〜我が伯爵〜
「降り立ったか、伯爵の操り人形め」レプティリアン達は慌てふためいていた。
「間違いなく雑魚の使いではない、奴らは本気でこの星を滅ぼすつもりだ、王族レベルが確実にやって来てるはずだ」
光堂はテレパシーをペレーに送る
「ペレー聞こえるか、この星が大変な事になる」
「光堂、聞こえてるウキ、それはこっちも分かってるウキ、これから船でみんなのもとに向かうウキ、それまでなんとか耐えてくれウキ」
「分かった、事態は一刻を争う、急いで頼む。下手したら全滅する」
「あ〜っもう光堂と一緒だといつもこうウキ〜、だから来たくなかったウキよ〜、そっちは本当に大丈夫ウキか?」反応なし。
「も〜これもいつものパタ~ンウキ〜」
「見つけたぞ、道来さんの波動発見、ペレー行くぞ」
「分かったウキ〜」
その頃タケル達は。
「さっきの奴なんなんすか?ヤバイってのは分かったっすけど」
「赤い円盤、それはある存在の象徴、伯爵(名前は出せず地面にこの名を書いた)今は、この名は出すな、何故なら奴は何処でこの名が発せられようと気付くからだ。奴は連合すら恐れる宇宙の危険人物」
「そんな奴が何故この星に?」
「奴は以前この星を支配していた、何故ここに来たかは分からないが、一つだけ言える事は今は絶対に関わっちゃまずいって事だ、とりあえずこの星から無事に逃げる事だけを考えろタケル」
「分かりました」
「とりあえず船に戻るぞ」
辺りは異様な空気に包まれていた
光堂はレプティリアン達を払いのけ、扉を開けた。
ヒュウオオオ〜〜
その視線に映る光景
それは、部屋にうずくまり、何かに怯える神井の姿だった。
「神井」
「あいつが来た……」
光堂は何かに異様に怯える神井を肩に背負い立ち上がる。
馬鹿野郎神井、お前はずっと…………
カッカッカッ
「ああ、伯爵様、可哀想な伯爵様、こんな星の奴等に舐められて、許しませんよ、この星に住む全ての存在は極刑に値する」
その時、赤い円盤から降りてきた男をレプティリアン達が取り囲んでいた。
「貴様は伯爵の部下だな、俺たちが貴様を殺す」
「馬鹿者共め、笑わせるな、伯爵様に歯向かうなんて事は絶対に許しません、闇の主ともども消してあげましょう」
ギロリ
睨まれた直後、レプティリアン達の身体は動かなくなる。
「くそっ、これが奴の配下の王族の力か、別格すぎる」
「ああ、快感」
全てのレプティリアンの首は木っ端微塵に吹き飛んでいた。
「さて、この星を爆発で吹き飛ばすか」
「ん?」
レプティリアンに王族と呼ばれた存在の前に立つのは光堂の姿
「なんだね君は?」
その瞬間だった、光堂が叫ぶ「お前たちの好きにはさせない、こいつは」光堂の脳裏に浮かぶ、怯えた神井の姿
ズガアアアアアアアアアアアアアンッ
伯爵の配下の王族を光の光線が集中砲火する。
「光堂乗るウキ〜」
「助かったぜペレー」
光堂は神井を連れ、すぐさま宇宙船に乗り込んだ。
「ふぅ〜みんなは乗ってるのか?間一髪だったぜ」
「みんな無事ウキ」
道来が叫ぶ「すぐにワープしろ」
「分かったウキ〜〜」
伯爵の使いは不気味な笑みを浮かべながら、そこから一歩も動かず、何もして来なかった。
ただ一言、その生き物は、歓喜の言葉を発した
「あああああ〜っ許そう、お前たちは…何故なら伯爵様に良い土産話が出来たから、また会おう連合の者よ」
ズガアアアアアアアゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオオオオ〜〜ンッ
直後、一つの惑星が崩壊していた。
「嘘だろ、さっきまであった星が木っ端微塵になくなった、そんな馬鹿な」タケルの足は震えている。
「なぁ、光堂さん、あそこに住んでた人達はみんなどうなったんだよ?」
「全滅だ」
「嘘だろ、なんで?」
「なんでなんだよっ」タケルの怒り声が船内に響く。
「残念だが、今の俺たちには何も出来なかったのが現実だ」
「くっそおおお〜、くそおおおお〜〜〜〜っ」
タケルは自分の非力さに泣いた。
多くの命が一瞬で、誰に知られる間もなく失われた
まるで最初から何もなかった様に…
その夜
神井は依然目を覚まさず眠りについていた。
「神井の奴、どうしたんすか?」タケルが言った
「少し霊力を使いすぎたんだ」光堂が嘘を答える
道来の視界に神井が入る
「これで今の宇宙の縮図が少し分かった」光堂が話を始める。
