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アンブラインドワールド  作者: だかずお
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〜惑星スフェア〜


惑星スフェア

女王ぺぺからこの星の名前が出た時、私の心はざわついていた。

何故なら、あまりにも私に関係のある場所

これは何か見えない力に導かれた私の運命?

女王ぺぺは一体どんなメッセージを受け取ったの?

バルベインは宇宙船の中、そんな事をぼんやりと考えていた。


タケルたちは今、ぺぺに言われるがまま、スフェアと言う惑星に向かっている。


「光堂さん、スフェアってどんな星なんだ?」


「そうだな、言ってみれば都会、高い文明を持ち、賑やかな都市と言ったイメージの街だな」


「タケルの地球の未来都市、みたいな感じウキかね〜、楽しいウキよ」


「へぇーそいつはワクワクするなぁ」


しかし、ぺぺ女王も俺たちにスフェアに行けとは、一体何が待っているんだ?

光堂は宇宙船から見える無数の小惑星を見つめていた。


現在宇宙船はオート操縦モード、誰の運転もなく動いている。

「ワープ移動開始」光堂さんのその言葉と同時に窓から見える時空間が凄まじい勢いで歪みだし、宇宙船はその中を駆け抜ける


「さあスフェアに着いたぞ」


「すげ〜今のがワープ、一瞬でスフェアに着いた」初めてのワープに興奮するタケル


「宇宙中の何処でもワープで行けるんすか?」


「いや、その星の波長を確実にキャッチ出来る場所じゃないと危険だ、現在は余程無茶をしなければ事故は起こらず安全だが、昔は事故も良く起こった、宇宙船だけワープして、中の船員だけ宇宙空間に放り出されたりな」


「へぇ〜っ」

目の前に広がるのは大都会、見た事の無い高さと、斬新な形のビルが沢山並んでいる、凄い人の数の街だった


「なんだぁ〜この星、人間が沢山居るぞ、それになんて高い建物が並んでるんだ、地球の高層ビルのひじゃないな」タケルが言う。


「この星に住む存在達はヒューマノイド、人間と同じ姿の星ウキ、ちょっと人間より身長は高いウキけどね」


「確かに、みんな2メートルはあるな、でもよ光堂さん、一体この星で俺たち何するんだ?」


光堂は微笑んだ「そうだな観光でもするか」


「やった〜〜」両手を繋ぎ、飛び跳ねるタケルとペレー


「光堂との任務で観光なんて、のほほんとしたプラン信じられないウキ〜」


面白い事に駐車場のスペースの様な場所に宇宙船を停め、その星のお金みたいな物を払っている。

どういう技術だか、そのまま機体は地面の中に潜っていく


「すげぇ」


「なんだか環境が地球みたいだ」


「この星は貨幣制度を採用してるのよ、宇宙では少ない方かもね」マナが言った。


知らない事ばかりだ、お金の必要の無い星がどの様に成り立ってるか気になったが、今や目の前の世界の興奮でそれどころじゃ無かった。


「じゃ、さっそく観光に行くウキ〜」


「笑かすな、俺が貴様らと観光などするとでも?」神井は一人歩き出す


「神井、お前が何をしようと勝手だが、この街で騒ぎは起こすな、この星のルールを破れば、この星の警官がお前を罰する」


「ふんっ」


「テレパシーでこの星を出る時に伝える」


神井は一人無言で歩き出す


「全くあいつは協調性ってものが無いぜ」タケルが言う


マナは神井の表情を意味深に見つめていた。

神井君から伝わる感情、孤独、怒り、そして根底に渦を巻く自身でも気付いていない恐怖………

一体彼に何が?


「マナさん、気にしなくて良いっすよ、あいつはああ言う奴なんで」


「あれっ、バルベインさんも居なくなってる」マナが気付く


その頃、とある宇宙空間

小さな小さな0.1ミリにも満たない、肉片が宇宙空間を漂っていた。

その肉片の目の前に突如出現する黒い闇


「おやおや、あんた程の奴もそこまでなってしまうと自己再生出来なくなるのかねぇ、探すのに苦労したぞ」それは女狐と呼ばれる狐の面を被った女。


女狐の黒い闇を吸収して、肉片は大きくなる


「ぶはーーっ、許せねぇ、あの野郎ども」

そう、その肉片はクラーケン、なんとクラーケンは生きていたのだ


「許さねぇ光堂、あいつだけは絶対に許さねぇ」


「クラーケン、妾はあんたの復讐に付き合ってる暇はない、計画を続行するとしようではないか」


「すぐに光の時代は終わり、暗黒の闇が全てを支配する時代がやってくる、連合も終わりの時が近づいている」


「さあ永遠に続く暗黒時代の始まり」

女狐は不気味な笑みを浮かべていた


再びスフェアの惑星

道端で転んだ男の子が突然泣き出す光景をタケルは目にする


「痛いよー」


その時マナが男の子に近づく

「大丈夫よ」

不思議な事にマナさんが傷跡に手をかざすと青白い光が傷を包み、傷は治ってしまった


「すげー」


「なんなんっすかマナさん、今の?」


「ヒーリングって能力なの、私はぺぺ様のもとでヒーリングを学んでいるの、ヒーリングは肉体や人の心を癒やしたり、病気を治したり、簡単に言うと回復系の能力の一つ」


「へぇ〜、本当に色んな能力があるんだなぁ」


「人それぞれ違って個性があるように、その人に合った能力があるのよ。

タケル君は見る限り、浄化能力が開花し始めてる感じがする」


「浄化能力?」


「浄化も特殊な能力の一つ、エネルギーの性質上、陰と陽ってものが存在していて、陰に傾いた魂を中立である、0ポイントに戻す様な、光を注ぐ事が出来るって言ったら分かり易いかしら、陰と陽で、どちらが正しいとか間違いとかでは無いのだけど、傾き過ぎ、バランスを失ったエネルギーを真ん中に戻すと言う性質があるの、これは学んだから得られる能力とは違い、魂の性質が元々持っていた能力にどちらかと言うと近いの」


「陽に傾いた者も0ポイントに戻すって事ですか?」


「その陽が、その魂の本来持つ性質から外れ、歪んでしまっていたら、そうなるわ、浄化ってヒーリングと似ている能力かもしれないね」


タケルは、ふとペドループの出来事を思い出す。

自身から放たれた光が相手を浄化させた時の事を…


「観光ツアーやってま〜す、安いよ〜、みなさんいかがでしょうか?」


ドレッドヘアーに色黒のおっさんが話し掛けて来る


「金はこれ以上ださないぞ、これで良いなら頼む」

男は光堂の瞳を見て思う、長年の経験から、こいつからはぼったくれないと理解する、仕方ないオッケーしよう


「じゃ、乗ってくれ」


全体が透明な球体の中に俺たちは乗り込んだ。


「すげー、空から、地面まで乗りながら見える」


「観光用の乗り物、ギューベーターウキよ」


「これなら全角度の景色が見やすいぜ」


「よーし観光出発だぁ〜〜」


その頃、バルベインは、とある男の子を見つめていた


その男の子の身なりはボロボロの布切れを身体に巻き、ゴミクズをあさって食料を探していた


「やっぱり、ここに転生していたんだね」


同時刻、別場所の出来事


神井の周りを取り囲む五人の若者


「てめぇの目が気に食わねぇ、金置いてけよ」


神井は立ち止まる

「クズ共め」


スフェアで何かが始まりそうな、そんな予感が、この時、俺にはしていた。





〜 アンブラインドワールド 〜

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