夏の始まり
「あっっっっっっつい!」
隣で天海が初夏の気温とは思えない暑さに不満を呈している。
「6月なのに30℃ってどうなってんの!?」
「天海は長袖着てるから寒いんだろ?」
「そんな訳ないでしょ。逆にこの暑さで寒いって言ってる人いるの?」
「いる訳ないだろ。バカか?」
「楓君はすぐに暴言吐くところを直さないと、私未満だよ?」
「キレそう、キレるわ、もうキレた。お前は許さない。」
俺がキレている間に、俺らなもとに近づいてる足音がひとつ。
「2人とも相変わらず仲良いね。ラブラブじゃん。」
「篠原か。」
「鷹咲はまだ私のことを歌乃って言わないの?」
「許可が降りてないからな。」
「じゃあ今降ろした!」
「そうか、よろしくな歌乃。」
「今後もよろしく〜。」
まあそんなこんなで時が経ち、来月に控える文化祭の最終決定の時間が来た。
確か物を作る感じだったよな…?
「え〜っと、文化祭の出し物については自分たちで作った物を売るって感じなんだけど…何を作るかを先に決めておきたいと思います。」
クラス委員長である古崎未那が出し物についての話し合いを仕切っている。
正直何を作るのかさっぱりだったので、不器用な俺にも作れそうな物が良いな〜と思いつつ、話を聞いていた。
「やっぱり夏に使える団扇とかがいいんじゃない?」
「団扇作るなら扇子も欲しいよね。」
「文化祭だし、ちょっとした遊び道具も作ろうぜ。」
クラスメイトが色々と意見を出していく中、1人の女子が言った。
「こんな暑いから飲み物とかも売らない?」
その一言でクラスメイトはみんな固まった。だが、数瞬経ったときには歓声が上がった。
「確かに!それいいかも!」
「俺も賛成!」
「私も!」
「物だけ売るよりも、飲み物も売った方が来てくれた人も喜んでくれるのか…。よし、みんな!飲み物も売ろう!」
委員長もこの意見には賛成のようで、飲み物も売ることを決定させた。
「そうすると、物と飲み物の2つを決めなくちゃならないね。この時間で決めるのは難しいから、案がある人は私にDM送ってください。そして、この時間は役割分担を決めることにします!」
役割分担か。当日の分担なのか準備の分担なのか…分からんな。
「楓君。」
そんなことを考えてるとき、隣から声を掛けられた。
「どうした?」
「分担一緒のにしようよ。」
「あー、天海はそっちの方がいいか?」
「え?もしかして何か断りたい事情が?」
「そういうことじゃなくてな?あのー、俺何にしてもあんまり役に立たないかもしれないからさ。」
「もしかして…装飾のセンスが無いとか!?」
「まあそれもあるからさ…。」
俺の事情を知った天海は、少し考える素振りを見せた後に俺に提案をしてきた。
「縫い物とかできるように、一緒に練習しようよ。」
「…あ〜、辞めとk」
「や り た い よ ね ?」
「………はい。」
物凄い圧を感じた俺は、その提案を断ることが出来なかった。
最高速度でブチ切ったる!!!!!




