出逢い?
宴の後もダグラは上機嫌だった。
なんと、十数名の奴隷を一挙に開放したのだ!
これには古参の護衛をしていた傭兵も驚いていた。
護衛の傭兵達によるとこんな事は初めてだそうだ。
開放された奴隷の中には剣闘奴隷や性奴隷もいた。
特に、性奴隷を開放した事が傭兵達を驚かせた。
奴隷達の中で特に金になるのが性奴隷だ。
性を売る行為は格闘興行のように大掛かりな準備がいらない。
前準備に金が掛からず、時を選ばず、客は富裕層から、貧民に至るまで数多くいる。
娼婦、男娼は金になるのだ!
そんな金の成木をダグラは手放した。
そして数日後、ダグラは新しい奴隷を買い付けていた。
なんの事はない。古い者から新しい者に買い換えただけだ。
私はいつも通りの鍛練をしながら新しい奴隷をチラチラと見ていた。
私が奴隷としてダグラに売られた時、私はダグラの護衛傭兵達に紹介されただけで、すべての傭兵や奴隷達に紹介された訳ではない。
必要最低限の人間に紹介されただけで後は放って置かれた。
それもその筈、奴隷の入れ替え等で一々紹介していたら日が暮れる。
なんせ百人近い人間が居るし、すべての人を覚える必要はない。
それに私は戦奴。
今は剣闘奴隷だがいつ命を落とすかわからない。
今の私には周りを気にしている余裕はない。
それに戦奴は鍛練等をする事を理由にある程度自由が効く。
私は死にたくないから今は鍛練に集中したい。
しかし、やはり気にはなる。
だからチラチラと新しい奴隷を見ている。
奴隷は人族だけでなく獣人もいた。
犬、猫、虎、鳥等様々だ。
そんな奴隷達の中でとりわけ目を引く者がいた。
その人物は女性で少女だった。
伸長は150くらいで肌は白く髪は銀髪、眼は透き通る青、目鼻顔立ちは整っており美少女だと一目でわかる。
リリやナナが可愛いく丸っこい顔立ちをしているのとは対称的で特に印象に残った。
何だろ、これ?
なんかドキドキする?
えっ、まさか!?
いやいや、私はロリコンじゃないぞ。
見た感じ私と大差ない年齢だと思われる。
12かそこらの子供を私が?
まさか~、ないない!
ないよな~?
私は遠巻きに新しい奴隷達を見ていたが、傭兵達は新しい女性奴隷達の周りを囲んで囃し立てていた。
正直、見苦しいし見るに耐えない。
女性奴隷の大半は怯えたようで一ヶ所に固まっていた。
それを男達が品定めをしていた。
なんと言っているかは想像に出来るし、聞いていたくもない。
そんな怯える奴隷達の中で彼女だけは毅然としていた。
その姿が、特に印象的だった。
ダーシュ傭兵団は街に滞在する時は宿を一軒、丸々借りきってしまう。
そして、その宿で性奴隷は商売をしている。
宿には宿泊の代金と売春の代金の一部が支払われる。
揉め事が起これば傭兵達の出番、時には私達戦奴も駆り出される。
そして新しい奴隷達はさっそく商売をさせられる訳だ。
彼女もそんな一人なのかと思うと胸がざわつく。
助けてあげたいと思うが私には何も出来ないしどうしようもない。
そんな悶々とした思いを持ちながら私は寝床につこうとしていた。
こんな時はさっさっと寝てしまうに限る。
だが、眠れない!
クソっ、寝る、寝るぞ!
薄い毛布を頭から被り羊を数える。
どれぐらい数えただろうか。
うとうとし始めた時。
「キャーっ、だ、誰かー」
女性の甲高い声で起こされた。
普段なら気にしないでそのまま寝てしまう所だが、この時は起き出した。
「アー、もうっ」
毛布をはね除け、扉を乱暴に開けて現場に向かう。
今日の私は機嫌が悪い。
揉め事を起こした客はには悪いがこの鬱憤をぶつけさせてもらう!
そして私が現場に着くと、そこには………
部屋の外で裸で延びているダグラがいた?
部屋の中では握り拳を作って震えていた彼女
あの美少女がそこにいた。