「まずは闇の主が目覚め始めてる、それを連合が阻止しようとしている、だが闇の主を全面にバックアップしようとする闇のグループがいる、タケル覚えているか?お前と始めてあった時の骸骨の存在を」
「はい」
「あいつは死神、奴もずっと連合が追っているかなり危険な存在だ」
「それと北條さんと居る時に襲って来たラルフォート」
タケルの脳裏に不気味なピエロの笑顔が浮かぶ。
「奴は闇の主を崇拝している様だが、他の誰かと組む事は考えられない、奴はずっと一人で行動している、奴の目的も謎だ」
それに反して闇の主を消そうとしてる集団、それが先程の奴等、宇宙にはこう言う連中もまだ居るかも知れない、かなり稀だろうがな」
すると道来が口を開く
「私からも一つ」
「私と太一の前世の時代、我々は大帝国と言う闇と対峙した、彼らはかなり強い手練を幹部として従えていた、その十の刺客を我々の時代の者は白い刃と呼び恐れていた、女狐もそのうちの一人だ、まだ分からないが、そのうちの何人かもこの時代に転生して来ているかも知れない、奴等が霊力を学び強くなっていると考えると驚異となり得る、奴等が私と太一を狙いに来るのは充分にあり得る事態、そちらも気をつけろ」
太一は真堂丸と文太の顔を思い浮かべた。
真の兄貴、文太の兄貴…………こんな時に、二人が居てくれたら。
「闇はどんどん拡大するが、その分、光もまた拡大しなければ宇宙のバランスは崩れる、闇の主と呼ばれる意識は全宇宙、次元を闇で支配する事になるだろう」
タケルが立ち上がる「そんな事絶対にさせるかよ」
その言葉に皆の心は再び、強く引き締まる。
「当たり前ウキ〜よ〜〜」
「そんで光堂さん、次の修行はやくとりかかろうぜ」
「ふっ、せっかちな奴だ、良いだろう」
皆が寝静まった後
光堂は一人船内から見える壮大な宇宙空間を眺めていた。
背後に気配を感じる。
「光堂、あの星を救えなかったのは仕方ない、我々が今躊躇してていると更なる被害が宇宙中に拡大する」
「わかってますよ」
「それと、神井の件は何か情報を得たのか?」
「そうですね、最悪の予感の的中ですかね」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ
「それともう一つ、あいつは何なんだ?」
「タケル……」光堂が囁く
「光堂、舌を見せろ、呪印で縛られて情報は極秘だな、言える部分だけ答えろ」
「関連情報を喋れない、喋った代償はなんだ」
「俺の命」
ほとんど無い事だが、本当にこの宇宙に影響が強く、大きな被害を与えかねない様な、重大な事態に稀に情報流出を避ける為、呪印は使われた、それは例え連合内の仲間同士でも情報共有は不可能となる
呪印をかけた術者が亡くなるまで呪印の縛りは続く
今回の呪印は相手がタケルの正体に感づく言動全てに発動される
「タケルの正体、知っているのは宇宙でも居ない、いや、知られていたとしても、ごく一部でしょう(北條さんはタケルの正体を知っていた、この事柄について、俺の想念や記憶を、呪印により本来読める筈は無いんだが、何かを分かっていた様だった、もしかしたら最初から知っていたのか?)俺がその事に気づいたのも偶然に近かった、ホルロ隊長の能力のおかげ、俺たちはその秘密の危険性を危惧し、お互いに呪印をかけた、俺のはホルロ隊長、彼のは俺が、これはかけたものしかはずせない印」
そこまでして隠さなければならない情報…………
「分かった、私も自身でその謎は探ることにする、今の宇宙の流れに無関係ではなさそうだからな」
「あの道来さん、そう言えば、何故この次元の宇宙に残ったんです?」
「友との誓いを果たす為」
その頃宇宙では「伯爵様、あのゴミ溜めの惑星を清掃して参りました」
伯爵は無関心だった。
星一つ滅びようが何万人死のうがどうでも良かった。
虚ろな瞳が地を這っている。
「その時なんですが伯爵様、発見したのです ゴニョゴニョゴニョ」
すると伯爵の瞳の色に血が宿る
「おあああああああああああ、おあああああああああああ」
おおっ伯爵様が喜んでいる、喜んでいるぞっ
「自分に次なる命令を」
「お前はこの件にはこれ以上関わるでない、これは私めの偉大な儀式の一つなのだ」
「今は放っておきたまえ、時期が来たら命じよう、それにしてもホワイティ公、少し血をわけて貰うとしようではないか」
「有難きお言葉、喜んで。我がドラキュラ伯爵こそ宇宙の王」
〜 アンブラインドワールド 〜




