153話 さあな
亡くなった恩寵士50人の恩寵の回収は順調だ
平行して
各地を周りながら、教会へとミリアの書簡と魔玉槍の使用方法、製造方法を渡し
物見台の旗師へ使い方を説明する
意外な事に、物見台の旗師は戸惑いつつもどこか期待感に溢れた目をしている
やはり、コレがあれば自分は魔物と、、、という事なんだろうか?
そして、、、
いよいよ、恩寵士が受け持っている領土へと向かう。
回収を拒否する相手とは肉弾戦も辞さない覚悟だ
不思議と罪悪感は無い
きっと、アンスにとってのいつかはもう今なんだろう
そう漠然と感じる
それがイーシキハイの残したモノなのかはわからない
でも、アンスが向かう方向はやはりイーシキハイ
が、理想としたモノと同じに感じる
アンスは止まっても死ぬ、止まらなくても死ぬ
人類はその答えを求めて抗い続けているのかもな
思えば地球もそう変わらないか、、、
そして、
シィルこと、シルオールへは琴音が交渉に行ってくれた
恩寵の回収はどれだけ急いでも2ヶ月はかかる
その間シルオールを足止めしてもらってなおかつ、、、
リアスとの決闘を受けて欲しいと
琴音は当初反対だったが、
俺はシルオールの危険性は少しぼかして、リアスがシルオールとの因縁の決着をつけたいからと、
そして、俺とリアスの友情の為だからと
琴音を説得し、渋々ながら、オーケーしてくれた。
まぁ、たぶん俺もだけど、琴音もシィルの本当のやばさを実感していないからだろうな。
どこか、楽観的に考えてる節がある
琴音を騙してるみたいで気が引けるけど、心配させたくないしな。
「お願い!シィルちゃん!一回だけ、リアスと、戦ってくれない?」
「そして、、、その時には次郎を殺さないで!」
「ええ?ドユコト?」
「その、身体が同じで、心が二つみたいな?」
「はにゃ?」
「んーと、ね、コトネ」
「う、うん」
「戦うのは別に良いよ、暇だし」
「でもたぶん殺さないのは、できないと思う」
「だってジロー、、、弱いもん」
「えぇ、、、」
琴音はチラッと俺を訝しげに見る
俺は精一杯大丈夫だからと、ジェスチャーで伝えた
、、、どうやら今の俺が弱すぎて加減しても死ぬとシルオールは思ったみたいだ
舐めやが、、、いやシィルはそれだけ強いのか、、、
『ああ』
届くのか?
『さあな』




