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To‐Arms!!  作者: ほっけ
12/24

ep.11《お風呂! 汚れを落としましょう》

 ユニーク数が1000名突破……!!

 感謝感激です!

 今後もしっかりと書き続けたいと思います。


 しかしまぁ、終わりが見えません。

 しかも冒険系の小説のはずなのに、まったく戦闘描写がない……。


 今後の展開も考えないとなぁ……。


 ということで、はじまります。




 あれからしばらくルーとじゃれていたら、扉の向こうに気配を感じた。

 ルーも気づいたらしく、毛を逆立てて牙を剥く。


 そして、その気配が扉の正面に来た時。



コンコン

「嬢ちゃん起きとるか? 起きとったら返事してくれ」


 と、ノックの後に昨日のおじいさんの声が聞こえてきた。

 少し脱力し、隣で警戒を続けるルーの背中を撫でてその場に伏させる。

 それでもルーは牙を剥いたままだけど。


「はい、起きてます。どうぞ」


 そう返事をすると内側にドアが開き、昨日見たおじいさんがそこに立っていた。


「まずは、おはようじゃな嬢ちゃん。昨日いきなり寝てしまったときは驚いたが、疲れていたんじゃろう。元気そうで何よりじゃ」

「あ、おはようございます。……昨日はご迷惑をおかけしました」


 どうやら、昨日は話の途中に眠ってしまったらしい。


「うむ、そしたら朝ごはんがあるからの。用意ができたら下の階まで来てくれ」

「……分かりました。ありがとうございます」


 そう返事をすると、おじいさんは扉を閉めて部屋から離れていった。

 どうやら、この部屋に運んでくれた上に朝ごはんまでご馳走してくれるらしい。

 なんか踏んだり蹴ったりだな……なんか違う?


「とりあえず着替えるか」


 今着ている鼠色のパジャマを脱ぐと、その下には昨日は着ていなかったはずの白い下着があった。

 まあ、いわゆる『小さい子』向けの下着だが。


(……なんだこれ?)


オレはこんなものを着た覚えはないし、着せられた覚えもない。

 慌ててプレイヤーメニューを開くと、アバター設定のところの『インナー着脱』のチェックが消えていた。

 チェックをつけると昨日着ていたシンプルな青いインナーが着装され、来ていた下着は見えなくなった。おそらくこれでプライバシーの管理を行っているのだろう。

 セクハラ問題などが問題となる、男女混合のオンラインゲーム、しかも実際に触れ合うこともできるVRMMOでは必要になってきそうだ。

 特に女子に。


 とりあえず、脱いだパジャマをたたんでから、壁につってある〈ワンピース〉に手を伸ばす。

 そして触れてから『アイテムポーチにしまう』と念じると〈ワンピース〉は消え、アイテム欄に表示された。

その後、同じように枕元に置かれていたスパッツも【アイテムポーチ】に収納し、収納したコスチュームを自分のアバターキャラにドラッグし、そのまま装備させる。

 すると、昨日ルーをテイムした時と同じ格好(ワンピース姿)になった。

 ……だが、備え付けてあった姿見の前でクルンと一回転してみて一つ違うところに気が付いた。

 昨日着ていたワンピースはノースリーブだったはずなのに、なぜか肩を隠すくらいまで袖が伸びていた。

スカートの丈も股下ギリギリから、若干ではあるが伸びている気がする。

 もしや、昨日とは違うものかと思い、いろいろ確認してみたが外見以外の変更点はなかった。

 後でこのことをおばあさんに聞いてみよう。


(ローブがないけど……まあ大丈夫だろう)


 無意識のうちに自分を隠したがる自分の癖にため息をつきながら、オレはルーと一緒に部屋を出たのだった。













(さて、どうしたものか)


オレは、朝ご飯に呼ばれていたので、二階にあるオレとルーが寝ていた部屋から出て一階のリビング……この家は昔なじみの木造の日本式家屋なので居間、に向かった。

しかし、そこに到着した途端、キッチンにいたおばあさんが近づいてきて『女の子がそんなに汚れていたら困るだろう。お風呂沸いとるから行っておいで!』と、すごい剣幕で押し出され、風呂場に連行されてしまった。

