャンスではないのかい」
「それが、簡単にはいかないのだよ、地球にも中々凄い者達が多くてね」
「俺達も要件が済み次第、手伝ってやるよ」
「真堂丸とやらをどうしても殺したいらしいな鬼神」
「ああ、今探してる最中さ」
「情報が入り次第伝えようではないか」
「助かるぜ死神」
「ああ、そうだ。クラーケンよ、ペドスドラコに向かうのなら、我々の内通者でもある龍使いとコンタクトを取るのも良いだろう、フラッグ ペダ 奴の名前だ」
「じゃあな諸君、またすぐに会おう」
死神はそう言い去って行った
「ぐはははっ、ペドスドラコは荒れそうだな」
鬼神は大きな樽に入った酒を一気に飲み干す
「俺も龍神殺しを手伝ってやるか、もちろん光堂を殺してからだがな」動き出すクラーケン
その頃、道来達は連合の本部に到着していた
全ての事情を聞いた、太一とジョー
「道来さん、もし一斎が死守してくれた鏡が、この世に一つじゃなかったらって考えると俺はゾッとしますよ、そんな化物が一体でも今の宇宙に来たらとんでもない事になる」
「道来さん、さっきの話嘘ですよね、鏡から出て来ようとした化物、そいつが連合の隊長でもある道来さんにも、全く手が負えないって話は」
「悪いが事実だ、中に同じ様なのが無数に居た。正直、本当に凄いとしか思えない、一斎は、あんな化物とずっと一人闘い退けていたのだからな」
「ジョー残念だが本当の事だ、今の私には一匹だけでも、全く手の負えないレベルだ」
嘘でしょ、信じたくない「隊長クラスが全く手に負えないだなんて……」
「これから私は連合にこの事態を報告する」
「いよいよ、この宇宙の終わりが近付いてきたみたいで、正直怖いですよ……」
「ジョー、何言ってやがる、しっかりしろよ」不安げな表情を浮かべる太一が自身を鼓舞するかの様に言った
「自分は感知タイプだから分かるんです、今全宇宙に闇の勢力が増幅している、このままだと本当に連合は破れ、宇宙がひっくり返ってしまう、それに闇の主が復活なんてしたら」
「ジョー、信じるんだ、光を、仲間を」道来は真っ直ぐジョーを見つめていた
その頃、ペドスドラコの街中を散策する、ペレー、マナ、リタドラゴン
「本当に凄いウキ〜、龍が売られたりしてるウキ」
「正直、龍は売り物じゃないって、僕はムカついてるんだけど」
人々が色んな持ち物を交換してる様を見てマナが
「この星は基本物々交換なのね」
「そうなんだ、人々は欲しいものを相手に伝え、お互いが合意し良ければ交換する、基本みんな優しいから、なんでも交換してくれるけどね」
三人が通り過ぎた所、なにやら子供達が円を作り、人だかりの出来てる場所があった
子供達は普段見慣れない奇怪な姿と、不思議な芸に皆夢中であった
「凄いーーっ、これ手品?」
「なんか面白い格好してるね」
子供達はその男を無我夢中で見つめている
子供達の真ん中で芸を披露する者、それは一人の道化師の姿であった
奴のピエロの仮面は始終満面の笑みで微笑んでいる
ああっ 無邪気な子供、私の芸を楽しんでいるガキ
この笑顔、憎たらしいな
ピエロはピタリと動かなくなると、突如首が地面に落っこちた
「ぎゃああああああああっ」泣き叫び出す子供達
すると、何と言う事だろう、首の無いピエロは歩き出し、自身の首を拾い、くっつけたではないか
そうそう、君達は阿鼻叫喚の表情を浮かべなきゃ駄目駄目
奴の名はラルフォート・ナザレ
なんと奴もまたこのペドスドラコに来ていたのだった
目的は不明
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオーーーッ
不気味な時の流れがペドスドラコの惑星を包んでいた
〜 アンブラインドワールド 〜




