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一口作品集

ここだけの話

作者: 天月瞳
掲載日:2026/07/20

やあ! 久しぶり。最近どう?(気さくな挨拶)


元気にしてた? それはよかった。

オレ? 最近、やばい話を聞いたんだ。


ここだけの話、誰にも言わないでね。


(きょろきょろと辺りを見回す)最近、ネットでとんでもない勢いで拡散しているミームがあるらしいんだ。


そうそう、猫や犬の動画みたいに、みんなが気軽にシェアしてるやつ。


でも、そのミームはちょっと普通と違う。

見たのに誰にも広めなかった人は、死んでしまうらしい。


ははっ、この辺りなんて、いかにも古臭い都市伝説っぽいだろ?


そのミームはこう言われてるんだ。


ある怪異が、お前のよく知る友人になりすまして近づいてきて、ある一言を告げる。

呪いの込められた一言を。


……おい、その目は何? まさかオレを疑ってる? オレたち、もうどれだけの付き合いだと思ってるんだ。


オレたちって、昔からこういう怪談好きだったじゃないか。


(手を振る)それに、ただの都市伝説なんだから、作り話として聞き流せばいいよ。


続きを話すね。

どこまで話したっけ? ああ、そうだ。その怪異は、その呪いの言葉を三回繰り返すんだ。

三回すべて聞いてしまったら、呪いは成立する。


その言葉って? 本当に知りたいの?

さっき話している間も、わざと口にしないようにしてたんだけど。

ほら、オレってお前のことをちゃんと考えてるだろ?


まあ、そこまで気になるなら……。


ここだけの話。


その言葉は、普通の日常の挨拶とほとんど同じなんだ。


ただ、一つだけ音が微妙に違う。

注意して聞かなければ、その違いにすら気づけない。


でも、一度でも聞いてしまえば、その奇妙な発音が頭の中に張りついて、何度も、何度も繰り返される……そして、気が狂って自殺するまで。

唯一の助かる方法は、その言葉を一字一句違えず、次の誰かに伝えることだけ。


どう? 面白いミームだろ?


いいかい、むやみに広めちゃだめだよ。


これは、

ここだけの噺。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

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