ルーもオレの後を追ってきたのだが、泥やらなんやらで汚れてしまっているから洗ってやったほうがいいだろう。

で、今はその問題の風呂場の脱衣所にいるのだが、他人の家のお風呂というものが初めてなので少し抵抗がある。

しかし後ろには腰ほどの大きさしかない白いオオカミが待機しているので、早くしなければ。


「はぁ、まさかこんなことになるとは……とりあえず、脱ごう」


普通に服を脱いだのだが、その次に控えていたインナーを見て、メニューで着脱できることを思い出し、装備品の欄にあった【全装備解除】をタップした。

すると、『装備品』として扱われていた〈オンボローブ〉〈ワンピース〉〈ひざ上スパッツ『黒』〉の装備が解除され、アイテムポーチの欄に収納された。

次に、【インナー着脱】でインナーを消し、もう一度【全装備解除】を選択することで下着も脱ぐことができた。

そして、そこまでして気が付いた。


「……傷がない」


オレの現実世界(リアル)の体には多くの傷が刻まれており、とても人に見せられるようなものではないのだが、どうやらこのVR世界には傷などの細かい部分の描写は反映されていないようだった。

……こうして傷がない体ってなんか新鮮だな。


「嬢ちゃん、風呂の加減はどうだい?」

「っ!? す、すぐ入ります!」


扉の向こうから突然おじいさんの声がして、驚いて大きな声を出してしまった。

入ってこないだけいいが、急に声をかけるのはやめてほしい。

びっくりするじゃないか。


「……じゃ、ルー。入ろうか」

「ウォン!」





「ウォンウォン!」

「あーもう、楽しいのはわかったから動かないで。泡が飛び散る」


ここはおばあさんたちの家のお風呂の中。

家屋のイメージとあっている木製の湯船に石っぽい質感の床。

しかしシャワーなども付いており、どこか現代的な雰囲気も醸し出す浴場だ。

とりあえず泥だらけになっていたルーを洗うことにし、石鹸を使って洗っているのだが、洗われている側が楽しそうに声を弾ませながら動き回るのでなかなか洗えない。

それどころか、こっちに体を擦り付けてくるために洗っているこっちも泡だらけになっていた。


「暴れないでって……よし、終わったから流すぞ~」

「クゥーン……」


どうにか泥が付いているところを一通り洗い、ついでにところどころ掻いてやってからシャワーを使って泡を流す。

 シャワーは使うときに、首を持ち、シャワーの根本のところに表示される『水量』『水温』のコントロールパネルをプレイヤーメニューみたいにタップ操作することで操ることができる。

 とりあえずぬるいお湯を強めにして流してやっていると、泡がどんどん落ちていき、最後にはびしょ濡れになってけが胴体にぴったりと張り付き、なんだかほっそりとしてしまった。

 そんなルーをどうしようか迷っていると、おばあさんが声をかけてくれて、先にルーを脱衣所に行かせておばあさんに拭いてもらうことにした。

 当の本人(狼?)は若干警戒しながらも指示に従ってくれた。

 なかなか頭がいいらしい。


「さて、ちゃっちゃと洗って出ちゃいますか」


 この世界は本当に便利に作られている。

 石鹸なんかは少し触れるだけで手が光に包まれ、それをどこかに付けると泡状になった石鹸がその場所に塗布される。

 ちなみに使用限度が限られているらしく、一度使ったら『97』と表示されていた数字が『96』になった。

『0』になったら消失するのだろうか。


「……ふぅ。なんにしても一日か」


 体と髪を洗い終えてお湯で流してから、肩まで湯船につかる。

 やはりこうしてお湯に身をゆだねるとリラックスできるな。


 ……デスゲーム開始から一夜が明けた。

 あいつらはどうしているのだろうか。新しい仲間とうまくやっているだろうか。

 何せ、一番最初の攻略組だ。

 険悪な雰囲気でいても攻略ははかどらないだろう。

 それに、ケイはβテスト経験者だ。

 その時の経験を活かし、効率のいいレベリングを実践しているのだろうか。


「なんであの時あんなこと言っちまったのかなぁ……」


 脳内に昨日の酒場での会話がよみがえる。

 どこかしら誘うような発言、それに気づきながらも拒絶し、突き放すようにして別れたオレ。

 あいつらの中ではオレは相当の悪人なんだろうなぁ……。


『………らぁ! …………に……たらいかん!』

『……あさん! そっち……ったぞ!』

『ご主人………してるんだよ! あぁ、もう風呂場に!』


「……?」

 

 なんかドアの向こうから怒鳴り声が聞こえ、ドタドタと慌ただしい足音が聞こえてきた。

 一体何があったんだ?


