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第22話

 ここはどこでしょうか? なにも教えずに進めるのもありかも。いや、やり過ぎか、それは。


 ヒントは……そうね……甘い香り……それと……トライアングル。


 まあ、ケーキ屋さんね。私は陳列ケースの前に陣取っていた。カラフルね。目が痛くなるわ。っていうのは虚偽だけど。


 さあどのケーキを食べようかしら、やっぱり私は花より団子ね。美味しそうなものを見るとクラッときちゃう。


「私はチーズケーキにします!」


 聞き覚えのあるその声にビクッとして振り返るとドM……もといオルストラス……。店員さんと私にニコニコハンサムスマイルを無料でプレゼント。


 外見だけなら山猿もドキッとするかも。でも中身がね。私はこう聞いた。あまり関わらない方が無難だが。


「なんであなたがいるのよ!? こっそり外出したっていうのに!」


 それに白い歯を輝かせる王子様は胸を張りこう言った。フランス人形みたいに男前である。目が大きい。


「奇遇ですね。いや運命でしょう! 私も何となくケーキを食べたくなって……」


 そこでオルストラスの従者らしき人が走り寄ってきて小声でこう口にした。


「オルストラス様……モリシス様の見張りはもういいですか……もとい、なんでもありません……」


 オルストラスが険しい顔をしたので従者は押し黙った。まさか、私のことを逐一見張っているとは。


 めっちゃ怖いなこの王子様……。私は渋々権力者とケーキを食べた。今日はドMさがあまりなかったのでオルストラスにちょっとドキドキしたのはナイショ。

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