136話 殺戮の代償
血まみれのまま家に帰った。
琴音はギョッとした顔で
「ちょっ!次郎どうしたの?何があったの?」
「怪我は?大丈夫?」
そう捲し立ててくる
あーしまったな着替えてくれば良かった。
「あーうん。ちょっとね。」
「ははは」
「ちょっとって、、、そんな、、、」
「と、とにかく怪我は?」
「ああ、大丈夫だよ。怪我は無いよ」
「一体何をして来たの、、、?」
琴音は不安そうな顔でこっちを見ている
、、、言えないな。うん。
「と、とりあえず服を脱いで!それはもう捨てちゃうから!」
「それと、、、お風呂、お風呂に行って!」
「ご、ごめん、そうだね、汚れちゃーー」
うっ
一気に吐き気が込み上げてくる
「オエエエエエエエエ」
「じ、次郎!?」
「大丈夫?次郎!!!」
「だ、だいじょぶ、だいじょぶ、、、うっ」
また、吐いた
「オエエエエエエエエ」
「次郎!」
ご、ごめん、琴音、大丈夫、俺は大丈夫、、、
あれから、数日、俺は家の自室から出る事も眠る事も食べる事もできていない。
その間魔物が出なくて良かった。
目を閉じると、恐怖に引き攣った一般兵の顔や、
ぽかんとした顔のまま、それが弾けた顔がフラッシュバックする。
意識を身体に向けると、手が足が、人間を引き裂いて、潰した感触が蘇る。
そう。俺が殺した。
俺を殺しに来たから殺した。
頭ではわかっている。
でも、心がついてこない
うっ
「オ、オエッ」
何も食べてないから何も出ない。
吐き気だけは収まらない
前にもこんな事があったな、なんて考える。
コンコンッ
「次郎、開けて!お願い!何か食べて!」
琴音は定期的に心配して様子を見に来てくれる
「ご、ごめん!なんかたぶん、、、変なウイルスだと思うからさ!かく、隔離しないと!」
「そんな訳ない!!!」
「次郎何があったの?お願い話して!」
「次郎!」
「う、ウイルスだってば!」
ドサッ!
ドアの前で倒れ込む音がする
「う、ううぅ、、、うぅーー」
ごめん琴音、、、今の俺は見せられない
あー俺なんかいっつもこうだな。
オエッ