 耳をすますと何やらどこかをひっかくようなガリガリという音が……。

 突然、『ガラッ!』とすごい勢いでドアが開き、そこから白い影が風呂場に飛び込んできた。


 

「……ウォウ!!」

「え? うわあ!?」


 飛び込んできたのは、小さな白いおおかみ・ルー。

 そして、オレを確認するや否や湯船に向かって急発進&ジャンプで、湯船につかっていたオレの顔に飛びつくようにして湯船に飛び込んできた。

 そして、いきなり重い物体に顔にへばりつかれたオレはと言えば、その重量に首が耐えられず、後ろに倒れこんで湯船に背面ダイブしてしまった。


バッシャーン!


 盛大な水しぶきを上げて背面ダイブしたオレは、その拍子に空気を多量に吐き出してしまっていた。

 とにかく空気を確保するために顔を水面に出そうとするのだが、頭の上に何か重い物体が乗っていて顔が水面に出ない。


(ち、窒息する!)


少し生命の危機を感じたので、頭上の毛むくじゃらな物体を引っぺがして脇に追いやってから急浮上し、思いっきり息を吸い込む。


「ハー! ハー! ……いったい何なんだ!?」

「ウォン!」


 先ほど脇にどかした物体は、やはり飛びかかってきたルーだったのだが、折角拭いて乾いたはずの毛が浴槽にダイブしたことによって、ふたたびびしょ濡れになっている。

 なんか、濡れた毛皮ってのっぺりするなー。


「ごめんねぇ~、お嬢ちゃんが帰ってこないからかいきなり暴れだしちゃってねぇ。私たちじゃ抑えられずにそっちへ行ってしまったんじゃー」


 おばあさんの声、なるほど、そういうことだったのか。

 じゃあ、コイツはオレに会いたくて飛び込んできたのか?

 ……どれだけ甘えん坊なんだよ。


「大丈夫です。一緒に上がるので戻っていてください」

「そうかい? 分かったよ、ごめんねぇ」


 ドアが閉められ、足音が遠ざかるのを確認してから、腕の中に飛び込んできたせいで抱きかかえる形になっているルーと一緒に脱衣所に向かったのだった。

 こいつの大きさが柴犬くらいでよかった。



 ありがとうございました。

 今回は、リアルが多忙のため、雑談短めでお送りします。


作者「読者も皆様おはこんにちばんわ。作者です」


ルナ「ルナです」


作「今回は私情のため、短めでお送りします」


ル「何処までも自分勝手な作者をお許しください」


作「さて、今回は今後の展開についてお話しようかな?」


ル「おい、製本の話どこいった」


作「いやー、今回の内容量じゃキツイと思いました」


ル「……はぁ。で、今後の話だっけ? 結構もたもたしてるよな、今」


作「まぁね~。でも、次回ようやく戦闘したいと思ってるよ」


ル「お、やっと暴れられるのか?」


作「その戦闘狂(バトルジャンキー)的な発言はやめなさい。で、今後は毎日戦闘して、レベル上げ頑張ってもらおうと思ってるよ」


ル「このゲームは【プレイヤーレベル】と【スキルレベル】があるから、結構大変じゃないか?」


作「一応、別のものとして考えてるから、問題はないかな?」


ル「【プレイヤーレベル】は基本的に戦闘で得られる経験値でレベルが上がって、【スキルレベル】はスキル関連の行動でレベルが上がるんだっけ?」


作「それと、【スキルレベル】は最高500レベル。【プレイヤーレベル】は最高100レベルってことにしているよ。必然的に【スキルレベル】のほうがレベルが上がるのが早くなってるよ」


ル「そこら辺は本文で読んでいただければいいかな?」


作「そうだね。じゃあ、今回はここまで。」


作「それじゃあ……」

ル「せーの……」


作・ル「ありがとうございました。また次回もよろしくお願いします!」

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