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61 新たなる始まりの予感 

もう少しで【第三章】完結です。

引き続き応援よろしくお願いします。

 あれから研究所では昼夜を問わず「他属性の魔石を併用して使用」した際の相乗効果を調べる実験が行われた。まぁ夜間は、シュゼル様と、強制連行のシドさんだけで行ったようですが……


 この結果「水属性の魔石」と「火属性の魔石」を同時使用することによって「お湯」を出すことに成功した。これは私の、ほんの独り言からはじまった。


「これって『水魔石』と『火魔石』使ったら『温水』できないのかしら?」


「お前!」


「凄いです! その発想!」と、みんなに絶賛され、ちょっと恐縮した。


 この世界には、お風呂に入る場合は水を入れて、薪で温めていたんです。所謂、五右○門風呂仕様ですね。でも、炊事場は水しか出ず、冬が長いこの国にとっては、辛い作業だったはず。

「お湯」が出たら? と思って「できるかなあ?」と、つい口に出してしまっただけの話だったんだけど。


 結局、結論はと言えば

 出来たんです! 良かった! 

 これでダラスもきっと喜ぶはず!


 光熱費ゼロでお湯が使い放題! 

 素晴らしきかな「魔石様」!


 ただし、現時点ではやはり「お湯」を作り出すことには成功したが、そこは「スライム魔石」出る量の威力が少なめ。炊事に使う際ならじゅうぶんだけれど、お風呂に使用するとしたら。

 水圧の問題を解決すれば、これも行けると思う。

 

 素晴らしきかな異世界!


 そんな感じで私はシドさんと一緒に「新たなる魔石の組み合わせ」を考える担当に任命されました。


「氷魔石」プラス「風魔石」で冷風扇 クーラーもどきですね。

 今開発中の「火魔石」プラス「風魔石」の温風扇。

 他にも「氷魔石」プラス「水魔石」プラス「風魔石」で、冷凍庫? みたいな物が出来ないか?

 三個使用とかも実験中だ。


 結論から言うと、やはり「同じ属性魔石」は2つコイルで繋いでも2倍にはならなかったけれ

ど「異なる属性魔石」同士を繋いだら「その両方の効果を得ることが出来る」ことが判明した。


「ねえ? これって、ドライ、あ、温風で髪を乾かしたり、服を乾かしたりとか? の道具を作るのって可能になるんじゃないかしら?」



「お前……」



「おい!」「そこのドア閉めろ!」


 へ? 

 驚き顔のシドさんがドアを閉めに行く。



「お前なぁ……」すこし呆れ顔のシュゼル様に、私達二人だけが不思議そうな顔をしていたら、


「エレナちゃん、今の凄いこと言ったのよ」とバーバラさんが微笑む。


 ん?? まだ? が頭の上を沢山飛んでいる。


「そんなこと、他の奴らに聞かれてみろ!」

「明日から、いや、今日から俺たちは家に当分かえれなくなるぞ!」


 え? それは嫌です。絶対嫌です……


 とりあえずこの案は「絶対秘密」案件となった。


 みんなの「睡眠時間確保」のための団結力は素晴らしかった。


 そんな感じで最近は忙しく帰宅時間も遅くなり殿下とも会えてなかったんですが、今日は早く帰って良いとのことで。


「あんまり毎日お前さんが帰りが遅いと、ウチの来年度の予算減らされると困るしなぁ」

 と真顔でシュゼル様がおっしゃった。


「いや、アルデのヤツならやりかねん!」



 ちなみにお父様は財務大臣でした。

 公私混同はしない? とは思うけれど、断言できない自分が申し訳ないです……


「まぁ、たまには()()()()の相手もしてやれや」

 と、言われた。


 今日は帰りに殿下と久しぶりに食事に行くことになった。


 お昼休憩の時に、手紙を出してもらったのだ

 そしたら直ぐにお返事が来たのには、ちょっと驚いたけど……


「あいつ仕事しろや!」と怒っていらしたシュゼル様のことは、殿下には内緒にしておこう。



 あ、17時だ!


「では、皆様ごきげんよう」


「ああ、エレナさん楽しんで来てね~」とシドさんが手を振り、「おつかれさまー」とバーバラさんと、リチャードさんが挨拶してくれた。


「明日も10時な!」と短く一言。



 ところで私はいつまでここに来るのかしら?


 かれこれ見学の日から、10日以上もう毎日来ている気がするんですけど……

 気のせいかしら?


 今日はアレだから……

 明日にでも聞いてみましょうかね。


 うん。それがいいわ。


「では、お先に失礼しますね」と、みなさんに挨拶して部屋を出た。


 久しぶりの殿下にちょっと、足早になる自分に気付かなかった。


「お腹すいたなぁ……」


「今日はしっかり働いたしお肉が食べたいわ」


「殿下におねだりしましょうかしら?」


「うふふふ」


 足取り軽く一人の()()が廊下を軽やかにステップする音が聞こえた。










「最後までお読みいただき、ありがとうございます」

続きが気になると思っていただけましたら、ブックマークや評価をぜひお願いします。


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