子守り
「おねぇ、ちゃん?」
「え?」
ミラベルの呟きに、残りの一人をよくよくみれば、確かに顔だちが似ている。
「お姉ちゃん、私よ。ミラベルよ!!」
勢いよく姉に走って寄ろうとするのをノアが止める。
「ちょっとまって。危ないよ。」
「危なくなんか無いわよ。私のお姉ちゃん……え?」
大丈夫と意気込んでいたが、姉の周りに氷柱がたつ。
初めはアレンがやったのかと思ったが、氷柱の多角形か綺麗じゃないし、大きさもバラバラで小さめなので、ミラベルの反応からして、姉の仕業だろう。
「なんで……おねーちゃん……」
絶望的な顔であり得ないものを見るかのような顔をするミラベル。
同時にアレンとノアが臨戦態勢に入る。
「や、やめて!お姉ちゃんはそんなことする人じゃないの。」
「人じゃないって言ったって、やってるからダメじゃね?」
「な、なんで、こんな……」
「そりゃ、貴女のことが殺したいぐらい嫌いだったんじゃない?」
「違っ。そんなことあるはずがないわ。」
「あるはずがない。そんなのわかんないよ。大体、姉なんて、ちょっと早く生まれただけで、なんで妹の面倒をあれこれ見なきゃいけないわけ?我慢だって一杯してさ。」
「そ、そんなこと……」
「あるでしょう?優しい、優しいお姉ちゃんが全てを犠牲にしていたら?なんで、わたしだけ?って思って、殺したいと思っても不思議じゃないでしょ?」
「そ、そんな……でも、何時も私に、大好きだよって……」
ミラベルは、目に涙を一杯ためて首を振る。
「そんなの口ではどうとでも言えるよ。心の中では大っ嫌いって思ってたんじゃない?死ねばいいのにって。」
言いきったときに、ミラベルは、涙をポロリと溢す。
その瞬間、私とミラベルの間をヒュン、となにかが飛んでいった。
みればそれは、殺傷能力のありそうな尖った氷柱だった。
飛ばした人をみれば、顔を真っ赤にして怒っていた。
わおっ!!
お姉ちゃん、やるぅ。
「私の大事な妹を侮辱しないでいただけませんか?」




